真田丸　ネタバレ・あらすじ　38話（38回）「昌幸」②

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真田丸　ネタバレ・あらすじ　38話（38回）「昌幸」②

真田丸　ネタバレ・あらすじ　37話（37回）「昌幸」①の続き。

昌幸は、信幸が信之と名を変えたという文を受け取って、えらく気落ちしていた。
慰めにはならぬかもしれないが、兄には兄の立場がある…それを伝えようと
「徳川に対する忠義を示したのでしょう。」と信繁が言うと、昌幸は力なく小さく頷いて
「源次郎…。源三郎が捨てた『幸』の字もろうてくれんか？」と言った。
信繁＞「私がですか？」
昌幸＞「うん。真田…。幸信繁…。」
三文字はおかしいだろうが、信繁は取りあえず「考えておきます。」と答えた。

秋も過ぎ、真田の里に雪が舞い散る頃、
上野、沼田城では
三十郎が、降り出した雪を見ながら障子を閉めて、遠く信繁がいるという九度山の気候を気にして信之に尋ねた。
「九度山という所は寒いのでしょうか？」
信之が書き物をしながら答える。
「紀伊の国だからな。むしろ此処よりは暖かいのではないか？」

三十郎＞「大殿や源次郎様はそこで何をしておられるのですか？」
信之＞「何もせずゆっくりしておられるようだ。」
傍にいた茂誠が「よい事ずくめではないですか。」と迂闊な発言をしたが、
それに怒るでもなしに信之は「丸一日誰かに見張られておるのだぞ。」と言うと、書きあがった《御赦免願》を
「とにかく今は内府様にご赦免を願い続けるよりほかに道はない。」と言って三十郎に渡した。
これを三十郎が伏見へ届ける。

この頃、薫は、昌幸と離ればなれになった事が余程に堪えたのか床に伏せるようになっていた。
何も喉を通らないと言っては、食事も拒絶ぎみではあったものの、好物の甘いお菓子だけは食べられる様子。

その頃、九度山では、春が、慣れない薪割もこなそうと奮闘していたが、
なんせお嬢様育ちなので上手くいかない。
見かねたきりが「源次郎様にやって頂いたら？」と言っても、下手なまま力任せに割ろうとするので、
きりが見よう見まねで覚えたコツを教えて上手にやって見せる。
だが、相変わらずタメ口である。
春が改まって「きりさん。これからも、源次郎様の事よろしくお願いしますね。」と言うと
「それはあなたの役目でしょ。」とタメ口ながらも立場を心得た答え。
一緒にいられて嬉しいけどいつか嫌われてしまうんじゃないかと不安がる春を、
きりは、口は悪いが励ましさえする。
「源次郎さんは垢抜けていない人が好みだから、自信を持ちなさい。」と。

この後、春は「悔しいんです。」と信繁に切々と訴えるのだが…
嫉妬の相手がきりならば、事はそう難しくなかったのだが、
そうではなく、春の嫉妬は、今は亡きお梅に向けられてしまったので、信繁はなすすべがない。
信繁＞「お梅？」
春＞「源次郎様の心の中で、今でもお梅さんは生きている。勝てる訳がありませぬ。」と言うと
悔しさでおかしくなったのか、春は人差し指をブスブスと障子に突き立てて、幾つもの破れ目を作った。
信繁は口で「止めなさい」と言っても聞かない春を後ろからギュと抱き締めて、止めさせた。

会津城。
一方、上杉景勝は、徳川家康に謝罪し、会津１２０万石から米沢３０万石に減封される事となった。
いずれは上杉を頼るつもりだった昌幸の思いは潰えた。

この年、春は信繁との最初の子をみごもっている。
春＞「源次郎様。もしこの子が女の子なら名は私が付けてもようございますか？」
信繁＞「もう決めてあるのか？」
春＞「お梅。…そうすれば、この先源次郎様がお梅の名を口にする時それはこの子の事になるから。」

慶長８年（1603年）２月、
家康は征夷大将軍に任ぜられた。
同じ年、孫娘、千姫を豊臣秀頼に輿入れさせ、その権勢は絶頂を迎えようとしている。

信繁＞「征夷大将軍になったという事は、全ての武士の棟梁として名乗りを上げたという事。」
内記＞「いよいよ徳川の世になるのですか？」
信繁＞「これで秀頼様のお立場は更に弱くなりました。」
だが、そんな事より、昌幸の頭の中はもう、上田に帰る事しかなかった。
昌幸＞「運が向いてきたぞ。家康は今、浮かれとる。我らの赦免もそう遠くないと見た。上田へ帰れるかもしれんぞ。
ここで駄目ならもう後はない。源三郎にひとふんばりしてもらわんとな。」
この昌幸の意を受けて信繁が信之に文を送り、その意を汲んで信之が本多正信に、
ご赦免にお力添え頂きたいとの文を書き、綱家に届けさせた。
「本多殿はああ見えて心優しきお方。きっと力になってくれる筈」との信之の読みは、正しくはあったが、
伏見城にて、正信がゆる～りと「九度山に追いやってからはや２年。赦免を考えてやるにはよい機会。」
と家康に進言しても、家康は、けっして首を縦には振らなかった。
「ならぬ！安房守は死ぬまであそこにおるのだ。」

更に２年後。
慶長10年（1605年）４月。
家康は征夷大将軍を秀忠に譲った。

信繁＞「将軍の位を息子に譲ったという事は、今後は徳川が政を行うと世に知らしめたという事だ。
秀頼公が天下人となる目は失われました。」

昌幸は、この時もまた２年前と同じ言葉を繰り返す。
「今、家康は浮かれておる。最後の機会じゃ。ここで赦免がならねば後はもうないぞ！」

だが…この時も、正信は口添えをしてくれてが、家康はうるさがるばかりで
「あれが九度山を離れるのは骨になった時じゃ。」と言い切った。
しかも、この時は同席していた秀忠に「もう安房守の事は一切我らの耳に入れるな。あの男はもう死んだのだ。」
とまで言われてしまった。

そんな事とは知らず、御赦免を信じて待ち続ける昌幸の妻、薫は
「いつになったら、殿はご赦免されるのですか！」と信之を責める。

「いろいろ手は尽くしておりまする。」と信之は言うが、
松もまた「源次郎なんて向こうで２人も子どもをもうけてるんですよ。皆で一緒に暮らす訳にはいかないのですか？」
と母と一緒に御赦免の取り付けを、せっつくのであった。

そのうち松が「私達みんなで大御所様に直訴してみてはどう？」と言い出して、
困惑する信之を尻目に、薫も、そのとんでもない提案に乗っかろうとしていた。
だが、手に手を取って今にも松と薫が直訴に行こうとしている時に、稲がやって来て、
「母上様！いい加減になさいませ。父上様のご赦免はもうお諦め下さい！」と叱りつけ、
「もう二度とこの城の中で真田安房守様のお話をする事はなりませぬ。」と禁じる。
そして更に信之の事も「殿も殿でございます。何のために御名まで変えたのですか！
我が家までお取り潰しになってもよろしいのですか？」と叱った。

一見すると鬼嫁のようではあったが、家康の機嫌を損ねて、
真田が取り潰しという共倒れになったり、
《命までは取らぬという約束》が反故となり、昌幸・信繁が、処刑されてしまわぬための配慮であった。

真田丸　ネタバレ・あらすじ　38話（38回）「昌幸」③へ続く。

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