真田丸　ネタバレあらすじ　18話（18回）「上洛」⑤

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真田丸　ネタバレあらすじ　18話（18回）「上洛」⑤

真田丸　ネタバレあらすじ　18話（18回）「上洛」④の続き。

無礼な態度

翌日となり、昌幸と信幸は謁見の正装で身を固めた。
それから城へと上がると、
謁見を前に大阪城の控えの間で待たされている間、昌幸は忙しそうに、秀吉への献上品のチェックに余念がない様子であった。

信幸＞「珍しく緊張されている。」
信繁＞「殿下のお気に召すとよいですね。」
昌幸＞「上物よ！必ずや喜んで頂けるはず。わしが欲しいぐらいじゃ。」

ところが、片桐を連れて石田三成が謁見前に、この控えの間を訪れて事前に献上品の検分を始め、
その振る舞いは、信幸にとっても、昌幸にとっても、大変失礼なものであった。

信幸が自信たっぷりに「信濃の産物を取り揃え申した。どれも上方では手に入らない貴重な品ばかり。」と
紹介したにも関わらず
「総じて色味が悪過ぎる。とりあえず箱だけでも鮮やかな色のものに差し替えましょう。それでだいぶ見栄えが増す。」
と献上品を一刀両断にしてしまう。
三成＞「すぐに用意するよう。」
且元＞「承知致した。」
信繁だけが、すかさずに「かたじけのうございます。」と礼を述べたが、信幸と昌幸は、余りの無礼さに言葉も出ない。

検分が毛皮に差し掛かると三成の口は更に辛辣を極めた。
「なんだ？これは？」と匂いを嗅いで顔をそむける三成に信幸が「猪と熊の毛皮でございます。」と説明する。
信繁が奥から「冬は羽織ると暖かいですよ。」と言葉を添えるも、三成は顔をしかめて「臭いな。」と言うと、
手に持った毛皮を片桐の鼻先へ持って行った。
実際に臭かったようで且元は驚いていた。
三成＞「臭いはなんとかならぬのか？」
信幸＞「これはそういうものなのでございます。」

昌幸は、物言いがついたのを見て、信幸に片づけるように言った。
「いや、しかし…。」と信幸が抵抗を示し「いいから片づけよ。」と言う昌幸と押し問答になった。
且元が気を遣い「いやいや、せっかくでござる。」と言うと三成が「後ろの方に押し込んでおきましょう。」と、
またしても遠慮のない言い方をして且元は、昌幸らの顔色を窺いながらも仕方なく「承知致した。」と返事をした。

いよいよ謁見の時となった。
信繁も付き添う。
秀吉が来るものとばかり思い昌幸と信幸は平伏して待ったが、現れたのは秀次だった。
「近江宰相豊臣秀次である。真田安房守この度は上洛大儀であった。」
「はっ。」仕方なく昌幸はゆっくりとお辞儀をした。

秀次が「治部。」と三成に一声かけると、三成が
「安房守本日より真田の領地を安堵致す。いかなる者も、関白殿下のお許しがない限り真田領を攻める事はない。」
と告げた。
昌幸＞「ありがとうございます。」
三成＞「安房守も、今よりは関白殿下の臣下として尽くすように。以上である。」
三成と同じ「以上である。」を繰り返す秀次の声は、常日頃の柔らかい物腰を捨てて、
わざと、威厳を至らしめんと意識して、厳めしく発しているようであった。
そして、すぐに秀次は立ち上がり退出し、謁見は、瞬く間に終了してしまった。

控えの間に戻ると、流石に信幸は、怒って信繁に言った。
「こんな無礼な事があるか！父上は関白殿下にお会いするために、はるばる上田より参上したのだ！」

「殿下もお忙しいお方ですから。」と信繁が苦しい言い訳をする。
信幸＞「父上はないがしろにされたのだ！悔しくないのか？源次郎！」
信繁＞「もちろん悔しゅうござる。」
信幸＞「秀吉は父上の事をどう思っておるのだ？」
信繁＞「殿下は徳川家康を気にかけておられます。その家康を撃退したのが父上。一目置いているのは間違いありませぬ。」
信幸＞「ならばこの仕打ちはなかろう。ここまでないがしろにされて引き下がれるか。
殿下の口から直々お言葉を頂かない限り上田に帰る訳にはいかぬ。石田治部にそう伝えろ！」

庭に面して背を向けたきりでいた昌幸に代わって信幸は、さんざんに信繁を責め立てたが、
この時、昌幸が「源三郎…。そうないがしろないがしろ言うな。」と初めて口を挟んだ。
「失礼しました。」と昌幸に一礼する信幸。

昌幸＞「それにしても秀吉め。呼びつけておいて、顔も見せぬとは礼儀を知らぬ大ばか者じゃ。こりゃ先は短いぞ。」
信繁は慌てて「父上。誰が聞いているか分かりませぬ。」と危ない父の発言を止める。

そこへ大谷吉継が来た。
吉継＞「源次郎！」
信繁＞「刑部様！」
吉継＞「真田安房守殿がお見えになっていると聞いたら、居ても立ってもいられなくなりつい出てきてしまった。」
信繁は喜んで、すぐに吉継を父に紹介した。
「父上！こちら大谷刑部少輔様。石田様と共に堺の代官を務めておられます。」

吉継＞「安房守殿でござるか～！上田城で僅か二千の手勢で七千の徳川を迎え撃ったご武略。
楠木正成の再来ともいわれるそのご尊顔一度拝したく思っておりました。」

昌幸＞「…あぁ、そうですか。さあさあ、どうぞお座り下され。」
吉継＞「はっ。」
昌幸＞「さあさあ。」
救世主のように現れ、父を不愉快な気分から救ってくれた吉継には、信繁もまた、救われる思いがした。

真田丸　ネタバレあらすじ　18話（18回）「上洛」⑥へ続く。

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