私、1980年という節目の年に出会って、初めて曲を聞いて、その後もずっと聞き続けているアーティストが2組います。

 

ブルース・スプリングスティーン と、

RCサクセションです。

 

スプリングティーンは2枚組の「ザ・リバー」とファーストシングル「ハングリー・ハート」が日本でも大ヒット、RCはアルバム「RHAPSODY」を引っ提げその特異な存在感で時代の寵児に躍り出た年でした。

 

二組とも、当たり前に音楽は「ロック」なのですが、かなりタイプが違うというのが通常の見立てだと思います。

 

ただ、よくよく私個人的に考えた場合、以外と共通点が多いことに気がつきます。いくつかご紹介させてもらうと、

 

 

 

嘘をついていない

 

そもそもこのようなことを考えたキッカケがありました。それは池田純さんという、初代横浜DeNAベイスターズの社長をされた方の日経新聞に掲載されたインタビュー記事からなんです。4〜5年前かな。以下、そのまま引用させてもらいますと、

 

 

 

〜どうしてスプリングスティーンにこれほど惹かれるの か。 それは彼の「嘘をついてない感」 だと思うんです。 日本だと、 忌野清志郎さんにも近いところがあるのかな。 体制に流されることなく、主張すべきところは主張 し、それでいて皆を楽しませようという気持ちは決して 忘れない。 「アメリカの魂」というべきものを、ずっと持 ち続けている人なんで す。 「キャディラック・ラ ンチ」のような曲に顕著 ですが、歌詞の要所要 所に車や地名が出てき て、その土地の風景が 立ち上がってくる〜

 

 

 

おっしゃること、もっともだなと思いました。本質を言い当てているなと痛く共感しました。そして、これをきっかけに、スプリングスティーンと忌野清志郎の共通点を考えたりしました。

 

歌詞の中に自動車が欠かせない

 

スプリングスティーンの代表作「明日なき暴走」を例に取ると、8曲中6曲にが登場します。

訳詞の三浦久さんが書かれています。「車こそ自由と独立の象徴」だと。

 

自動車産業は、70年代まだアメリカブルーカラーの職場として最もポピュラーだったし、車はステイタスシンボルでもあり、またアメリカの国土の広さからすれば、自動車こそが自分の意思で自由に何処にでも行く為の唯一の道具だったわけです。

 

一方、RCの曲の多くにも、自動車が登場します。スプリングスティーンの曲における位置づけとは違いますが、エレキ化後の「雨上がりの夜空に」や「スローバラード」、「甲州街道はもう秋なのさ」などが代表かな。他にも色々あります。RCの場合はどちらかというと恋人との様々な関係性の中に車が登場してますね。

 

反核、反原発の姿勢

 

スプリングスティーンは、スリーマイル島の原発事故を発端に、ミュージシャン達が立ち上げた団体が1979年にマディソン・スクエア・ガーデンで開催したチャリティコンサート「ノーニュークス・コンサート1979」でヘッドライナーを務めています。また、南アフリカのアパルトヘイト政策への反対を歌った「サン・シティ」への参加、反戦を歌った「ウォー」など、自らの政治的主張を明確に音楽で表現しています。RCも「COVERS」で、反核、反原発を歌い、発売中止騒動に発展しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

E・ストリート・バンドと仲井戸麗市と梅津和時

 

サン・シティ」のプロジェクトをリードしたE・ストリート・バンドのギタリスト、スティーブ・ヴァン・ザント(リトル・スティーブン)をチャボはリスペクトしていました。2015年にMCを務めたBSテレビ東京の番組「オン・ザ・ロック!」や、ラジオでスプリングスティーンについて触れていたし、「ハングリーハート」などをよくかけていたと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、RCに欠かせないライブのサポートメンバー、ブルーデイ・ホーンズですが、当時ホーンセクションを必ずライブに配したロックバンドって、日本ではRCくらいしか思い浮かびません。そのサックス奏者である梅津和時さんと清志郎の信頼関係は、まるでE・ストリート・バンドにおけるスプリングスティーンとクラレンス・クレモンズのそれを見ているかのようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BOSSと呼ばれている存在

 

二人とも、BOSSと呼ばれています。特に清志郎については、三宅伸治さんがそう呼んでいることが真っ先に思い出されますね(笑)。

 

 

 

 

 

これらは、単なる偶然、たまたまの寄せ集めでしかないのですが、自分の「推し」をこのように比較して共通項を探してみるのはなかなか楽しいものです。いや、もしかしたら、何か、その時代にしかない磁力が存在していたのかも?とか考えるとなおさら面白くなりますね。こんな風に考えるの、私だけかな(笑)?

 

 

 

『昭和Last10Years愛しの洋楽ロック⓲明日なき暴走』1975年発売の本作なので、「昭和Last10Years」のレンジに入ってないのですが、初めて聞いたのが1980年ですので、まぁ、いっか(笑)。 ↓↓↓↓ L…リンクameblo.jp

 

 

 

以上です。