シネマーグチャンネル

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作品の概要、裏話、感想などを取り上げています。

 

【サ行】

 

13デイズ(2000)

斉木楠雄のΨ難(2017)

サイコ(1960)【音声配信あり】

サイコ(1998)【音声配信あり】

最高の人生の見つけ方(2007)

最高の人生の見つけ方(2019)

サイダーハウス・ルール(1999)

ザ・インターネット(1995)

サウンド・オブ・007(2022)

サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~(2019)【音声配信あり】

ザ・キラー(2023)【音声配信あり】

桜のような僕の恋人(2022)

ザ・コンサルタント(2016)【音声配信あり】

ザ・シューター/極大射程(2007)

ザ・スナイパー(2006)

ザ・センチネル/陰謀の星条旗(2006)

ザ・ダイバー(2000)

ザ・タウン(2010)

THE BATMAN-ザ・バットマン-(2022)【音声配信あり】

ザ・ファン(1996)

サブウェイ・パニック(1974)

サブウェイ123 激突(2009)

ザ・フライ(1986)【音声配信あり】

サボタージュ(1936)

サボテン・ブラザース(1986)【音声配信あり】

サマリタン(2022)

さよならゲーム(1988)【音声配信あり】

猿の惑星(1968)

ザ・ロストシティ(2022)【音声配信あり】

ザ・ロック(1996)【音声配信あり】

ザ・ワン(2001)

3時10分、決断のとき(2007)【音声配信あり】

三十九夜(1935)

三十四丁目の奇蹟(1947)【音声配信あり】

34丁目の奇跡(1994)

サンブンノイチ(2013)

幸福の条件(1993)

Gガール 破壊的な彼女(2006)

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022)【音声配信あり】

シービスケット(2003)

ジーリ(2003)

JFK(1991)【音声配信あり】

ジェイソン・ボーン(2016)

ジェームズ・ボンドとして(2021)【音声配信あり】

ジオストーム(2017)

死刑執行人もまた死す(1943)【音声配信あり】

静かなる叫び(2009)【音声配信あり】

七福星(1985)

6デイズ/7ナイツ(1998)

60セカンズ(2000)

16ブロック(2006)

疾風スプリンター(2015)

下妻物語(2004)

ジャズ・シンガー(1927)

ジャスティス(1979)【音声配信あり】

ジャスティス・リーグ(2017)

ジャッカルの日(1973)

ジャッカル(1997)

ジャック・リーチャーNEVER GO BACK(2016)

シャッター アイランド(2009)【音声配信あり】

しゃべれども しゃべれども(2007)

十五才/学校Ⅳ(2000)

17歳のカルテ(1999)

17歳の肖像(2009)

ジュラシック・パーク(1993)

ジュラシック・パークⅢ(2001)

ジュラシック・ワールド(2015)

ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018)

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022)

女王蜂(1978)

女王陛下の007(1969)

情婦(1957)【音声配信あり】

ショーシャンクの空に(1994)【音声配信あり】

ジョニー・ハンサム(1989)

JOLT/ジョルト(2021)

ジョン・ウィック(2014)【音声配信あり】

ジョン・ウィック:チャプター2(2017)【音声配信あり】

ジョン・ウィック:パラベラム(2019)【音声配信あり】

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023)【音声配信あり】

ジョンQ-最後の決断-(2002)【音声配信あり】

知りすぎていた男(1956)

白い恐怖(1945)

仁義なき戦い(1973)【音声配信あり】

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973)【音声配信あり】

仁義なき戦い 代理戦争(1973)【音声配信あり】

仁義なき戦い 頂上作戦(1974)【音声配信あり】

仁義なき戦い 完結篇(1974)【音声配信あり】

仁義なき戦いシリーズ総括(1973-74)【音声配信あり】

真空地帯(1952)【音声配信あり】

新・猿の惑星(1971)

真実の瞬間(1991)【音声配信あり】

スウィッチ/素敵な彼女?(1991)

スーサイド・スクワッド(2016)

スーパーマン(1978)

スーパーマンⅡ/冒険篇(1980)

スーパーマンⅢ/電子の要塞(1983)

スーパーマンⅣ/最強の敵(1987)

スーパーマン リターンズ(2006)

スケアクロウ(1973)【音声配信あり】

スコア(2001)

スター誕生(1976)【音声配信あり】

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020)【音声配信あり】

STAND BY ME ドラえもん(2014)

STAND BY ME ドラえもん2(2020)

ステップフォード・ワイフ(2004)

砂の器(1974)【音声配信あり】

スパイ・ゲーム(2001)

スパイ・レジェンド(2014)

スピーシーズ/種の起源(1995)

スピード(1994)【音声配信あり】

スピード2(1997)

すべてが変わった日(2020)【音声配信あり】

すべては君に逢えたから(2013)

スポットライト 世紀のスクープ(2015)【音声配信あり】

300<スリーハンドレッド>(2006)

スリー・ビルボード(2017)【音声配信あり】

355(2022)

スリーメン&ベビー(1987)

聖なる嘘つき/その名はジェイコブ(1998)【音声配信あり】

西部戦線異状なし(1930)【音声配信あり】

西部戦線異状なし(2022)【音声配信あり】

セイント(1997)

セールスマン(2016)【音声配信あり】

世界最速のインディアン(2005)

Zアイランド(2015

切腹(1962)【音声配信あり】

セブン(1995)【音声配信あり】

セブン・サイコパス(2012)

捜索者(1956)【音声配信あり】

ソードフィッシュ(2001)

続・猿の惑星(1970)

ソナチネ(1992)【音声配信あり】

その女諜報員 アレックス(2015)

空飛ぶタイヤ(2018)【音声配信あり】

ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判(2015)

 

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【タイトル】

新・猿の惑星(原題:Escape from the Planet of the Apes)

【概要】

1971年のアメリカ映画
上映時間は98分

【あらすじ】

3955年の地球で核爆発によって地球が消滅する寸前に、コーネリアス、ジーラ、マイロは宇宙船を使って地球を脱出したが、時空の変化によって1973年の地球に辿り着く。

【スタッフ】

監督はドン・テイラー
音楽はジェリー・ゴールドスミス
撮影はジョセフ・バイロック

【キャスト】

ロディ・マクドウォール(コーネリアス)
キム・ハンター(ジーラ)
ブラッドフォード・ディルマン(ルイス・ディクソン)
エリック・ブレーデン(オットー・ハスライン)

【感想】

前作にスケジュールの関係で出演しなかったロディ・マクドウォール、音楽のジェリー・ゴールドスミスがシリーズ1作目以来となるシリーズ復帰を果たした。

前作のラストでコバルト爆弾によって地球が消滅したのに続編が製作された。1作目や2作目で人類が未来の地球にやって来るのを逆手に取り、今度は未来の猿(類人猿)が過去の地球にやって来るという物語を用意した。このアイデアに膝を打つ人もいたようだが、使い物にならなくなったテイラーのスペースシャトルをどうやって修理して地球を旅立ったのか。これでは1作目の終盤の類人猿よりも進歩した文明があったことに驚愕し、それを知る議長が隠蔽するというテーマと相反してしまうことになる。そういった事情との整合性よりも続編製作が優先された結果なので仕方のないことなのだろう。

上述のように前2作品から反転させたような物語なので、特にシリーズ1作目を思わせる要素は多い。スペースシャトルが水辺に不時着、3人(匹!?)、そのうちの1人が死んでしまう(1作目では2人)、喋れないと思われていたが喋って驚かれる、審問、逃亡、主人公たちにとっての良き理解者、悲劇的な結末などなど。

また、ラストのラストでコーネリアスとジーラの子マイロが生きていることこそ分かるのだが、コーネリアスとジーラが撃たれて死ぬという結末はやはり当時のニューシネマっぽい雰囲気はある。たとえ目障りな連中を殺したってその意思は受け継がれるという物語である。

このコーネリアスとジーラは将来の人類の危険分子として殺害を命令される。コーネリアスとジーラがタイムスリップしてきたからこそ猿(類人猿)は言葉を話せるようになったのか、それともそんなことは関係なく猿(類人猿)が進化して言葉を話せるようになったのかは分からない。もし後者だとすればコーネリアスとジーラ相手に本気になっている様子は実に馬鹿らしいし、どっちにしたって猿(類人猿)が言葉を話せる将来が来たとしてそれを受け入れられないという考えである。人類以外が言葉を話せるようになったらそれはそれで大変だろうが、受け入れるという選択肢はないようだ。

また、この猿(類人猿)自体が酷い側面を持った人類や、あるいは抑圧されて言葉を失った人類を反映させていた。本作が現在の地球を舞台にしたことでそのメッセージはより分かりやすくなった。

それから、異人が当初は人気者になるが次第に人気を失い最終的に抹殺されるという物語も多数ある。この話せるコーネリアスとジーラが受け入れられる様子は割と丁寧に描かれているのだが、彼らが追いつめられていく様子はアメリカの博士連中のやり取りからしか判断できない。例えばコーネリアスとジーラが何かの拍子に発した言葉や行動を勘違いされて次第に人気がなくなっていくなどの方が良かったかもしれない(本作の当初のイメージから世間的には変わっていない)。

ラストの舞台は廃船置き場である。タイラーも、それからコーネリアスとジーラも宇宙船を使って未来と過去の地球を行き来した。コーネリアスとジーラの死に場所はもう動かなくなって破壊される運命の船である。船としての役割を終えているのだ。

無理やり作った続編にしてはよく出来ていたと思うが、あまりにも1作目を意識し過ぎたというかリスペクトし過ぎたというか。シリーズはあと2作品続くが、シリーズ皆勤のコーネリアスとジーラが退場してしまうので一旦一区切りという感じか。

【関連作品】

猿の惑星(1968)」…シリーズ1作目
続・猿の惑星(1970)」…シリーズ2作目
「新・猿の惑星(1971)」…シリーズ3作目
「猿の惑星・征服(1972)」…シリーズ4作目
「最後の猿の惑星(1973)」…シリーズ5作目
「PLANET OF THE APES/猿の惑星(2001)」…リ・イマジネーション
「猿の惑星:創世記(2011)」…リブートシリーズ1作目
「猿の惑星:新世紀(2014)」…リブートシリーズ2作目
「猿の惑星:聖戦記(2017)」…リブートシリーズ3作目
「猿の惑星/キングダム(2024)」…リブートシリーズ4作目



取り上げた作品の一覧はこちら



【配信関連】

<Amazon Prime Video>

言語
├オリジナル(英語)


【ソフト関連】

<BD>

言語
├オリジナル(英語)
映像特典
├ミュージック・トラック
├「新・猿の惑星」舞台裏の秘密
├「新・猿の惑星」撮影風景
├劇場予告編
├スティル・ギャラリー

 

【タイトル】

続・猿の惑星(Beneath The Planet of The Apes)

【概要】

1970年のアメリカ映画
上映時間は95分

【あらすじ】

禁断地帯に足を踏み入れたテイラーとノバだったが、突然の地割れと炎に襲われる。ところが、何事もなく周囲を調べているとテイラーは突然姿を消してしまう。一方、行方不明のテイラーらを宇宙船で捜索していたブレントが未来の地球に不時着し、テイラーを失ったノバと鉢合わせる。

【スタッフ】

監督はテッド・ポスト
音楽はレナード・ローゼンマン
撮影はミルトン・R・クラスナー

【キャスト】

ジェームズ・フランシスカス(ブレント)
チャールトン・ヘストン(テイラー)

【感想】

前作は大成功を収めたにもかかわらず、本作は前作の半分の製作費で製作された。というのも、20世紀フォックスは「ハロー・ドーリー(1969)」の失敗により倒産寸前に追い込まれていたという事情があったからである。ちなみに、ミュータントの評議会のセットは「ハロー・ドーリー(1969)」で使用したものを流用している。

また、「タム・リン(1970)」で監督デビューしたロディ・マクドウォールはその撮影のために本作の出演を辞退した。そして、オーソン・ウェルズはアーサス将軍役のオファーを受けたが、特殊メイクによりほとんど顔が隠れることを嫌って出演を断った。ちなみに、ブレント役はバート・レイノルズが検討されたが、チャールトン・ヘストンに似ているジェームズ・フランシスカスに決まったようだ。

前作よりも予算が半減したとは思えぬ出来。確かに前作以上にB級感は増しているが、決して前作で築き上げた世界観を損なうことはなっていない。また、実は前作と同様に当時の世相を反映しているのは確かだが、ややチグハグ感は否めない。

本作の主人公はテイラーを追いかけて地球を飛び出したブレントである。ブレントが帰ってこないとまた他の連中を地球は送り込むことになるのだろうか。また、後を追ってやって来た方がテイラーやブレントよりも前に到着することはありえないのだろうか。捜索に来た方が先に来てましたというのも面白い気がするが。

終盤になってテイラーとノヴァが廃墟となった地下鉄の駅の奥に進むとミュータントと出会う。彼らは言葉を使わずにテレパシーで会話でき、幻聴や幻覚を操ることができるという設定だ。そんな彼らはブレントから猿が何を企んでいるかを執拗に聞き出そうとしている。これだけの能力があるのなら猿が何を考えているかくらい調べがつきそうなものだが、設定としてはもう少し深堀してほしかったところ。

このミュータントは幻聴や幻覚を操ることができる設定である。これを猿たちに使うのだが、議長の思い切った行動によりあっさり見破られてしまう。これはかなり好意的に解釈すれば当時のベトナム戦争などメディアの報道の信憑性が失われつつあったことを示しているのではないだろうか。

そしてこのミュータントは地球を破滅に導いてしまいうるコバルト爆弾を平和の象徴として崇めている。猿の襲撃を受けて最終的にはこのコバルト爆弾は爆破されてしまう。前作のラストでテイラーは壊れた自由の女神を見て人類が酷い過ちを犯したのだと理解した。そして本作のラストでも自由の女神が壊れるに至ったのとおそらく同じ大量破壊兵器で地球もろとも葬り去ったのだ。人類は同じ過ちを二度繰り返したのだ。ミュータントは自分たちの祖先が大量破壊兵器で退化してしまったのにそれを平和を守るために必要なものとして崇めている。まさに、原爆で被害を受けた日本が核の傘で守られているのと同じように感じてしまう。

大ヒットしたのに製作費を半減されたというシリーズ2作目にしてはよく出来ていると思う。主役が変わってしまったなど決して悪い点がないわけではないが、見どころはある作品だと思う。地球破壊というどう考えても終わりだろうと思わせたシリーズが続いていくのも見もの。

【関連作品】

猿の惑星(1968)」…シリーズ1作目
「続・猿の惑星(1970)」…シリーズ2作目
新・猿の惑星(1971)」…シリーズ3作目
「猿の惑星・征服(1972)」…シリーズ4作目
「最後の猿の惑星(1973)」…シリーズ5作目
「PLANET OF THE APES/猿の惑星(2001)」…リ・イマジネーション
「猿の惑星:創世記(2011)」…リブートシリーズ1作目
「猿の惑星:新世紀(2014)」…リブートシリーズ2作目
「猿の惑星:聖戦記(2017)」…リブートシリーズ3作目
「猿の惑星/キングダム(2024)」…リブートシリーズ4作目



取り上げた作品の一覧はこちら



【配信関連】

<Amazon Prime Video>

言語
├オリジナル(映画)


【ソフト関連】

<BD>

言語
├オリジナル(英語)
映像特典
├ミュージック・トラック
├続編製作の道程
├劇場予告編
├スティル・ギャラリー