【タイトル】
十五才 学校Ⅳ
【概要】
2000年の日本映画
上映時間は120分
山田洋次監督による「学校」シリーズ4作目
【あらすじ】
東京に住む中学3年生の大介は、ある日両親に置き手紙をして家出をしてしまう。
【スタッフ】
監督は山田洋次
脚本は山田洋次/朝間義隆/平松恵美子
音楽は冨田勲
撮影は長沼六男
【キャスト】
金井勇太(川島大介)
小林稔侍(川島秀雄)
秋野暢子(川島彩子)
赤井英和(佐々木康)
麻実れい(大庭すみれ)
高田聖子(金井真知子)
丹波哲郎(畑鉄男)
【感想】
山田洋次監督による「学校」シリーズ4作目は、シリーズで唯一10億円以上を売り上げた作品。学校の場面こそ何度か登場するが、メインは15才になる主人公のロードムービーである。山田洋次監督でロードムービーと言えば、「男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989)」が思い出される。主人公の思いを寄せる女の子の名前が「泉」であったり、丹波哲郎演じた老人の息子を前田吟が演じたり、またその名前が「満男」であったりと「男はつらいよ」シリーズを惹起させるものがある。
十五才になる主人公の大介が家出をして、ヒッチハイクしながら触ってみたいと思った屋久島の屋久杉を目指すというお話だ。思春期の子供の悩みなんて程度の差も含めて人それぞれだと思うが、本作の主人公は「学校」のことを聞かれるのが嫌なだけでそれ以外は割と素直な青年である。更には引きこもっているのに、妹も同級生も優しくしてくれる。このあたりは製作者側の優しさでもあるだろうが、実際に引きこもった子供に対して同級生も家族もそこまで優しくしてくれないのが現実で、主人公が「親は半年もすれば何も言わなくなった」と言うように、気付けば周囲は離れていくものだ。そういう若者を遠ざけることなく、トラックの運ちゃんも島で出会った女性も彼に積極的に接している。本作は大人たちにこのような若者へ後押しする接し方をしてほしいとお願いしているようにも見える。
にしても、丹波節には驚かされる。当時70代後半だが、短い出演時間ながらインパクトを残すあたりさすが。
【関連作品】
「学校(1993)」…シリーズ1作目
「学校Ⅱ(1996)」…シリーズ2作目
「学校Ⅲ(1998)」…シリーズ3作目
「十五才 学校Ⅳ(2000)」…シリーズ4作目
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【配信関連】
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【ソフト関連】
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