真田丸　ネタバレ・あらすじ　30話（30回）「黄昏」④

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真田丸　ネタバレ・あらすじ　30話（30回）「黄昏」④

真田丸　ネタバレ・あらすじ　30話（30回）「黄昏」③の続き。

それから暫くした、とある早朝の事、信繁がいつものように馬廻衆の務めで、城へ上がる。
ところが、その日、秀吉の姿が、彼の寝所他、どこを探しても見当たらなかった。

その事を信繁は急ぎ三成に報告した。
三成は、片桐にのみ、この事を伝え、他の者には内密に探すようにと命じる。

三成、信繁、且元の３人は手分けして、城中の部屋という部屋を探す。
暫くして信繁は中庭の石に、まるで猿の置物のごとく、ちんまりと座り込む秀吉を見つけて
「殿下！お捜ししておりました。」と、すぐさま声を掛けた。

秀吉は信繁を見ると「茶室はどっちだ？なかなか辿りつけんのだ。城が広いというのも考えものだな。」
と言った。
信繁＞「茶室でございますか？」
秀吉＞「利休がわしに話があるらしい。」
絶句する信繁であった。

秀吉の状態に危機感を募らせた三成は、拾の元服を急ぐ事とした。
三成＞「若君に元服して頂く事にする。５歳での元服は武士としては例がないが、公家ならばよくある事だそうだ。」
最初聞いた時は、いくらなんでも早過ぎると思った信繁であったが、
それが秀吉の心の平穏の一助になるならと納得した。
「確かに拾様が元服なされば太閤殿下も少しはお気が楽になられるでしょうね。」
だが三成の狙いはそれだけではなかった。
最早、秀吉の老いは隠しきれないところまで来ている。

元服した拾は名を秀頼と改めた。

拾の元服の当日、大名らへの披露目の席で、秀吉が「羽柴藤吉郎豊臣朝臣秀頼である。」と秀頼を横に置き言う。
「ははーっ！」と真っ先に平伏す家康。

三成が元服を急ぐからには、やはり秀吉に死の影が迫っていると考えるのが妥当である。
「確かなところが知りたいのう。」と言う家康に、本多正信は、それを知る為に、方々に網を張ってあるので
しばし待って欲しいと願う。

信繁に背負われて、秀吉は天守閣へとやって来た。
天守閣から大阪の城下を見下ろしながら、秀吉は「伏見の城が出来た。この眺めも見納めじゃ。」
と名残りを惜しんだ。

秀吉を支えながら「たまに遊びに来られればよろしいではないですか。」と信繁は優しい声を掛けた。
だがもう秀吉自身も、自分にそんなに時間がない事を自覚していた。
そんな秀吉は昔語りを始める。
「誰も見た事のない城を築きたかった。城の周りには大きな町を造る。
驚くほど賑やかで、騒がしくて、活気にあふれた日の本一の町。」

信繁＞「思い通りになったではございませぬか。」
秀吉＞「思いがかなったのは半分だけ。」
信繁＞「これでも半分ですか？」
秀吉＞「ゆくゆくは、京から天子様をお迎えしようと思っておった。平清盛が成し遂げた事をわしはとうとうできなんだ。」
信繁＞「…………秀頼様がきっと成し遂げて下さいます。」
「……秀頼…。」秀吉は景色を眺めながら囁くように愛息の名を呼んだ。

真田丸　ネタバレ・あらすじ　30話（30回）「黄昏」⑤へ続く。

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