「湯を沸かすほどの熱い愛」の試写会に連れて行って貰いました。
ストーリーは、
持ち前の明るさと強さで娘を育てている双葉が、突然の余命宣告を受けてしまう。双葉は残酷な現実を受け入れ、1年前に突然家出した夫を連れ帰り休業中の銭湯を再開させることや、気が優しすぎる娘を独り立ちさせることなど、4つの「絶対にやっておくべきこと」を実行していく。
というお話です。
朝、学校に行くのを嫌がっている娘・安澄を起こし、一緒に家を出てパートに向かう双葉。彼女は、1年前に夫が失踪し、営んでいた風呂屋を閉めて、母娘2人で生活をしています。娘の安澄は、学校で虐めにあっていて、学校に行きたくないと言うのですが、双葉は言い返さない限り終わらないと言って、心配しながらも、いつも元気に送り出します。
ある日、いつものようにパートの仕事をしていると、目眩がして双葉は倒れてしまいます。直ぐに病院で検査をして貰うと、医者から衝撃的な話が。双葉はガンに侵されていて、既に全身に転移しているとのこと。余命2ヶ月ほどしかないと言われ、ショックを隠し切れませんが、娘を置いて死ぬ訳にはいかないと、直ぐに行動を始めます。
まず、出て行った夫を探し、家に連れ帰り、銭湯を再開させなければと思い、探偵に頼んで探して貰います。そして、夫に全てを話し、連れ帰ります。夫は、隣町で浮気した女に貴方の子供だと言われた子供を押し付けられ、子供と2人で暮らしていました。夫と子供・鮎子の2人が帰って来て、銭湯を再開し、4人の新しい生活が始まります。
安澄は、母親の励ましに答えられるよう、とうとう学校で反撃し、盗まれていた制服も返して貰い、学校に行くのも大丈夫になります。お母ちゃんのDNAが入っているから、私も強くなれたんだと喜ぶ安澄に嬉しそうに微笑む双葉。
そして、段々と耐力も落ちてきた双葉は、最後にと思い、安澄と鮎子に、ちょっと旅行に行かない?と相談します。そして、毎年、高足ガニを送ってくれる友人がいるという漁港に行ってみることになり、夫を残し、3人での旅が始まります。途中、ヒッチハイクをする、明日を見失った青年・拓海に出会い、双葉は、彼に目標を与えて背中を押し、送り出します。
漁港に着いた3人は目当ての高足ガニを食べ、そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
宮沢さんの力ですね。やっぱり上手いなぁ。今、これだけ強くて美しい母親を演じられるのは、彼女だけなんではないだろうか。美しくて、明るくて、強くて、でも折れそうに弱い部分も持ち合わせていて、そんな彼女を前にすると、男どもは跪いてしまうっていう感じが本当に良く出ていました。
いやぁ、もし、余命2ヶ月とか言われたら、こんなに周りの事を思って、行動出来るんだろうかと思ってしまいました。そりゃ、自分が居なくなったらと思って、心配にはなるけど、この双葉のように行動出来るとは思えませんでした。スゴイよなぁ。彼女は、全ての母親であるかのように、周りの人々全てを包み込んで、助けて行くんです。たとえ、自分が救われなくてもね。
いやぁ、双葉は、本当は、すごく悲しい事実を持っているんですよ。ネタバレはしないけどね。それでも強く生きて行く彼女は、見ていて可哀想でした。
少しネタバレになるけど、どうしても書きたいのは、母性が無いなら何で子供を産むんだよって事です。平気で子供を捨てたり、施設に預けて、そのまま他人となってしまう母親が居る事に、本当に腹が立ちます。じゃあ産むなよ。子宮を取っちまえ。必要無いだろ。妊娠したから産むって、簡単に言うなっつーの。子供の気持ちになれっ!あー、ムカつく。最後の最後で、私と同じように思ってくださる方が居てくれるかな。産みたくても産めない女性がいるのに、産んでは捨てる母親もいるなんてね。子供を捨てた母親は罪人だから幸せにはなれないだろうけど。
そんな酷い母親がいると思えば、血の繋がりなど関係無く、何処までも愛を与えてくれる女性もいるんです。だから世界は捨てたもんじゃないと思うよ。愛を与えれば、愛は帰って来るから、きっと幸せになれます。そんな事を考えさせてくれる映画でした。感動しました。
私は、この映画、超!お勧めしたいと思います。これは、素晴らしいと思いました。双葉は理想の母親像です。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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