角田光代さん
 
とても好きな作家さんです。略歴をご紹介すると、
 

1967年生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。
著書に『対岸の彼女』(直木賞)、『八日目の蝉』(中央公論文芸賞)など。
『源氏物語』の現代語訳で読売文学賞受賞。
 


源氏物語の現代語訳も!


特に八日目の蝉は、井上真央さん、永作博美さんの主演で映画化もされていますので、
ご存じの方も多いと思います。
 




因みに私のお気に入りは、「空の拳」です。青春ボクシング小説なのですが、角田さん、ボクシング好きで、ご本人もジムに通ってるそうです。






また、今年の大河ドラマ「光る君へ」は、吉高由里子さんが源氏物語の作者である紫式部を演じており、ジワジワと人気も上がってる印象で私も毎週楽しみにしているのですが、角田さん、源氏物語の現代語訳を書いてらっしゃるんですよね。
 





源氏物語と言えば日本の誇る世界最古の長編小説で、いろいろな方が現代語訳されています。

与謝野晶子さん、円地文子さん、田辺聖子さん、最近では瀬戸内寂聴さんが有名で、マンガでは大和和紀さんの「あさきゆめみし」も人気でした。
 
そんな源氏物語、私は全く門外漢なのですが、大河の影響もあり、角田さん版なら読んでみてもいいなと最近思っています。
 

まさにImawano
Gold official Supporter!


そんな角田さん、RCサクセション、忌野清志郎の大ファンとしてもとても有名です。というか、
その存在はもはや、

GOLD OFFICIAL SUPPORTER”と言っても過言ではないと思います😅!
 

RCと本格的に出会う前はサザン・オールスターズが好きだったそうなのですが、
1986年RCの日比谷野音ライブ
the TEARS OF a CLOWN」に行って以来、
逆転したようです(笑)。


それ以降、角田さんは清志郎の詩の中の言葉の表現に、多大な影響を受けたようなんです。
 
 
さて、角田さんの、その強力サポーターぶりの一部をご紹介します。
 
✅I LIKE YOU 忌野清志郎 寄稿文
 (河出書房新社)
✅エリーゼのために あとがき  
 (角川文庫版)
✅忌野旅日記 あとがき(忌野中毒) 
 (新潮文庫)
✅Rolling Stone 2015年2月号vol.94 寄稿文
✅忌野清志郎 TokyoFM出版 寄稿文
✅これからはあるくのだ エッセー集 
 (文春文庫)
✅別冊宝島忌野清志郎のブルースを捜して 
 寄稿文
✅文芸別冊 総特集忌野清志郎
 デビュー40周年記念号 寄稿文
✅デビュー35周年ライブパンフレット 寄稿文
 
おそらく角田さんが、清志郎のサポーターとして頭角を現した最初の作品は、「月刊MOE」に掲載されたエッセーだったと思います。


これらは、「これからはあるくのだ」というエッセー集として出版されるのですが、その本の一番冒頭のエピソードが「私の好きな歌」で、
スローバラードが重要なテーマとなっています。
 
他にもこのエッセー集読んでいると、RCの「ミスター・TVプロデューサー」や「君が代」、オーティス・レディングなどがチラチラ話題として登場します。
 


人と人を結びつける
アーティスト


他にもこれら挙げさせてもらった角田さんの文章の中から印象深い部分を紹介します。
 
清志郎ほど人と人を結び付けているミュージシャン、バンドマン、アーティストは他にいないと書かれています。

これは狭い意味ではなくて、清志郎の音楽を好きな人たちは、その人たち同士で知らず知らずも含めて自然と繋がったり分かりあったりしていくことになる、そんな意味もふくんでいると思います。


ロックに詩というものを
持ち込む


清志郎は詩の「言葉」を、既成概念から解き放ち自由にしているとおっしゃっています。例えばダーリン・ミシンに出てくる赤いコールテン

確かに、なんとなくダサかったりするコトバですが、清志郎が歌うとそんな概念はまったくなく、
まさにロックの詩になっている、といった内容です。ロックに「詩」を持ち込んだ人と書かれています。



何故ここまでしっかり
言葉が伝わるのか?


清志郎の歌は、しっかり言葉が伝わってくるので、歌詞カードを見る必要がないと書かれています。

角田さん自身の分析では、音程が言葉のイントネーションに忠実だからと書かれています。これって簡単そうなことだけど、他にそういうことができている歌手ってとても少ないとも書かれています。

この分析、スージー鈴木さんも清志郎をテーマとした講演で話されていましたが、その時ゲスト出演していた角田さん、10年以上前に別冊宝島に同じ内容を指摘していることになりますね。さすが!


スージー鈴木さんは雨上がりの夜空を例に挙げていましたが、角田さんは「あふれる熱い涙」を例にして、 

 ♪ ふれる つい みだ ~
と歌っているから伝わるのであって、

 ♪ あれる あつ なだ ~
では伝わらないと説明されています。


ですよね〜!


角田さんの清志郎に関する文章って、本当に我が意を得たりって内容ばかりです。腑に落ちるんです。

自分の中にある、清志郎の曲にこんなにも長く魅了され続けている心の中の理由を、言語化してくれているように思います。

それは、詩や言葉、曲や歌唱など具体的で外形的な事象にとどまらず、それらを清志郎から受け取ったときからの、自分自身の心の受け止め方についての気づきや、ひととの関わりや物の見方にも投影されるようなところまでを含めて、
思わず、

ですよね〜!

と言ってしまいそうです(笑)。


角田さんは、とても優しさと強さを持った方だと思うし、角田さんの作品は、もっと読んでみたいし、一緒に清志郎への共感を持ち続けたいし、
源氏物語のような新しいジャンルの作品も、
とても楽しみにしています。

今風に言うと推しの作家さんかな!
以上です。