『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」③の続き。鉄火起請
直江津。
天守閣から眺める港の風景。
信繁＞「立派な港ですね。」
景勝＞「うん。直江津、柏崎、寺泊と、越後には謙信公が大切にされた港がいくつもある。
あの港のおかげで越後は大きくなった。しかし今は船も少ない。以前はもっと栄えていた。謙信公の頃はな。」
信繁＞「そうなんですか。」
景勝＞「いずれまた元の姿に戻したいものだ…。天気も良い！浜に出てみるか。」
信繁＞「はい！」
馬に乗り漁村を散歩する景勝と信繁と三十郎。
うみねこの声が耳につく潮の香りの村で、漁民らは干物作りに精を出し、
一見するとのどかな光景が広がっていて、いかにも平和であったが…。
そんな中で派手な色合いの垂れ幕を下げて何やら騒がしい一角があった。
そこは神社のような所で、何やら揉めているようなので見て来ると言う信繁に「捨て置け。」と景勝は命じるが、
信繁は全くいう事を聞かずに、馬から降りると「御屋形様は（傘で）お顔をお隠し下さい。」と傘を渡して、
走って見に行く。
人だかりの中に混じって、信繁が何事かと一人の領民に尋ねると
「鉄火起請が始まるようです。」との答え。
「鉄火起請…？」
鉄火起請とは戦国時代から江戸初期に行われていた神の判定を仰ぐ儀式である。
意見の食い違う２名が赤く熱された鉄を握り、指定の位置まで運ぶ事のできた方の主張を正しいとする。
敗れた方は神をたぶらかしたとして処刑されたという。
奉行＞「では北浜の方から始めよ。」
一枚の半紙を受け取り北浜の治兵衛は怖気づいている。
「こ…これ…これを載せるのでごぜえますか？」
奉行＞「そして棚の鉢まで運ぶ。北浜の治兵衛が途中で落としたらあの浅瀬は南浜のもの。
南浜の又吉が落としたらあの浅瀬は北浜のもの。２人とも落としたら人を代えて仕切り直し。
２人とも落とさなんだらヤケドの軽い方が勝ち。さあ治兵衛。」
真っ赤に焼かれた鉄の塊が、両手に広げ持たされた半紙に落とされる直前、治兵衛は怯えて「嫌じゃ！嫌じゃ！嫌じゃ～！」
と逃げ出してしまう。
見るに見かねた信繁が「こんな事はやめませんか？これでは真の答えは得られませぬ。」と奉行に抗議したが、
奉行は「古くから伝わるれっきとしたしきたりだ。」と、聞く耳を持たず
「神の御心を承るにはこれが一番。」と頑なに譲らない。
このやり方が正しいか正しくないかの議論では埒が明かぬと見た信繁は、
「鉄火起請などやめた方がいいと考える自分と、これよりほかに手はないと思ってらっしゃるお奉行の
どちらが正しいか？ここで我々二人が、鉄火起請を行い神様に聞いてみようではありませんか。」
と持ち掛ける。
ひるんだ奉行は逃げ腰になるが、信繁は一歩も引かず
「負けた者は命がないのだぞ！」と脅されようが
「しかし私は負けるとは思っておりませんので。そちらもご自分の言い分が正しいとお思いなら自信を持って下さい。」と、
既に準備を整えて「私からまいります。」と最早、始める寸前であった。
このままでは自分が抜き差しならぬ目に遭うと思った奉行は、信繁が広げ持った半紙の上に焼けた鉄の塊が置かれる寸前に、
「待てー！」と大声を上げて止める。
そして「よーく考えたら何も鉄火起請で決める事はない！治兵衛、又吉もう少しお前たちで話し合ってみてはどうじゃ。」
と前言を翻した。
この一部始終を見ていた景勝は「もうよい！」と声を荒げて傘を脱ぎ、一同の前に進み出た。
「御屋形様だ！」と平伏す一同の前で
「全てはわしがいけないのだ。もっとお前たちの暮らしを思いやるべきであった。
双方の言い分は分かった。今度こそなんとかするので、もう暫く待っていてくれ。」と言う。
信繁はニッと口角を上げて笑い「誠ですか？」と尋ねた。
景勝＞「誠じゃ。」
信繁＞「またいい格好をなさりたいだけでは？」
景勝＞「ふっ…無礼な。」
またしても同じ事の繰り返しにならぬように信繁は、ここで一つの提案をした。
「考えがあります。要はその浅瀬が南北どちらの浜に属するかそれを決めればいいんですよね？」
又吉＞「その浅瀬はいいあさりが沢山、取れるもんですから、春になると毎年もめるんです。」
信繁＞「では、こういうのはどうだろうか？浅瀬の漁を日で分けるというのは。
例えば今日は北浜が浅瀬で漁をして、明日は南浜がするとか。」
治兵衛＞「代わりばんこに？」
又吉＞「いやそれは駄目でさ。潮のいい日に片方があさりを取り尽くしちまったら、どうすりゃいいんで？きっとまた揉めます。」
景勝＞「潮の変わり目で分ければいい。満月が来る度に浅瀬の漁を替わるのだ。これなら偏りはあるまい。」
又吉＞「流石御屋形様じゃ！それなら何の文句もごぜえません！」
治兵衛＞「村に持ち帰って皆に相談してみます！」
こうして、ずっと揉めていた漁の問題がここにきて一気に解決を見た。
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」⑤へ続く。
【出演】堺雅人，大泉洋，木村佳乃，平岳大，中原丈雄，藤井隆，迫田孝也，高木渉，斉藤由貴，榎木孝明，温水洋一，林邦史朗，，草笛光子，高畑淳子，近藤正臣，内野聖陽，草刈正雄
【真田丸 ネタバレ・あらすじ】
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」⑤
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」⑥
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 1話（1回）「船出」⑦
真田丸 ２話の予習？ 幸村の生い立ち（序盤）
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ２話（２回）①「決断」
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ２話（２回）②「決断」
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ２話（２回）③「決断」
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ３話（３回）「策略」
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ４話（４回）「挑戦」
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ５話（５回）「窮地」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ５話（５回）「窮地」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ５話（５回）「窮地」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ５話（５回）「窮地」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ６話（６回）「迷走」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ６話（６回）「迷走」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ６話（６回）「迷走」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ６話（６回）「迷走」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ７話（７回）「奪回」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ７話（７回）「奪回」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ７話（７回）「奪回」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ８話（８回）「調略」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ８話（８回）「調略」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ８話（８回）「調略」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ８話（８回）「調略」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ８話（８回）「調略」⑤
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ８話（８回）「調略」⑥
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ９話（９回）「駆引」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ９話（９回）「駆引」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ９話（９回）「駆引」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ９話（９回）「駆引」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ９話（９回）「駆引」⑤
『真田丸』ネタバレ・あらすじ ９話（９回）「駆引」⑥
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 10話（10回）「妙手」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 10話（10回）「妙手」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 10話（10回）「妙手」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 10話（10回）「妙手」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 10話（10回）「妙手」⑤
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 11話（11回）「祝言」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 11話（11回）「祝言」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 11話（11回）「祝言」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」①
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」②
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」③
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」④
『真田丸』ネタバレ・あらすじ 12話（12回）「人質」⑤
【真田丸 関連記事】
真田丸 あらすじネタバレ・キャスト・最終回 まとめ真田幸村 年表
真田幸村が生まれた永禄10年（1567年）の出来事
ＮＨＫ大河ドラマ『真田丸』原作は？
2016年 ＮＨＫ 大河ドラマ 真田丸 主演 堺雅人
真田丸 キャスト（決定と内定と予定）
真田丸 キャスト 竹林院（本名不明）
真田丸 ネタバレ～真田六連銭の街
真田丸～真田氏のふるさと信州上田市の取り組み
人気ブログランキングへ
もし当ブログがお役に立つ事が出来ましたら１クリック応援して下さると助かります。