真田丸　ネタバレ・あらすじ　35話（35回）「犬伏」③

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真田丸　ネタバレ・あらすじ　35話（35回）「犬伏」③

真田丸　ネタバレ・あらすじ　35話（35回）「犬伏」②の続き。

信濃、上田に着いた昌幸である。

昌幸は内記に告げる。
「待ちに待ったこの時がやって来たぞ内記。まず家康の首を取る！
そして信玄公が治められた甲斐信濃をこの手に取り戻すのよ。」
内規＞「いよいよ悲願成就の時でございますな。」

再び戦になると聞いて、戦支度に終われる真田の領民たちであったが、
槍を磨く作兵衛の隣で座る与八は、平穏な暮らしが乱される事に不満を零した。

与八＞「俺はもういい。畑仕事だけさせといてくれ！」
作兵衛＞「例の刀狩りで、もう二度と戦に出る事はあるまいと思っておったが、こんな日が来るとはのう。」

一方、大阪の真田屋敷では、戦乱になる事を見越して、女達が逃げるために荷物を纏めていたが、
煌びやかな着物をすべて持って出ると言って聞かない薫にきりが手を焼いていた。
きり＞「全てお持ちになるのはお諦め下さい。」
薫＞「ようやく集め直したのですよ。また手放すのですか？」
きり＞「大事なのはお命でございましょう！」
薫＞「同じぐらい大事です！」

その時、風の音が立って、何処からともなく佐助が現れた。
佐助＞「石田治部様と大谷刑部様の軍勢が只今、大坂ご入城でございます。」
それを聞きつけた春は「父が！」と言って驚いた。

大阪城にて、三成は主だった味方の武将らを集めて決起集会を開催した。
三成は綿密に書かれた弾劾状を掲げ持ち説明する。
「まずはこの弾劾状を全国の諸大名ならびに徳川内府本人へ送りつけます。これをもって戦の始めと致します。」

輝元＞「うむ。」
三成＞「そして速やかに諸大名の妻子を人質として大坂城に集めます。」
且元＞「伏見城はいかが致そう？」
三成＞「人質を取り次第攻め落とします。伏見城攻め、宇喜多様、小早川様にお願いしたい。」
秀家＞「心得た！」
三成＞「そして宇喜多様を先鋒に、総勢で江戸に押し進みます。」
吉継＞「総大将の毛利様には、秀頼公をご守護の上この大坂城にお留まり頂きます。」
輝元＞「あい分かった。」
三成＞「太閤殿下がお築きになられた豊臣の世の行く末は、この一戦に懸かっております！」
一同＞「おう！」

集会では、調子を合わせていた秀秋であるが、実のところは気が進まない。
その心中を自分の城に戻って江雪斎に零していると、江雪斎が「それならやめておかれませ。」と唆す。
秀秋＞「断れる訳なかろう。」
江雪斎＞「では戦うと見せかけなるべく動かぬ事。」
秀秋＞「そっちの方が難しいわ。気が滅入る。」
ここで、江雪斎、秀秋に、急に手の内を明かす。
「金吾様。実は拙僧、徳川内府より間者として送り込まれた者でござる。」

父が戻っていると聞いて、久しぶりに里帰りした春は吉継に
「安房守様より頃合いを見て上田に向かうように言われております。」と告げた。

吉継＞「真田殿は上杉に寝返る気か？」
春＞「表返るのだそうです。」
吉継＞「大坂は石田方が抑えた。お前たちはわしのところへおれば何の心配もない。」
吉継の詭弁であったが春は、父が元気を取り戻したように見える事が嬉しかった。

石田三成は、大坂にいた大名達の家族を、大坂城に集めて人質とした。
この時、大坂城にいた阿茶局は、混乱に乗じて城を脱出している。
このため真田の女達も、行く先が大阪城に変更される。
こうなると、もはや豊臣側につくしか、人質の安全を保障する事が出来ない。

春ときりが慌ただしく引っ越しの支度をする中、
薫は「刑部様のご家来衆が守って下さるのでしょう？」と呑気に構えていたが、
再び豊臣の人質の身の上になった事を、きりから聞かされて衝撃を受けていた。

そんな中、細川屋敷の方角から煙が上がり、きりは玉の事が心配になって細川屋敷へと走った。

玉は、燃える屋敷の中で祭壇に向かい祈りを捧げていた。
そこへ飛び込んでき来たきり「玉様！早く逃げないと！」
しかし、玉は落ち着いた様子で「殿様から仰せつかっているのです。もし人質に取られるような事があれば、
屋敷に火を放ち自害せよと。」と告げ微笑みさえ浮かべている。

きりが「お命を粗末にしてはなりません！玉様にはもっといろいろ教えて頂きたい事がございます！早く！」
と手を引こうとしたが、玉は「嫌です。」とその手を外し、再び祭壇に向かって「マリアに御礼を…。」
と言う。
きりは苛立ち「だったら早くご自害なさればいいではないですか！」と叫んだ。
すると「切支丹は自ら命を絶ってはいけないのです。」と答え、また祭壇に向かい祈る玉に、
業を煮やしたきりは「ああもう！切支丹が分からない！ごめんなさい！」と、玉を引きずり出そうとする。

自らで外に出ようという気のない玉の体は重く「少しは力出して下さいよ！」ときりが叫んだ後で、
玉は、きりを振り払うようにして立ち上がって、きりの方を向くと、こくりと頷いたので、
やっと説得に応じてくれたのかと、きりが安堵した矢先、障子戸の向こうから、
家臣の「奥方様！」と呼ぶ声が聞こえた。

すると玉は、きりを突き飛ばして、再び奥の座敷へと戻り、障子の前に背を向けて正座し、
十字架を両手で握りしめて「頼みます。」と言った。
その声が合図のように、家臣が障子の向こうから「御免！」と玉を槍で一突きにした。
肩先を貫かれて、前のめりに倒れる玉を見て、きりは蒼白となる。
そこへ、現れた佐助が、きりを連れ出した。

しかし、外へ出たとたんに三成が放った兵士らに包囲されてしまう。
そこで再び屋敷内に戻った二人は、兵を撒いて祭壇の抜け道から脱出した。

真田丸　ネタバレ・あらすじ　35話（35回）「犬伏」④へ続く。

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