真田丸　ネタバレあらすじ　20話（20回）「前兆」⑤

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真田丸　ネタバレあらすじ　20話（20回）「前兆」⑤

真田丸　ネタバレあらすじ　20話（20回）「前兆」④からの続き。

信繁が思いついた「これ以上無駄な死人を出さないための策」とは、
亡くなった道休に犯人の罪を被ってもらおうというものだ。

道休が犯人ではない事はわかっていたが「犯人は道休であった。」としても誰も疑う者はいない。
道休は生前「生きていてもなんの役にも立たない」と言っていた。
ならば、これ以上の罪なき人達の巻き添えを防ぐために、
落首の咎人として、道休の首を秀吉に差し出して納得してもらおうと言うのだ。

むろん、この嘘がバレれば命はないと三成。
しかし信繁には欺き切れるという自信があった。

翌日、道休の首を秀吉に差し出して、三成が「この門番の道休という男が犯人でした。」と報告する。
疑わしそうに「誰が首を跳ねた？」と聞く秀吉に三成は
「道休が身を寄せていた本願寺に引き渡すように申し出たところ、本願寺からこれが届いたという次第です。」と述べた。

道休の首を六条河原に晒すようにと命じる秀吉に、三成は「かしこまりました。」と答え、
これで一件落着かと思われたが、まだ気が済まない秀吉は
「こやつの一家、親類、ことごとく探し出し、その首もはねよ。家を焼き払い、隣近所の住人も根こそぎ磔にしてしまえ！」
と命じた。

三成は流石に行過ぎた秀吉の処罰を
「お待ちください。お願いでございます。どうか、この首をもって、此度のこと、終わりとなされませ。
これ以上の殺生は無用にございます！」と諌めたのだが、秀吉は聞く耳を持たない。
据わった目で三成を睨みつけ「血迷うたか、佐吉。」と言った。

この時、口を挟もうとした信繁を「口を出すな！お前は下がってろ！」と大声で制して
三成は命懸けで尚も、秀吉に直談判する。
「ご立腹はもっともなれど、これではあまりにも度が過ぎます！」
秀吉は、目の前に立っている三成を、下から睨みつけ「自分の言うてる事がわかっているのか？」と言う。
対する三成は、秀吉に顔を突き合わせるようにして膝を詰め
「佐吉は正気ででございます。乱心されているのは殿下の方。」と声を荒げた。

頭に来た秀吉が「石田治部少輔、切腹を申しつける。」と言い掛けた時、
「あんた！」と叫んで寧が飛んで来た。
「いい加減にしときゃあよ～！」と叫ぶ寧を「お前は出てくるな！」と怒鳴りつける秀吉。
しかし、子供を言い聞かせるように寧々は、根気強く秀吉を諭し続けた。
「落ち着いてよう考えや。あなたが怒れば怒るほど、噂が本当に思えてくるんだに！
そうでしょう？！みんな言うてますよ。本当のことだて、殿下がお怒りになられたんだって。」
秀吉＞「馬鹿申せ！」
寧＞「人はみなそんな風に勘ぐるの。それがわからんあんたじゃないでしょう？
それともなにぃ？そんな道理も飲み込めんほど、秀吉様は耄碌なさったんか！？
……誰が何と言おうと、生まれてくる子はあなた様の子！でんと構えとりゃええんです！」

寧に叱られて俯いてシュンとして縮こまる秀吉であった。
寧＞「どうしてもご心配なら、いっそのこと、茶々殿に聞いてみりゃんせ。」
秀吉が「そんな恐ろしいこと、出来るか！」と言い返した時「聞いてくださいな。」と茶々の声がした。
堂々とした態度である。

秀吉は「だいだい聞いたところで、違うと言うわけはない。」と言い茶々はにこやかに笑いながら、
「そんなこともありませんよ。」と言って入って来ると自分のお腹を摩りながら
「では、私の方から申し上げます。この子供の父親は……源次郎です。」とドギツイ冗談を言った。
秀吉は唖然として信繁を見つめる。

茶々は笑いだして「そんなわけないでしょう！殿下の子に決まっておりまする！」と、後半は怒り顔を作って
きっぱりと言う。
そしてまた笑い「おかしな殿下！」とからかうように呟くと、寧と視線を合わせて頷き合い出て行った。
残された信繁は茫然とし、
秀吉は、茶々の機嫌が心配で、小走りに駆けだして後を追って行ってしまった。

三成は全身の力が抜けて、寧に命を救われた礼を述べた。
（史実では、秀吉の大虐殺はまだまだ続いた。）

寧は三成に、せめてもの罪滅ぼしとして京都と大阪の人達が喜ぶような事を何か考えて下さいと依頼した。
信繁はすぐに「思い切って金をばら撒くというのは如何ですか？」と提案する。
三成は「いささか品がないな。」と乗り気ではなかったが、寧は
「それくらいやった方がええ。」とすぐに賛同した。

なぜ、殺された人の遺族にではなく、関係ない人にお金をあげる事が罪滅ぼしとなるのか…？
現代人にとっては意味不明ではあるが、これにて一件落着という、豊臣家の身勝手さであった。

信繁が「実のところ、あの落首は、誰の仕業だったのでしょう？」と問うと、
三成は「民の仕業だ。」と結論付けた。
三成＞「大勢の民が、殿下に対して同じ思いを抱いた。それがあの落首になった。」

え？民の怨念が文字になり壁に張り付いたと？…オカルトなの？
個人名ではなく、ただ「民」という代名詞を犯人とするなどは、本格ミステリーならば許されない寝ぼけたオチであるが、
遠い昔の出来事なので、真相は藪の中…そのうすぼんやりとした藪の中に、
脚本家は、民の憎しみと恨みを思い描いたという事か？

それより三か月後、茶々は男児を出産した。
一度、捨てられた子は元気に育つという言い伝えから彼は捨と名付けられた。
そして捨が生まれた事が、やがて多くの人の人生の歯車を狂わせて行く。

真田丸　ネタバレあらすじ　21話（21回）「戦端」へ続く。

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