【タイトル】
ジョニー・ハンサム(原題:Johnny Handsome)
【概要】
1989年のアメリカ映画
上映時間は94分
【あらすじ】
遺伝子異常の影響で顔が奇形であるジョニーは、仲間からの裏切りが原因で逮捕されてしまう。刑務所でも酷い仕打ちを受けたジョニーは、刑務所の医師から仮釈放を条件に実験的な顔面整形手術を受けることになる。
【スタッフ】
監督はウォルター・ヒル
製作総指揮はマリオ・カサール
音楽はライ・クーダー
撮影はマシュー・F・レオネッティ
【キャスト】
ミッキー・ローク(ジョニー・ハンサム)
エリザベス・マクガヴァン(ドナ)
エレン・バーキン(サニー)
ランス・ヘンリクセン(レイフ)
モーガン・フリーマン(ドローンズ)
フォレスト・ウィテカー(レッシャー)
スコット・ウィルソン(マイキー)
【感想】
当初、アル・パチーノが主役を演じることに興味を示していたが、B級映画を超えられないと判断して降板。最終的に演じることになったミッキー・ロークはメイクに3時間を要した。また、本格ブレイク前のモーガン・フリーマンやフォレスト・ウィテカーも顔を見せている。
醜い顔に生まれてきた男が、裏切った元仲間に復讐するというお話。刑務所で酷い仕打ちを受けてから、なぜか整形手術を受けて新たな人間としてスタートを切ることになる。まぁここは良いとしても、中身までいきなりイケメンみたいになってしまうのはおかしいだろう。あの醜い顔だったら女性からも相手にされずに生きてきただろうから急に女性と関係を持つところに違和感がある。不器用ながらも一歩ずつ進んでいくなら分かるが、ただの色男ミッキー・ロークになるだけだしな。男前なのに自信を持てずにいて、ヒロインからの優しい言葉で自信を付けていくとかの方がよっぽど説得力があったのに、その部分を本作は丸々すっ飛ばしている。それに2人が付き合うまでがあまりにも普通のカップルのようで、ただのアクション映画のカップルでしかない。
その後、昔の仲間に接近して職場の金を盗む作戦にするが、関係を持ったサニーが最後に人質になってしまう。彼女に迷惑をかけたくないなら職場を標的にするなよ。案の定、お約束の如く巻き込まれるし。
途中から感じていたことだが、この映画って主人公が醜い顔に生まれてきたという設定は必要ないよね。顔が変わることで仲間にバレずに復讐しようっていうのに、ヒロインが主人公の手術前の写真を持っているところがバレるんだから。そこはレイフらが徐々に気付いていき、最後の最後でそれがわかった瞬間に殺されるとかの方が映画的にもカタルシスが得られただろう。結局ただのアクション映画に着地したのはやはりこの設定にした意味がない。
所詮はデヴィッド・リンチ監督の「エレファント・マン(1980)」的な設定を借りただけのB級アクション映画。にしてもキャストはそれなりに豪華。
取り上げた作品の一覧はこちら
【配信関連】
<Amazon Prime Video>
言語
├オリジナル(英語)
【ソフト関連】
<BD>
言語
├オリジナル(英語)
├日本語吹き替え(日本テレビ)
※吹き替え欠落箇所はオリジナル音声/日本語字幕で対応。
映像特典
├ケン・フリードマン(脚本家)インタビュー
├マイケル・ウェストモア(特殊メーキャップデザイナー)インタビュー
├アラン・グラフ(スタント・コーディネーター)インタビュー
├オリジナル予告編
├スチール・ギャラリー
封入特典
├リーフレット
【書籍関連】
<ジョニー・ハンサム>
形式
├紙
出版社
├ハヤカワ文庫
著者
├ジョン・ゴーディ
翻訳者
├沢川進
長さ
335ページ