真田丸　ネタバレ・あらすじ　31話（31回）「終焉」①

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真田丸　ネタバレ・あらすじ　31話（31回）「終焉」①

真田丸　ネタバレ・あらすじ　30話（30回）「黄昏」⑦の続き。

度重なる天災、朝鮮への再出兵。
世間の不安は、高まるばかりだった。
そして今、太閤秀吉の死が、すぐそこまで迫っている。

信繁は寝たきりになってしまった秀吉の世話をしていた。
「何かございましたらこれをお振り下さい。すぐに誰か参ります。」
ベルを手にして、病人に、実際に少し振って見せて言った。
「ではごゆるりとお休みを。」信繁が一礼して去ると、すぐさまベルを振る秀吉。
まるで子供が新しい玩具を喜ぶように…。
信繁は引き返すと「ええそのように。」と優しく言って、ベルを受け取り枕元に置き直した。
だが、そうして、再び一礼の後、去りかけると、すぐにベルを鳴らす秀吉であった。
振り返ると、秀吉の目は楽しそうにベルを見つめていた。

伏見　大谷屋敷を、信繁と三成が訪ねていた。

病床の吉継に信繁が読み上げて聞かせている。
「老衆（おとなしゅう）…徳川・前田・宇喜多・上杉・毛利。奉行は、浅野・大谷・石田・増田・前田・長束」
三成＞「如何でしょう？」

少しやつれた風に見える吉継は
「５人の老衆については太閤殿下がお決めになられた事、何ら口を挟むつもりはない。問題は奉行衆だ。」と指摘した。
三成＞「何か差し障りが？」
吉継＞「私を外してもらいたい。」
病床にある吉継は大役を果たせる自信が持てなかった。
三成に「体調の良い時だけで結構。どうかお助け下され。」と懇願されるものの吉継は
「やつれたこの姿、人目に晒しとうはないのじゃ。あいすまぬ。」と断った。

信繁が続いて、秀吉の遺言を読み上げようとしたが、吉継はそれも「もうよい。治部殿の事じゃ。抜かりはあるまい。」
と断った。

家康に権限を掌握されてしまう事を最も恐れる三成は、よくよく考えて、そうならぬようとの手立てを、遺言に反映させたつもりであった。
三成＞「老衆を立てつつ、我ら奉行の役目も明らかにし、老衆だけでは何もできぬように楔を打っておきました。」
信繁＞「明日、殿下に目を通して頂き、５人の老衆に花押を頂く事になっております。」
吉継は静かに頷いた。

翌日、三成、信繁、且元らが、家康の屋敷に花押を貰いに行った折の事。
三成＞「殿下のご遺言にございます。徳川内府様をはじめとする５人の老衆を、
５人の奉行衆が補佐し、合わせて１０人の合議によって、秀頼公をお守りしていくのが殿下のお望みでございます。」
遺言に目を通した家康は「承知致した。」と言った。
この後、遺言にサインをした上で花押を押す誓いの儀式が行われた。

後日、正信や阿茶局が家康と共に本音を話し合っていた。
正信＞「いよいよでござりますな。」
阿茶局＞「随分長く待たされましたこと。ようやく、我が殿の出番。」
家康＞「おぬしらは、わしにどうせいというのじゃ？」
阿茶局が家康の方に向き直ると、真剣な眼差しで、一語、一句を、噛みしめるように言った。
「殿…。天下を…お取り下さいませ。」

伏せ目がちに「天下か…。」と言う家康に、阿茶局は少しガッカリしたように
「殿はどうも乗り気ではなさそうです。本心かどうかは分かりませぬが。」と正信に言った。
「いずれにしても、これはいけませんなぁ～。」と、正信は遺言の写しを広げながら、改めて家康に差し出して言う。
「事を決める時には、いちいち奉行衆を通せと言うておるようなもんで。
これでは、殿が思うがままにはできませぬなぁ。」
家康が改めて遺言の写しを手に取り眺めていると、三成が訪ねて来たとの知らせがあった。

三成＞「５人の老衆と５人の奉行の花押が揃い、殿下のご遺言が定まり申した。」
家康＞「それはようござった。」
三成＞「改めてよろしゅうお願い申し上げまする。」
それをわざわざ知らせに？」
三成＞「念を押させて頂きに参りました。最早、殿下ご最期の時も遠くはありませぬ。
その時まずやらねばならぬのは、朝鮮から兵を引き揚げる事。そもそも此度の出兵は無理な戦。
豊臣の名を汚さぬためにも速やかに行いとう存じます。」
家康＞「うむ。」
三成＞「それがしが、九州に入り差配致しまする。だがその間に伏見で何か事があっては困る。
ご遺言に従い、決して内府様お一人のお考えでは動かれぬ事、改めてここでお約束頂きたい。」

この時、家康は三成が、わざわざ訪ねて来た理由がわかった。
「わしを疑っておるのか？」

家康の問いには答えず「お約束頂けますか？」と、
淡々と約束だけ取付けようとする三成に感じた不快さを押さえながら、
家康が「ならば、そなたではなく、このわしが九州に出向こうではないか。それなら安心であろう。」
と三成の不信への打開策とも取れる提案をするが
「なりませぬ。」と一言で、三成は払いのけた。

家康＞「何ゆえじゃ？」
三成＞「引き揚げてくるのは日の本一の大軍勢。もし誰かが焚きつけて、そこに謀反の動きが広がれば大変な事になりまする。」
一部の隙もなく四方を警戒している三成であるが、その中でも、一際、自分に対しての警戒心が強い事が、
ハッキリとわかった家康である。

忌々しい思いを噛み殺して家康は言った。
「お好きになさるがよい。ご遺言必ず守る事お誓い申し上げる。
治部殿が留守の間、この伏見で、おかしな動きが起きぬよう目を光らせましょうぞ。」
三成＞「お言葉心に刻みつけ申した。では御免。」

三成の姿が消えると正信が「言いたい事だけを言うて去りましたな。」と言った。
家康の腹の底からムカムカしたものが込み上げて来る。
「小賢しい男よ～。わしを露ほども信じてはおらん。」

正信＞「しかし、今からこの調子では先が思いやられますぞ。」
家康＞「殿下も余計な遺言を残されたものだ。」
正信＞「いっそ…反故にしてしまいますか？たやすい事でございますよ。
殿下おん自らがお書きになったより新しいご遺言があればよろしいので。」
家康は、正信が大胆な事を言うのに驚いたのだが…。

真田丸　ネタバレ・あらすじ　31話（31回）「終焉」②へ続く。

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