ガートラントより北西、オルセコ高地に闘技場はあった。
オルセコ高地は、ガートラント領とは違って、まだまだ未開発の地。グレン領にも似た岩と赤土の台地。台地の中央には、剣岩と呼ばれる鋭く突き出た岩がそびえ、闘技場で散った戦士たちの追悼の碑とされていた。
アディールたちは、剣岩を右手に見ながら台地を進み、古代の闘技場へと足を進めた。古代の建築物は今では風化して、ところどころ天井が落ちたり柱が倒れたりしていて、アディールたちはやや進むのに手こずったが、進める通路を進んで行くとやがて天井のない開けた場所へと出た。
天井のない広場は決闘場。闘技場において、戦士たちが戦うための場所。そして決闘広場を取り囲むように円形階段状の観客席。観客席のどこに座っても、戦士たちの戦いが見えるようになっている。客席と決闘場は柵で仕切られ、決闘の場に客が流れ込んだり、戦士が戦いの最中に客席に逃げ込んだりはできないという造り。
アディールたちが決闘場に着いたとき、広場はオーガの戦士たちで溢れていた。ある者は剣を持ち、ある者は斧を振り、互いの力を確かめ合うように戦っている。いや、戦士たちが自発的に戦っているのではない。操られている。操られて、戦わされている。戦いながら「この世界は麗しきマリーン様のもの。」「マリーン様ばんざい!」と口々に叫んでいる。異様な光景だった。
「こいつらが行方不明になったガートラントの戦士たちだな。」とザーンバルフ。
「あれは!!」マイユが叫んだ。「アロルド!ジーガンフも!!」
マイユの目線の先には、十字傷のアロルドと、黒い短髪のオーガの姿があった。しかし、そのふたりも、正気ではないのが表情から読みとれた。
「おや、本当にここまで来るとはね。」と別の方向から声が聞こえた。アディールが振り返ると、観客席から見下ろすマリーンの姿。「どうだい、あたしのマリーン軍団は。特にアロルドとジーガンフはいい。抜群の強さだよ。それにひきかえ」マリーンは視線を移し、スピンドル兵士長を見た。「あのスピンドル。まったく役に立たない腕しか持っていない。所詮生き返しなんてこんなもんなのかもね。ジュリアンテを倒したというのが信じられないよ。だけど、もうそんなことはどうだっていい。このマリーン軍団があれば、世界の帝王にだってなれる。こざかしいピエロなんざの言うことなんか、くそ喰らえだね。」
「アロルドを返しなさい!ジーガンフもよ!」マイユがマリーンをきっ、と睨む。
「あっはっは!そんなに言うなら返してやる。アロルド、ジーガンフ、その小娘のところに行っておやり!そして娘と後ろのノロマふたり、始末しておいで!」
マリーンに言われて、アロルドとジーガンフは「はい。」「マリーン様」と頷き、アディールたちのほうにゆっくりと歩く。アロルドは斧、ジーガンフは剣を持っている。
「マイユ、僕たちのときみたいに正気に戻させることはできないかな?」とアディールは聞いたが「ちょっと雰囲気が違うわ。無理かもしれない。」という答えが返ってきた。その代わり「私がアロルドとジーガンフを引き付けるから、その隙にあいつをやっつけて。」と客席のマリーンを指差す。
「でも、そんなことができる?」アディールの問いに「アロルドは剣、ジーガンフは格闘が得意だったわ。斧と剣で戦うつもりなら、もしかしたら。」とマイユは答えた。
「いや、ふたりを相手にするのは無理だ。」ザーンバルフが言った。「ジーガンフは俺に任せてくれ。アディールはマリーンを頼む。俺もすぐに駆けつける。」
「わかった。ふたりとも、頼む!」アディールはマリーンを見据えた。
アディールが走り出すと、アロルドとジーガンフが道を遮るように立ちはだかった。マリーンのところまで行かせないつもりだ。しかし、そんなことは想定内。マイユは左からアロルドに石つぶてを投げて注意をそらし、ザーンバルフは右からジーガンフにウィングブロウを浴びせて攻撃する。作戦は功を奏し、マイユとアロルド、ザーンバルフとジーガンフは、それぞれ一対一で向かい合い、おかげでアディールは柵を飛び越えてマリーンまで辿り着けた。
「マリーン。みんなを解き放ってもらう。覚悟しろ!」アディールの短剣がキラリと光る。
「おやおや、ここまで辿り着くとは、やるじゃないかい。だが、いいのかい?あれを見な。」
マリーンが指で示したのはマイユとザーンバルフ。マイユは石つぶてを投げるばかりで、攻撃を繰り出すことはせず逃げ回っている。時折「アロルド!気付いて、アロルド!」という言葉を投げかけている。戦う気はないらしい。アロルドのほうは、逃げるマイユに剣を向けて追い続けている。マイユの言葉は届いていないらしく、アロルドの剣には迷いがない。アロルドが振るう剣をギリギリのところでマイユはかわし続けているが、いつまでも逃げ回れるとは思えない。一方でザーンバルフのほうは、ジーガンフの剣を弾き飛ばしたまではよかったが、それを機にジーガンフは本来得意とする格闘で戦うようになり、ザーンバルフはジーガンフにいいように攻められて、防戦一方だった。ジーガンフの拳は、鋭く何度もザーンバルフの腹部を捕えていた。
「どうやら、追い詰められているのは、そっちのほうじゃないのかい?」マリーンは薄笑いを浮かべた。「助けに行ったほうがいいんじゃないかい?もっとも、あたしが逃がすと思ってもらっちゃ困るけどね!」そう言ってマリーンは、鬼のような棍棒を振り下ろす。その衝撃で、客席の地面の岩場がえぐれ、クレーターのような穴が開いた。「ふふふ」と不気味に笑いながら、マリーンはアディールを見ている。
あの棍棒。まともにくらえばひとたまりもない。だけど、あれだけの大きさ、そんなに素早く振り回せるわけがない。それなら・・・。アディールはつま先で軽く地面を叩いた。そして、そのまま踵でも地面を叩いた。右足で2度地面を叩き、左足でも2度叩く。それを交互に、軽快に。
「あっはっは。なにをやっているんだい。とうとう頭がおかしくなっちまったようだね!」マリーンはアディールに大棍棒を振り下ろす。
しかし、アディールは軽やかな足取りでそれをかわす。「運のいいやつだね!」と、マリーンはまた棍棒を振り上げて、アディールに向けて叩きつける。結果は同じ。やはりアディールは軽やかに棍棒をかわし、そしてマリーンの緩慢な動きを見切り、短剣で2度斬りつけた。
「ぐぐー!こざかしいやつだね!これでもくらいな、ギガントハンマー!」マリーンは棍棒を振り回すが、鮮やかなステップを踏むアディールに触れることはできない。まるで、棍棒がアディールに当たらないように最初から立ち回りが決まっているかのように、アディールは見事にマリーンの棍棒を避け続け、その度に短剣がマリーンを襲う。「ぐぎぎー!ギガントハンマー!ギガントハンマー!」いくら振り回しても、決して棍棒がアディールを捕えることはできなかった。やがてマリーンの動きが、棍棒を振り回せないほどに鈍ってきた。体中に傷を負い、よろよろとして、棍棒を振るどころか、棍棒に支えられている状態になっている。
「やっと毒が回ったかな。」アディールが言う。「皮膚が分厚くて、体内まで毒が辿り着けないのかと思ってたよ。」
「なんだって・・・?ずっと毒のナイフで斬りつけてたったわけかい・・・。」
「そう。そして、このタナトスハントがトドメだ。」アディールは短剣を空に掲げた。
「は!あんたなんかにやられるもんかね!スリに遭うようなウスノロにあたしの渾身の一撃が避けれるかい!?」マリーンは両手で握った大棍棒に渾身の力を込めて、横薙ぎにアディールを襲った。
アディールの体がふわりと浮かんだ。寝たまま空を仰いでいるような姿勢で、空を向いたまま海に浮かんでいるような姿勢で。アディールがあまりにもスムーズに飛び上がったため、まるで、いきなり重力に逆らって浮遊したかのようだった。マリーンの棍棒は、そのアディールの頭の下を通り、腰の下を通り、足の下を通った。浮かんだまま棍棒をかわしたアディールは、そのまま空中で体を回転させ、自分の体の落下とともに右手の短剣をマリーンに振り下ろした。短剣に纏われたタナトスの手がマリーンの巨体を掴む。
「ぐぎゃー!!」
人間ではあり得ないような叫び声を上げながら、マリーンは倒れ込んだ。体からはドクドクと紫色の血が流れ出ている。
「はあはあ・・・。このままじゃ・・・終わらないよ。みちずれにしてやるさ。うらー!」
そう叫んだマリーンの手から、魔瘴の束が吹き出した。スピンドルをグロスナーを紫の玉に封じ込めた、あの魔瘴の束。黒紫の束はアディールを襲ったが、しかし、アディールには魔瘴が届かなかった。目に見えない壁によって、アディールの手前で魔瘴の束が弾かれていた。
「あたしの術が効かないなんて・・・まさか、生き返しを受けたのはスピンドルじゃなくて・・・」
最期のマリーンは、ジュリアンテと同じように霧となって消えた。
マリーンの呪いが解けたアロルドが「オレは一体なにを?」と我に返った。逃げ回っていたマイユが「解けたのね、アロルド!」と喜びをあらわにする。
「オレは、もしかしてマイユ、おまえを?」
「ううん。」
「すまない。オレはまたおまえを守れないばかりか、自分の手で傷つけようとしていたなんて。」
「気にしないで、アロルド。あいつに呪われていただけだもの。それよりも、ザーンバルフさんとアディールさんに感謝しましょう。」
「そうだった。このたびはなんと礼を言えばよいのか。」アロルドは、アディールに頭を下げた。「ザーンバルフには、これで2度目だな。」とすまなそうな顔をする。
「気にするな、アロルド。いや、きっとおまえのプライドが許さないんだろうな。」と、ザーンバルフ。「旅を続けていれば、また会うこともあるかもしれん。そのとき、俺はまたおまえを頼るかもしれないさ。」
「ああ。そのときはオレが助ける番だ。そうだ、ジーガンフは?」アロルドがきょろきょろとあたりを見回す。
「ジーガンフなら、あそこだ。」ザーンバルフが指で示した先には、横たわっている黒い短髪のオーガがいた。
「まさか!?」と両手を口にあてるマイユに「死んではいないさ。気絶しているとは思うが。」とザーンバルフが言う。よく見ると、ザーンバルフは傷だらけで、特に腹部に打撲傷が多く見られた。「トドメに隙があるのは変わっていなかったぜ。」辛勝だったふうだ。「アディールがもう少し早く呪いを解いてくれてたらな。」ジーガンフは倒れずに済んだのだとザーンバルフは皮肉っぽく笑った。
「大丈夫かしら。」とマイユが心配そうに言うので、アディールがジーガンフの様子を見に行く。
ジーガンフは目を覚ましていた。アディールが膝をついて「大丈夫か?立てないのかい?」と聞くと、ジーガンフは仰向けに寝転んだまま、小声で「旅のウェディよ、どうか黙って聞いてほしい。」と言った。「事情があって、オレはアロルドやマイユに顔を合わせられない。いや、合わせる資格がない。あんな呪術師の呪いにかけられ、ザーンバルフにもまたやられちまった。強くなりたい一心で修行しても、結局この程度だという自分が情けない。どうか、このままオレを放って行ってくれ。頼む。」
細かな事情はわからなかったが、ジーガンフの気持ちを察して、アディールは軽く頷いて立ち上がる。そして「ダメだ!脳振とうを起こしているみたいだ。少し安静にしていたほうがいい。」と言いながら、ザーンバルフたちのところに戻った。アロルドたちと同じように正気に戻ったグロスナー王にスピンドル兵士長が「たあ!どうです、王?偽賢者めを倒した私の剣さばきは。」と言っているのを指差して「グロスナー王を保護して、先に城へ戻っててくれないかい?」とアロルドに言う。「ジーガンフのことは任せておいてくれ。」とも。
アロルドたちが闘技場を出たのを見て、ジーガンフが立ち上がる。「ふたりとも、すまなかった。」と言いながら、ジーガンフはザーンバルフに寄り、すれ違いざまに「次は負けない。」と言った。ザーンバルフも「いつでも来い。ただし、次は正気で勝負だ。」と腕を立てて突き出す。その腕に、自分の腕の背を軽くぶつけて、ジーガンフはそのまま去って行った。
アディールたちが城に戻ろうとすると、闘技場の出口に人の姿があった。さっきまではなかった姿。白塗りの顔に縦縞服。ニコニコ顔の道化の少年。
「やあやあ、君たち。がんばってるねぇ。」ニコニコしているのはそこまでだった。「がんばってるねぇ、ムカつくほどにね。」舌打ちを交えて顔をしかめた。
「おまえはピュージュ!マリーンの手下だったのか!?」アディールが短剣を構える。
「違う違う。マリーンがボクの手下だったのさ。色キチガイのジュリアンテ、バカ賢者のマリーン。残念だねぇ。やっぱりジュリマリ姉妹ごときじゃだめだったね。おかげで魔瘴石も全部なくなっちゃったよ。でもね、本当に怖いのはこれからだ。」ピュージュはひとりごとのように「見えますか、ガラトアさま?」と言って黒光りの鏡を取り出した。そこに映っているのは、無表情なひとつ目の白い仮面。「あいつらが生き返しですよ。」というピュージュの言葉に「よくやった。」という声が響いた。
「さてガラトアさま。ボクはこのあとどうすればいいですかね?」とピュージュが鏡に向かって声をかけた。鏡からは「お前は戻って来い。」という言葉が返ってくる。「それじゃボクの気が収まらないんですけどねぇ。」「早まるな、ピュージュ。お前の働きはじゅうぶん役に立った。作戦の失敗を気に病む必要はない。戻れ。」「ですけどねぇ。」「お前には次の役割がある。またお前の力が必要になる。」「わかりましたよ。そっちに戻ります。残念ですけどね。」そうピュージュが言うと、中の白仮面が消え、また黒光りの鏡に戻った。
「と、いうわけさ。ムカつくやつらだけど、今は戦うつもりはないよ。せいぜいがんばるんだね。いずれ必ず始末してやる。」そう言って、ピュージュは風のように消えた。
「あいつらはいったい?」とザーンバルフ。
「わからない。」アディールにもわからない。「わからないけど、僕らは狙われている。そう思ったほうがいいのかもしれない。」
城に戻ったアディールたちをガートラント兵士たちは敬礼で受け入れた。「おふたりはガートラントの英雄であります!」と兵士たちが言うのがこそばゆく感じた。
王の間を開けた途端、参謀マグナスが駆け寄り「ささ、どうぞ王がお待ちです。」とアディールの手を引いてグロスナー王の前まで連れていく。
「ザーンバルフよ、アディールよ!遅いので心配しておったのだ。」グロスナー王も待ちくたびれた様子だった。「なにか褒美を与えたいと思う。これを受け取ってくれ。」王が言うと、マグナスが赤い勲章を差し出した。
「この国のキーエンブレムだ。そなたたちの働きに、このガートラントの勲章を授与する。」というグロスナー王の言葉を受けて、アディールがエンブレムを受け取った。
「それからマイユさん。」と王が続ける。「聞けば、海賊のアジトでの活躍は見事だったとか。それに、アロルドとの組手、さすがは村王のご息女よ。」
「いえ、私はなにも。ザーンバルフさんとアディールさんのおかげです。」
「わっはっは。謙虚なことだ。アロルド、よき伴侶を持ったな。」
「いえ、あ、はい。」アロルドは頭をかきながら答えた。「はい。オレも・・・私も助けられたわけですから。お恥ずかしい限りです、王。」
「伴侶とはそういうものだ。」グロスナーはにこやかに言い、そして王座から立ち上がった。「みなの者!われらが英雄に敬礼!」
王の言葉に、城の全員が列を作って並んだ。オーガたちは一様に、右手を握って胸を叩き、そのまま拳をを前に突き出した。その敬礼の列は、城の出口まで続いていた。
城を出た後、アロルドとマイユは「では、オレたちはここで。」と言った。「呪術師マリーンの呪いに対抗できたのはアディール、おまえだけだった。おまえは、きっとオレたちの想像もつかないような使命を持っているのだろう。オレたちは、またオレたちの旅をする。おまえの旅、オレたちは遠くから祈らせてもらうぞ。」
「グレンビールをひとつ。」
「僕も同じものを。」
アディールとザーンバルフの恒例の行事。エンブレムの後の一杯。国産のビールもありますが、というウェイターの言葉を制してグレンビールを注文すると、よく冷えたジョッキに入ったビールがすぐに運ばれてきた。ジョッキは石でできていて、よく見ると形や大きさが不揃いなのは、ひとつひとつ形の違う原料石から石職人が手作業で作っているからなのだろう。しかし、不揃いとはいえ、それぞれは精巧にできていて味がある。ジョッキを持ち上げると、ずっしりと重量感がある。アディールとザーンバルフは、その重みを楽しみながら、コン、とジョッキを合わせ、中身を喉に流し込んだ。
ガートラントはオーグリードの中でも自然に恵まれた地。グレンよりもずっと食材が豊富で、新鮮な肉や採れ立ての野菜の料理をふたりは存分に楽しむ。アディールたちが、オーグリードに来て一度も食べたことがないようなきめ細かに調理されたものばかりだった。事件解決の達成感もあり、うまい美味しいと石造りの皿が積まれていく。ふたりの腹が満たされたときには、ゆらゆらと倒れそうに皿が積み上がっていて、店員は驚き、他の客からは歓声が湧くほどだった。
「こんなうまいものが食べれると思うと、世界を旅するのも悪くないな。」とザーンバルフが言うと「確かに。」とアディールも微笑して頷く。
「無事、事件の犯人もわかったことだし、グレンのほうにも報告にいかないとな。」
「うん。」と、言いながら、アディールの顔が険しくなった。「ザーンバルフ、ピュージュのことをどう思う?」
「あいつの持っていた黒い鏡、魔瘴石だよな。それも、ジュリアンテやマリーンのものよりずっと大きい。」
「うん。いずれ戦うことになるのだろうか。それに、鏡の向こうの神官風の白仮面の男も。」
「そうだな。とても味方だとは思えない。」
「生き返しを探していると言った。なぜ僕たちが生き返しだとわかったんだろう。いや違う。僕たちだとわかっていたわけじゃない。生き返しの存在だけがわかっていたんだ。」
「俺たちも知らない生き返しの秘密ってやつがあるのかもしれない。そして、あいつらはそれを知っている。そう考えるのはどうだ?」
「じゃあ、僕らが生き返しを受けたのはなぜだろう。だって、他にもいっぱい生き返しを受けてもいい人たちがいたはずだよ。なのに、僕らだけが。」
「俺たちには何か共通点があるってことか。選ばれた理由が。」
「そう。そうだと思う。偶然ではないなにかが、きっとあるんだ。」
「そうだな。俺の記憶が戻れば、何かわかるかもしれないのに。くそっ、もどかしい。」
「ところで。ガートラントに来る途中で見かけた黒い渦、あれはなんだったんだろう。」
「ああ。ランドン山脈の魔瘴の渦だな。もしかしたら、ピュージュや白仮面の神官とも関係があるんじゃないか?魔瘴の中枢だと思えば、無関係ではない気がする。ただの勘だけどな。」
「あそこに行けば、その謎が解けるのかな。」
「かもな。だが、行く手段がないのは今でも同じだ。それに、魔瘴の強さがマリーンやジュリアンテやバグド王とは比べものにならない。なにか、魔瘴を弱める方法があれば。」
「魔瘴を弱める方法・・・そうだ!賢者ホーロー!ホーローがなにか知ってるんじゃないかな。」
「名案だぜ、アディール!キーエンブレムだって3つになった。ホーローも少しは認めてくれるかもしれん。列車だ!列車に乗ればまた会えるかもしれんぞ!」
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【目次】
序章:誕生【1】【2】
1章:エテーネの民【1】【2】
2章:旅立ち【1】【2】
3章:ランガーオの戦士【1】【2】【3】
4章:ジュレット【1】【2】
5章:グロリスの雫【1】【2】
6章:赤のエンブレム【1】【2】【3】
7章:港町【1】
8章:嘆きの妖剣士【1】【2】
9章:風の町アズラン【1】【2】
10章:世界樹の約束【1】
11章:ガラクタの城【1】【2】
12章:五人目の男【1】
13章:団長の策謀【1】【2】【3】【4】
14章:娯楽の島【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】
15章:三つの願い【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】
16章:太陽の石【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】【13】
17章:白き者【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】
18章:恵みの歌【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】【13】
19章:錬金術師【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】
20章:時渡りの術者【1】【2】【3】【4】
21章:ふたつ目の太陽【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】
22章:冥府【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】【13】
終章:レンダーシアヘ【1】【2】
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【目次】
序章:誕生【1】【2】
1章:エテーネの民【1】【2】
2章:旅立ち【1】【2】
3章:ランガーオの戦士【1】【2】【3】
4章:ジュレット【1】【2】
5章:グロリスの雫【1】【2】
6章:赤のエンブレム【1】【2】【3】
7章:港町【1】
8章:嘆きの妖剣士【1】【2】
9章:風の町アズラン【1】【2】
10章:世界樹の約束【1】
11章:ガラクタの城【1】【2】
12章:五人目の男【1】
13章:団長の策謀【1】【2】【3】【4】
14章:娯楽の島【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】
15章:三つの願い【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】
16章:太陽の石【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】【13】
17章:白き者【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】
18章:恵みの歌【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】【13】
19章:錬金術師【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】
20章:時渡りの術者【1】【2】【3】【4】
21章:ふたつ目の太陽【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】
22章:冥府【1】【2】【3】【4】【5】【6】【7】【8】【9】【10】【11】【12】【13】
終章:レンダーシアヘ【1】【2】
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