真田丸ネタバレ・あらすじ 39話（３９回）「歳月」④

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真田丸ネタバレ・あらすじ 39話（３９回）「歳月」④

真田丸ネタバレ・あらすじ 39話（３９回）「歳月」③の続き。

内記に囲碁を負けてばかりの大助は、そのせいかなんとなく元気がない。
そんな大助が、フラフラ～と力なく、屋敷より、山の方に向かって歩き出すと、
山道を下りてきた珍しい服装の女性が、にっこりと微笑んで
「真田様のお屋敷はこちら？」と尋ねた。
たかである。

コクリと頷く大助。

豊臣秀次の娘たかは、信繁の計らいで呂宋へ渡っていた。

屋敷へと上がり、ニコニコと微笑むたかに「お元気そうで何よりです。」ときり。
春は怪訝な顔をして、たかを眺めていた。

南国の陽気な風土と気質にすっかり染まったのか、笑顔を絶やさないたかは、信繁が現れると、
現地語で挨拶をし「日本に帰って何よりお会いしたかったのが左衛門佐様。方々探しました。」と述べ、
「私はよく存じませぬがどういう間柄ですの？」という顔を引きつらせぎみの春の質問に
「側室です！」と即答した。

信繁は慌てて「形だけだ。」と言うと、早口に経緯を説明した。
「秀次様の妻子お身内は皆死罪となったので、こちらを助けるために、方便として側室にした。」

たかは「でも、側室は側室でございますよ。マハルキタ！」と言うと信繁に飛びつく。
「ちょっと…やめなさい！」と言いながら、押された信繁は、そのまま後ろへと倒れ込む。
春は殺気だって火箸を握り構えた。
それを、きりが慌てて止める。

信繁の方は驚いて「あっ！ちょっちょっと待って下さい。あなたそういう人ではなかった。」と、
たかを止める。

たかは「長年向こうにいたので私なりにいろいろな事があった訳ですよ。」との一言をキャラ変貌の説明に変えると、
今は、助左に教わり、呂宋を根城に手広く商いをやっているのだと話し
「そうだ！お土産お土産！」と思い出して手荷物を探ると、色々な物を引っ張り出して並べたが、
お土産ではなくて、売り物であったらしかった。

崑崙（こんろん）の珊瑚や、シャムの香炉が並ぶ中で、
信繁は一束の紐が気になり手に取って見ていると、たかが「それはネエパラ（現在のネパール）の紐。差し上げます。」と言った。
信繁＞「ネエパラ？」
春＞「どこにあるの？」
信繁＞「どこにあるんですか？」
たか＞「天竺の北の方らしいね。サナールっていうんだけどすっごく頑丈なの。何でかっていうと伸び縮みしないから。」

この紐を見て、信繁が思い出したのは上田の紬である。
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信繁＞「あれもこんな織り方だったような気がする。」
きり＞「言われてみれば。」
信繁＞「思いついた事がある。」

信繁はきりに頼んで、上田紬に似たこのサナールを手本に紐を織ってもらい、春にも手伝ってくれるようにと言う。
そこで、きりと春の二人が協力して、真田紐の原型となる紐の制作に取り掛かる。

春は、たかの事を気にしながら、きりと共に紐を織った。
その最中に、きりが、此処をお暇しようと思っていると話すと、春は急に心細くなって、きりを引き止める。
「ここで旦那様を支えてあげて下さい。」と最初は信繁を口実にしたが、
結局のところは自分が最も、きりを頼りにしていたのだ。

出来上がった紐をきりと両端で引っ張って、
春は「きりさん、何処にも行かないで下さい。私のために！」と言うと、
それを一気に手繰り寄せて、きりの手を、しっかりと握り、笑った。

たかは、暫く滞在していたが、やがて、瑞龍寺という寺に祖母がいるという京に行くと言い
「祖母に会ったらまた呂宋へ戻ります。助けて頂いた命必ず大切に使います。サラマッポ。」
と告げて九度山を後にした。
（※サラマッポはタガログ語で「ありがとう。」という意味）

信繁は、出来上がった紐を手に持ち「これぞサナール紐ならぬ真田紐。
どれだけ頑丈か試してみて欲しいんだ。」と佐助に手渡す。

佐助が試してみた結果、やはり大変、頑丈な紐であった。

信繁は、この紐を早速、村おさ、長兵衛の家へ見せに行く。
信繁＞「これまでの縄や紐と違い極めて頑丈に出来ている。重いものをつるす時など実に役に立つ。
また糸の色を変える事でさまざまな模様を織り込む事が出来る。鎧や太刀の飾り紐にも、もってこい。」

長兵衛と、集まっていた数人の村人は、最初、
鎧や太刀にも縁遠い百姓の自分達に、そのような紐は必要ないと拒絶した。

だが信繁は、別に、これを村人に売ろうとしたのではない。
真田紐の考案者として、製造と販売の権利を村に譲るし、作り方も教えるので、
手付金と、売上の１割を貰いたいという交渉を持ち掛けたのである。
ただ「真田紐という名前を必ず使う事。」という条件を付けくわえた。

この取り引きが上手くゆき、信繁は久しぶりに、鯛までもある豪華な夕食を家族に振る舞った。

内記は夢中になって頬張っていたが、
大助の姿が見えないので聞くと、碁で、内記に１５連敗したのが
よほど悔しかったのではないかと内記は答えた。

信繁が探しに行くと、一人で碁盤に向かい碁石を弄る大助の後姿を見つけた。
信繁は、さりげなく亡き昌幸と碁の思い出を話し掛けた。
「お前のじじ様は、戦が始まる前はいつも内記と碁を打っていた。
気持ちを落ち着かせるのにちょうどいいらしい。私はやらないので分からないがそうなのか？」
大助＞「さあ…？。」
信繁は碁盤を挟んで大助の向かい側に座ると「父に教えてくれ。」と言った。
大助＞「えっ？」
信繁は碁盤を見つめて催促する。「さあ！」
大助＞「内記殿の方がよいのでは？」
信繁＞「お前に教えて欲しいのだ。まずはどうする？」
大助＞「まずは…。碁盤は土地と思って下さい。」
信繁＞「ほう。」
大助＞「内記殿がそう言っていました。それから？石は杭。ぐるりと囲めばそこが領地になります。囲んだ領地が広い方の勝ち。」
信繁＞「そうなのか。知らなかったなあ。大助お前の話は分かりやすいな。」
大助＞「後もう一つ。」
信繁＞「はい。」
大助＞「相手の石の四方を塞げばその石を取る事ができます。」
信繁＞「四方を塞ぐ。」

大助は内記に教わった通りに信繁に解説する。
「そうやって相手の杭を抜きながら自分の杭を打っていき領地を広げていく。それが囲碁です。」

信繁＞「やってみよう。」
大助＞「本気ですか？」
信繁＞「是非、お手合わせを。」
大助は目を見張ると微笑んで「はい！」と言い笑った。
大助＞「では私から。」

この後、大助は気持ちが晴れたようで、皆と共に宴の席に加わり、歌と踊りに手拍子を合わせて楽しむ姿があった。

庭から、ホッとして、そんな大助の様子を見守る信繁の後ろの山から、ふいに強風が吹き降ろし、
信繁が振り返ると、そこには編み笠を被った人がいた。

振り返った信繁に、その者はスクッと立ち上がると「真田左衛門佐信繁様でございますね？」と尋ねた。
「何者だ？」と聞いた信繁に近づくと、その者は編み笠を脱いだ。
信繁＞「おぬしは…。」
明石は切羽詰った表情で告げた。
「元宇喜多秀家家臣、明石掃部頭全登。左衛門佐様をお迎えに参りました。」

真田丸　ネタバレ・あらすじ　40話（40回）「幸村」①へ続く。

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