【作品#0441】ジュラシック・ワールド(2015) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

ジュラシック・ワールド(原題:Jurassic World)


【概要】

2015年のアメリカ映画
上映時間は125分

【あらすじ】

かつて「ジュラシック・パーク」というテーマパークとして開園予定だった島では「ジュラシック・ワールド」として恐竜のテーマパークになっていた。ところが、遺伝子操作によって生み出されたインドミナス・レックスが飼育エリアから姿を消してしまう。

【スタッフ】

監督はコリン・トレヴォロウ
製作総指揮はスティーヴン・スピルバーグ
音楽はマイケル・ジアッキーノ
撮影はジョン・シュワルツマン

【キャスト】

クリス・プラット(オーウェン)
ブライス・ダラス・ハワード(クレア)
タイ・シンプキンス(グレイ)
ニック・ロビンソン(ザック)
イルファン・カーン(マスラニ)
ヴィンセント・ドノフリオ(ホスキンス)

【感想】

「ジュラシック・パークⅢ(2001)」から14年ぶりに始動した「ジュラシック・ワールド」3部作の1作目は、全世界で16億ドルを稼ぎ出す大ヒットを記録した。旧シリーズからは「ジュラシック・パーク(1993)」に出演したB・D・ウォンが本作にも出演している。ちなみに、本作で姉妹を演じたブライス・ダラス・ハワードとジュディ・グリアはかつて「ヴィレッジ(2004)」でも姉妹役を演じている。

シリーズの4作目で新シリーズのスタートなので、リブートということだろう。また、テーマパークの恐竜が人間を襲う、2人の子供と子供嫌いの大人と恐竜使いの大人の4人セット、人命よりもテーマパークを優先する悪役、ラストの恐竜同士の対決の構図など、ほとんど1作目の「ジュラシック・パーク(1993)」と同じであり、事実上のリメイクと取っても良いだろう。

「ジュラシック・パーク(1993)」は何と言っても、登場人物らが初めて恐竜を目撃するのと同じ衝撃を当時の観客が味わったところが大きなポイントであった。CG慣れした観客に映像で衝撃を与えるのはもはや不可能で、その続編ですらマンネリ化が見られた。本作も恐竜のCG表現での衝撃こそないが、1作目で実現しなかったテーマパークが完成しており、冒頭のロングショットなどで示されるその様子からはワクワク感がある。中でも、カプセルに乗って恐竜見学をするという感じもなかなか良い。

また、本作で起こるトラブルが人間の欲やミスによるものであることもシリーズ通して一貫している。ただ、これほどの施設を1つの企業が運営すると言うのはかなりリアリティに欠けており、万が一の際の対策も杜撰極まりない。そういえば、「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997)」では、クローンを生産するのは別の島が舞台だったが、本作では遺伝子操作によって飼育される恐竜もテーマパークと同じ島であるというのは脚本上の都合だろう。

それから、島全体の大きさは冒頭のロングショットで示されていたにもかかわらず、テーマパークと遺伝子操作によって生まれた恐竜の飼育場所を同じ島の中に盛り込んだものだからややスケール感が物足らない印象になっている。本作内でも幾度となく島全体を示す地図が表示されているのに、どこに誰がいてどこへ向かっているのかが分かりづらい。また、来場者を次々にプテラノドンが襲撃するが、夜になると落ち着いているというのもあまり理屈がない。

上述のように、子供2人と子供嫌いのクレアと恐竜使いのオーウェンという4人が中盤以降共に行動することになり、「ジュラシック・パーク(1993)」におけるハモンドの孫2人とエリーと子供嫌いのグラントという組み合わせと連動している。ただ、子供嫌いの大人は男性から女性のクレアになっている。ちょっとやそっとでは子供たちはクレアを認めてくれることはなく、子供たちは頼れるオーウェンに心を奪われている。ついにクレアは命がけで子供たちを守る行動を取り、子供たちからも認めてもらえるようになる。そして、オーウェンとクレアは結ばれることになる。この2人が結ばれる結末はやや強引に映るが、「ジュラシック・パーク(1993)」で付き合っていたブラントとエリーが、「ジュラシック・パークⅢ(2001)」で別れていたというファンをがっかりさせたことへの反省と捉えることもできる(ただ、次回作では案の定別れちゃってるんだな…)。

「ジュラシック・パーク(1993)」には遠く及ばないかもしれないが、リブートとなる新シリーズとしては決して悪くはない出来だった。

【関連作品】

ジュラシック・パーク(1993)」…シリーズ1作目
ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997)」…シリーズ2作目
ジュラシック・パークⅢ(2001)」…シリーズ3作目
「ジュラシック・ワールド(2015)」…シリーズ4作目
ジュラシック・ワールド/炎の王国(2018)」…シリーズ5作目
ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022)」…シリーズ6作目



取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【予告編】

 

 

【配信関連】

 

 

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├オリジナル(英語)

 

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映像特典

├未公開シーン
├クリスとコリンが挑む“ジュラシック"

 

<BD>

 

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

映像特典

├未公開シーン
├クリスとコリンが挑む“ジュラシック"

├ジュラシック・ワールドへようこそ
├再び甦った恐竜たち
├舞台裏へのVIPパス
├イノベーション・センター・ツアー

 

<4K ULTRA HD+BD>

 

収録内容

├上記BDと同様

 

【書籍関連】

 

<ノベライズ>

 

著者

├デイヴィッド・リューマン

翻訳者

├ 入間 眞

出版社

├竹書房文庫

長さ

├240ページ