6月は父の日がありますが、何とな〜く母の日に比べると地味な印象があり、夫婦間の力関係を如実に示してるかのようです😅😅。


し、しかしです。そんなお父さんたちを力づけ、リスペクトするロックがあるじゃないですか。働くパパを愛でるロックと言えば、そうです、忌野清志郎の「パパの歌」です!



この「パパの歌」、RCサクセション活動停止後、清志郎のそれまでとは全く違う別の面を初めて世に知らしめた名作です。作詞の糸井重里氏はRCブレイク時にインフルエンサーの役割を果たしてくれた方ですが、具体的なコラボレーションがこの曲で実現しました。


さて、忌野清志郎の「パパの歌」は有名ですが、実は清志郎、他にも多くの父親愛溢れる名曲を世に送り出しているんです。中でも私のお気に入りの曲は、「ラッキーボーイ」です。

清志郎が愛してやまないオーティス・レディングのホームタウン、メンフィスで録音したアルバム「メンフィス」に「ラッキーボーイ」は収録されているのですが、この頃は長男のタッペイ君は可愛いいさかりだったのでしょうね。

この曲で注目すべきは、BabyからBoyへの変化だと思います。

清志郎は、それより以前にもタッペイ君を歌った歌をいくつも歌っています。例えば、
Baby#1」「I LIKE YOU」が有名ですが、コレらの曲ではタッペイ君をベイビーと歌っています。
自分のもとに生まれて来てくれたことへの喜びに溢れた曲です。


それが「ラッキーボーイ」では、タイトルでも分かるようにベイビーから「ボーイ」へと呼び方が変わっているんです。

赤ちゃんは成長しますから、当たり前と言えば
当たり前なのですが、歌詞の中に
さぁ、旅立て」とか、「振り向かないでいいのさ」などのパパから赤ちゃんへではなく、父親から息子へのメッセージが綴られているんです。 な、なんか、何でだろう、泣けてきます。。 

思い起こせば、ジョン・レノンは、亡くなる直前にリリースした大ヒットアルバム「ダブル・ファンタジー」に収録されている「ビューティフルボーイ」で、息子ショーン君に、

♪Life is just what happens to you
と歌っています。「君は君の人生を歩んでいくんだよ」と。また、

♪Out on the ocean sailing away
と、大海へ漕ぎ出すよう、メッセージを送っています。

そのジョンは、名曲「マザー」の中で父親の事を
♪Father, you left me but I never left you I needed you, you didn't need me

と歌っています。このような父子関係を経てきたジョン、生まれてきたショーン君への想いって、どんなだろう。やはり、なんか想像すると泣けて来ます。。
いずれにせよ、2人はそれぞれ息子に対して、清志郎は「ラッキーボーイ」に、ジョンは「ビューティフルボーイ」に、父の思いを託してるんだなと思います。

因みに、清志郎には「プリプリベイビー」という曲もあるのですが、この曲は清志郎が赤ちゃんの長女、百世ちゃんと戯れてる時の曲なのですが、も〜抱きしめたくなるほど愛情溢れる名作です!子育て世代のパパママ全員に聞いて欲しいなぁ。愛おしさが加速します!

他にも清志郎の父親愛溢れる曲は、

ブーアの森へ
絵の才能と音楽の才能を併せ持つ清志郎が絵本と音楽のメディアミックスに取り組んだ作品です。

僕の目は猫の目
みんなのうたでもやってました。タッペイ君は魚が苦手だったのかなぁ。食べられるようになって欲しかったのかも。

レッドニャンニャン
猫を擬人化して一人称で歌ってます。ホント、清志郎は感性豊かな詩人です。これも清志郎なりの童謡の形なのでは。。

パパの手の歌
前作では隠していた企業色(ビルを建てたり橋を掛けたり)が少し詩に出ちゃってますが😅、その分パパのカッコよさが増してます。

 
KING OF ROCKでありながらこういった曲も世に出していたなんて、清志郎は本当に世界で唯一無二の存在だったのだなぁとつくづく思います。この振れ幅、多面性、懐の深さがたまらなくカッコいいし魅力です。そして、これも清志郎なりのLove & peaceの表現のひとつだったのかもしれません。以上です。

https://www.uta-net.com/movie/81284/



過去の

忌野スーパースター烈伝はこちら!

↓↓↓↓


番外編・HARD FOLK LIVE

サンボマスター編

友部正人編

番外編・エイト・ジャム

どんと編