真田丸　ネタバレ・あらすじ　34話（34回）「挙兵」①

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真田丸　ネタバレ・あらすじ　34話（34回）「挙兵」①

真田丸　ネタバレ・あらすじ　33話（33回）「動乱」⑥の続き。

徳川家康打倒に立ち上がった石田三成。
徳川屋敷襲撃を画策するが、未遂に終わる。
三成を敵視する大名は、日に日に増えていた。

謹慎させられている三成の伏見の屋敷を訪ねている信繁。
「城の様子はどうである？」と尋ねる三成に
「1日も早く石田様の謹慎を解こうと宇喜多様たちが動き始めておられます。」と答える信繁。

「私がいなければ政が滞る。そろそろ誰かが動き出す頃合いだと思っていた。」
沢山の書物に目を通しながら三成が相変わらずの自信たっぷりで答える。

先の事に、ちっともダメージを受けていない様子の三成を見て、意外ではあったものの
「お元気そうでホッとしました。」と安堵して答える信繁であった。

三成の妻は「お屋敷で、ごゆっくりなされたのは何年ぶりでしょう。」と、
常に多忙であった三成が家で過ごしてくれる事が嬉しい様子である。

数多くの書物に囲まれて過ごす三成に、信繁は「この文書はどうされたのですか？」と尋ねると
「騒ぎの隙に伏見城から運ばせた。」との答え。
思いがけず与えられた謹慎の日々を利用して、小田原攻めや朝鮮出陣の記録を纏めておくつもりであると言う。

信繁はこの折に、ずっと心の片隅に引っ掛かったままになっていた疑問を聞いてみる事にした。
「私の妻の事なのですが…実は石田様のお言葉がずっと気になっておりまして。」

三成＞「私は何と言った？」
信繁＞「あの女は苦労する。」と。
この時、なぜか、ふいに三成の妻が立ち上がると無言で、部屋を出て行った。
「おや…？」と思いながら信繁は三成の話の続きを聞いた。

以前、大谷吉継の屋敷を訪ねた折に、
普段から大谷家に世話になっている礼のつもりで春に、1本の筆をあげたのだが、
そのせいで春は完全に勘違いをしてしまい「私達は思い合っている」と言って、
三成の妻うたに離縁を迫ったのだと言う。
むろん三成は速攻で、思い違いであると伝えたが、春はヒステリックに感情を高ぶらせて、たいへんだったのだとか。

「苦労するぞ。まぁ、しっかりな。」と、今は他人事のゆとりで三成は、書物からしばし視線を上げて信繁の顔を見て言った。

とは言え、今はもうすっかりと信繁の妻として落ち着いている春であった。
伏見、真田屋敷に戻った信繁は、試しに、さりげなく「石田様の所へ寄って来た。」と言ってみる。
すると、春は平常心を装いながらも、あきらかに同様している様子を見せた。

２月29日。
前田利家が徳川家康の屋敷を訪れ、三成の処遇について話し合った。
家康は利家の手を握り水に流すと約束して懐の広いところを見せる。
これにより三成は謹慎を解かれ、再び政務に復帰した。

伏見城、治部少輔丸には颯爽と登城する三成の姿があった。
だが…登城早々、三成のやった事と言えば、
かつて家康が、秀吉の定めた決まりに背いて出した縁組の箇条書きである。
これには豊臣縁故の大名も大勢関わっており、信繁は彼らの神経を逆撫でしないかと気を揉んだ。

暫くの謹慎だけで何事もなかったように許された三成に、
福島正則、加藤清正他その他大勢は反感を強め、前田利家の屋敷に抗議に現れた。
この時期、病の床にありながらも、前田利家が唯一、今にも内部分裂を起こしそうな豊臣の大名らの押さえになっていたのである。

利家は彼ら反三成の武将らに「わしが死した後も治部と力を合わせて豊臣の家を守り抜け。それがおぬしらの役目だ！」と、
最後の力を振り絞って恫喝した。

三成は、寧や茶々には、徳川襲撃の騒ぎを起こした事を詫びに行った。
寧は穏やかに、幼い頃より愛情をかけてきた三成、正則、清正には喧嘩せずに仲良くして欲しかったのだと心情を訴えたが、
三成は、そう言われても、鉄仮面のごとく眉一つ動かさずに「では！」と一礼して立ち去る。

平和と安定と皆の幸せを願う思いをあっさりと、交わされた寧は、浮かぬ顔をして、
その場に居残った信繁に、予め心に決めてあった事を告げる。
「つまらぬ騒ぎに巻き込まれるのはもう沢山！秀頼殿の婚儀が整ったら出家するつもりだわ。
今から少しずつ身の回りの片付けをしとるところ。それできりにも暇を出す事にしました。」
この告白に驚いて、信繁は寧の傍に控えていたきりの顔を見た。

すると、きりは思いのほか晴れやかな顔をして「そういう事になりました。」と手を付いて言う。
きり本人の願いで、この先、きりは細川忠興の屋敷に奉公するのだと言う。

かねてよりキリシタンに淡い憧れを抱いていたきりを、このまま行かせては危ないと思った信繁は
懸命に真田へ帰れと説得を試みる。
だがきりの決心は固いようで
「キリシタンにはならないが、信じる心があれば気持ちはもうゼウス様の御心に届いている。」
という玉からの受け売りを口にして、うっとりとした表情で陶酔していた。
その意味は信繁にはピンと来るものではなかったが、今は情勢が不安定な時期であり風雲急を告げている。
このような時期に、わざわ火種の燻っている場所へ身を投じて行くと言うのだから、
信繁は引き止めずにはいられなかったのだ。
「不穏な気配が渦巻いているんだ！今のうちに上田へ帰った方がいい！」真剣にきりの身を案じて
信繁が説得していると言うのに、怖い物知らずのきりは、
「不穏！だ～い好き！」と身を震わせて喜ぶ始末である。
「また一緒に、乗り越えて行きましょう！」と活き活きと信繁に語り掛けるきりであった。
信繁＞「…」

真田丸　ネタバレ・あらすじ　34話（34回）「挙兵」②へ続く。

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