真田丸　ネタバレ・あらすじ　23話（23回）「攻略」⑦

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真田丸　ネタバレ・あらすじ　23話（23回）「攻略」⑦

真田丸　ネタバレあらすじ　23話（23回）「攻略」⑥の続き。

一方、忍城近くの上杉の陣営に乗り込んだ三成は、景勝、兼続、昌幸、信幸に向かってネチネチと皮肉交じりの大クレームをぶつけていた。

「まずは伺いたい。本来ならば、とうの昔に鉢形城攻めに向かっているところを、貴殿らは何ゆえここに残っておられる？
私のもくろみから既に１５日以上も遅れている。一日の遅れでどれだけの無駄が出るか。
２０万の兵が一日に食う米…。」

寺子屋の童らが先生に怒られるような様の彼らの、武者としての面目は丸潰れだった。
最初に景勝が切れた。「もう分かった！…わしらにどうせよと言われるのだ？」

三成は「これより方々は直ちに鉢形に向かわれよ。鉢形を落としたら次は八王子。」と命じると、
忍城は自分が受け持ち、４日で落としてみせると断言した。

「…ふふふふふ…ふっははははは！」
昌幸はそれを聞いて、楽しそうに笑い出した。

兼続＞「どのように攻めるか伺いたい。」
三成＞「殿下は水攻めをお望みである。」
信幸＞「水攻め？」
昌幸＞「気楽に水攻めと申されるが、あの城の周りを堤で取り囲むとなると、どれだけの時がかかるか分かりませんぞ。」
三成＞「ここに来る前にぐるりと回って様子を見てきた。忍城はこの辺りでは最も低い場所にある。
私の見立てによれば此処から此処までを堤で塞ぐだけで利根川の水を引き入れれば忍城は水に沈む。３日で落ちると見た。
堤を築くのに１日。都合４日。如何かな？」

一方、信繁は、徳川家康と大谷吉継に呼び出される。

６月２０日。
大谷刑部の陣。

信繁＞「お呼びでございますか？」
家康も、ここで先ほどから、信繁の到着を待っていたようであった。

吉継は、信繁にこう話した。
「今、既に、徳川の使者が城に入り降伏について話し合っているところなのだが、
３日連続で話し合っても全く埒が明かない。
氏直は降伏に乗り気なのだが、ご隠居が頑なに拒んでいる。
そこで、これは、江雪斎からの希望でもあるのだが、源次郎、おまえが小田原城に説得をしに行ってくれ。」

「えっ！？」と驚く信繁。

死ぬつもりの氏政に会って、気持ちを動かして来て欲しいと言う。

吉継＞「氏政の心を動かさねば事は進まぬ。石田治部少輔も苦戦しているようだ。
小田原が開城すれば忍城もそれ以上は手向かいせぬだろう。」
堤は何度も破られて、三成が、当初４日で落ちると見込んでいた忍城はいっこうに思うように攻略出来ずにいた。
そこで、
吉継は秀吉が温泉から戻るまでに決着をつけたいとして、信繁を見込んで氏政の説得を頼むと言う。

「これを氏政に届けてほしい。徳川様とわしの思いが綴られておる。」と吉継は信繁に２通の書状を渡した。
吉継＞「そして死ぬ気で説き伏せよ。」
家康＞「源次郎！頼んだぞ。」
二人の期待を一身に受けて、信繁は、本多正信に誘導されて小田原城へ。
信繁は何故か黄母衣を担いだままの姿であった。

正信が道々、語った事によると、江雪斎から「ご隠居様を説得できるのは源次郎をおいて他にない。」と、
名指しで相談があったのだと言う。

信繁は即座に「買いかぶりでございます。」と否定したが、正信は自分もそう思うのだと告げた。
ご隠居には話は通してあるが、城中には降伏に不承知な者が大勢いるので危険が伴う。
「くれぐれも気を付けて。」と言って正信は信繁を見送った。

城内への突入寸前、信繁は立ち止まり「さてと…生きて帰れるかな。」と呟いた。
するとすぐ近くの茂みの影に潜んでいた佐助が「佐助がいる限りご心配には及びませぬ。」と言った。
城門が開かれ、そこでは江雪斎が待ち構えていた。

江雪斎＞「よう来てくれた。源次郎殿。」
信繁は、城門を潜ると、江雪斎の眼前へ歩み寄り「ご無沙汰をしております。」と挨拶をした。
頷く江雪斎。

江雪斎は信繁と肩を並べて城内を歩きながら言った。
「おぬしはこの板部岡江雪斎を相手に堂々と渡り合った。それ故この役目真田源次郎しかおらぬと思ったのだ。」

信繁＞「なぜご自分でお説きになりませぬ？」
江雪斎＞「誠に追い詰められた時には、しがらみのない者の言葉にこそ人は心を動かす。…まずは御屋形様に会うてくれ。」

氏直と面会する信繁。
氏直は心細そうに「わしを助けてくれ…。分かってくれ。わしは今すぐにでも降参したいのじゃ。」
と信繁に縋る。

信繁＞「さよう伺っております。」
江雪斎＞「ご隠居様は城と最期を共にするつもりでおられる。秀吉の世に己の居場所はないとお考えのようだ。」
信繁＞「関白殿下は臣従を誓った者に対して寛容であられます。」
氏直はそれを聞くやいなや必死の形相で「どうかその話を我が父の前で…！」と手をついて頼む。

信繁が驚いて「どうかお手を。」と気遣うものの氏直は硬直したように、その姿勢のままで、
「もうわしらの申す事は父の耳には入らぬのじゃ…。」と言うと、
ヒシッと信繁の手を掴み「どうか…どうかわしらを救ってくれ。」と縋りついた。

江雪斎も横から「北条の命運が懸かっておる！頼んだぞ！」と頭を下げる。

次に氏政の部屋に向かおうとして江雪斎に案内されながら信繁が廊下を行くと、
江雪斎が「家臣の中にはご隠居様の意をくみ降伏に同意せぬ者もまだおる。気を付けろ。」
と言うやいなや鎧武者達が刀を抜いて行く手に立ち塞がった。
そして廊下の両側の障子からは槍が突き出した。
その者達と立ち回り、外へと転げ出た信繁を尚も追いかけてくる家臣らに向けて
最後は佐助が、何処からともなくダイナマイトのような大玉を転がした。
やがて、その玉が大爆発を起こして、あたりに煙が満ちた時、佐助が横に来て「お逃げ下さい。」と信繁に声を掛けた。
信繁は頷いて、逃げようと、北条の紋幕を背にしながら横ににじり歩いていると幕の後ろから手が出て、
いきなり誰かに中へと引きずり込まれた。

「真田源次郎信繁！」とその背後の人物は呼びかける。
信繁が振り向くと、なんとそこには姉の夫であった小山田茂誠が立っていた。
「お久しゅうござる！」と満面の笑みを浮かべている茂誠を、信繁は驚きのあまり、目を見開いて見つめていた。

真田丸　ネタバレ・あらすじ　24話（24回）「滅亡」①へ続く。

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