忌野清志郎スーパースター烈伝




THE BAND

忌野清志郎が敬愛し、
大きな影響を受けた
バンドに、
ザ・バンドがあります。
 
清志郎は、自著『瀕死の双六問屋』で、
ザ・バンドにはハマりました」と、
書いていて、

具体的に、いくつかのお気に入りの
作品名を挙げています。
 
アルバム「Cahoots」から
月が一時を打った

~名曲だと思っているのは
この国では俺と仲井戸麗市と
あと1人か2人くらいだろう~
 
アルバム「Moondog Matinee」
~全曲ロックンロールと
リズム&ブルースのカバー、
これを聴くとすごいうまい
バンドだということがわかります。
音楽性も独特だしね。
ミュージシャンって
カバー・アルバムを
作ってみたくなるなるもんかもね~
 

アルバム「The Band」から
不忠実な召使い
~上質な曲だ~
 

RCサクセションでは、
1988年夏の野音で、
I Shall be released
替え歌で演奏しています。

この曲はザ・バンドのデビューアルバム
ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク
B面の最後に収録されている
とても有名な曲です。
 
また、この野音での演奏は、
RCサクセションのライブアルバム
コブラの悩み」に
収録されています。
 
 

  THE LAST WALTZ


I Shall Be Released は、

マーティン・スコセッシ監督

名作、ラスト・ワルツでも、

最後を飾っています。


ロン・ウッドリンゴ・スター

現れて、正にザ・バンド、

大団円を迎えます。



また、
ザ・バンド は、
多くのミュージシャンから
非常に高い評価を受けています。
それを裏付けるかのように、
解散ライブ「THE LAST WALTZ」に
参加したミュージシャン、凄い面子です。

ボブ・ディラン
エリック・クラプトン
ニール・ヤング
ジョニ・ミッチェル
ヴァン・モリソン
ニール・ダイアモンド
エミルー・ハリス
マディ・ウォーターズ
ザ・ステイブル・シンガーズ
リンゴ・スター
ロン・ウッド
ドクター・ジョン
ポール・バターフィールド
ロニー・ホーキンス
マイケル・マクルーア
ローレンス・ファーリンゲティ



プロが認めたプロ、

プロがこぞって

リスペクトする、ザ・バンドですが、

その理由として言われている魅力は、


✅アンサンブル重視の職人芸的演奏スタイル

✅3人のリード・ボーカルを要し
曲によって色を変えられる柔軟さ。

✅そしてハーモニーが絶妙!

✅ ロック、フォーク、ソウル、
カントリー、R&B、ゴスペル、
ブルースが融合した
ジャンルの枠を超える音楽性

✅ロビー・ロバートソンの
ソングライティングにおけるストーリー性

などなどがあげられます。
そしてこのラスト・ワルツの映像化
神格化、伝説化にとどめを刺したと
いえそうです。


  コブラの悩み

 
さて、話を戻して、
RCサクセション
I Shall be released ですが、

替え歌なので、
ボブ・ディランの詩の
ニュアンスを取り入れていますが、
別の歌詞と言っていいでしょう。
清志郎はこう、歌っています。


頭の悪い奴らが 
圧力をかけてくる 
呆れてものも言えねえ 
またしてもものが言えない 

権力を振り回す奴ら
またわがままを言う 
俺を黙らせようとしたが 
かえって宣伝になってしまったとさ

日はまた昇るだろう 
このさびれた国にも 
いつの日にか いつの日にか 
自由に歌えるさ

はめられて消されたくない 
好きな歌をうたって 
いろんな所にいって 
見てきたものをうたうだけさ

日はまた昇るだろう 
このさびれた国にも 
でたらめな国にも 
いつの日にか いつの日にか 
自由に歌えるさ

頭のいかれた奴らが
世の中を動かして 
この俺の見る夢を力で押さえ付ける

日はまた昇るだろう 東の島にも


元歌は、
無実の罪で投獄された男が
いつの日かの、
刑務所からの解放を
歌っているのですが、

清志郎のバージョンは、
アルバム「カバーズ」が
東芝EMIから発売中止となったことへの
猛烈なクレームの意が
込められています。

また、

いろんな所にいって 
見てきたものをうたうだけさ

この部分って、
ザ・バンドのスタイルを
リスペクトしているように思えるし、

自暴自棄になりそうな歌の中で、
救いにもなってるし、

いつの日にか いつの日にか 
自由に歌えるさ

ここが、ザ・バンドの
I Shall be releasedと、
最も繋がっているマインドの部分
なのではないかと
思うのです。


  ナニワサリバンショーとラストワルツ


もう一つ感じることは、
清志郎は、ラストワルツ
やりたかったのかな?
という点です。

決して自分のラストコンサートを
盛大にやりたかった、
という意味では
ありません。

気の合う音楽仲間が
次々とステージにあがってきて、
自分のバンドと
気の利いたお気に入りの曲の
演奏をノリノリでする、

そういうスタイルを志向して
始めたのが
ナニワサリバンショー
だったのかもしれません。



今日も最後まで読んで頂き、
感謝For You!
ありがとうございました。

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