RCサクセション

 

ロックン・ロールをコンパイルした

コンピレーションアルバム 

 

『ロックン・ロール 

~Beat, Groove and Alternate~』

 

 2タイトルが3月6日、発売されました!

 


このタイトルからして、

適切にも程がある😅!



Rock’n ‘Roll、Beat、Groove、Alternate、

そしてそれらの真ん中で核となって存在する清志郎のヴォーカル、サイコーのロックンロール・バンドであることをタイトル通り証明しているアルバムです。


そんで、Alternate、ココ、清志郎の場合、とても重要です。これこそが他を寄せ付けない、形式だけの話じゃない、ロックなAlternate、そういうことなんだと思います。

 


購入して早速ライナーに目を通した時、一瞬で理解しました。高橋”Rock Me Baby”康浩さんの名前が目に飛び込んできましたからね!


高橋さんはかねてからRCの音楽を、


ロックとかブルースとかソウル、パンク、ニューウェーブ、サイケ、レゲエ、ファンク、ディスコ、ロカビリー、テクノetc にカテゴライズできるものではない、驚くべき多様性を内在した日本のオルタナティブの起源


として捉えていた方だと思うんです。

 


そして、選曲についても高橋さんが大きくかかわっていることにも納得です。こんな素敵でエッジの効いた選曲は高橋さんだからこそできると思いました。

 


高橋”Rock Me Baby”康浩

さん



高橋さんは、東芝EMIでカバーズ以降、RCサクセション、清志郎の宣伝を担当されていた方です。

清志郎の信頼厚く、ファンクラブのイベントや、

青山ロックンロールショーでもMCの重責を担われました。


清志郎が旅立った後も多くのRCや清志郎作品の企画・プロデュースや広報活動に関わり続けておられる、清志郎の音楽の最強の理解者であり、カタリベであり、大ファンな方です。

 



前置きがながくなってしまいましたが、さて、このアルバム、どんな内容か、書かせてもらうことにします。

 



とにかく録音がEのだ!


 

RCのオリジナルアルバムって、なんか音楽の持つ熱量に比べると音が細かったり、軽かったりする印象があります。


これは当時の日本のミキシング・録音技術がこういったロックに対応しきれていなかったということがあると思いますが、このアルバムは多くの仕上がりバラバラのアルバムからチョイスした曲の集合体にも拘わらず、とても統一感のある録音となっています。当たり前っていっちゃあ当たり前なのですけど、敢えて押さえておきたいところです。


それもあって、音の面でも一つのコンセプト・アルバムとも言えるんじゃないかな。派手ではないけど、とても重要で難しい仕事なんじゃないかな。そう思います。


そのおかげで、どのアルバムの曲も時代を越えてビート感、グルーヴ感、重厚感がハッキリ伝わってきます。音ひとつひとつもとてもクリアですね。




 

01~04、キックオフ直後からの猛烈ハイプレス攻撃!


 

キモちE、自由、MIDNIGHT BLUE、ロックン・ロール・ショーと冒頭からもう全力疾走で畳み込んできます。


そうだよ、これこれ、こうこなくっちゃ!

RCの「ロックン・ロール」を名乗るアルバムとしては、最高でご機嫌な4トップじゃないかな。


因みに、MIDNIGHT BLUEの、狙われてるぜ~の、「ぜ」の音のピッチを、清志郎はわざと外してると思うのだけど、これがまたいいんだ(笑)。

ライブじゃないけどライブ感が出てくるんですよね。

 


King Of Liveな選曲は勿論、テイクのチョイスが憎い!


 

ライブ・バージョンが結構あります。

SUMMER TOUR、ブン・ブン・ブン、

ドカドカうるさいR&Rバンド、

雨上がりの夜空にと、ファンを納得させる選曲です。


それに加えて、ライブアルバムとは称してないけどライブ音源の編集盤ラプソディーからキモちE、エネルギーOhエネルギー、


EP盤と違う、デビュー前の音源の泥だらけの海、そしてブートレック盤からのもっと何とかならないの?30曲のうち8曲がライブテイクとなっています。

 

他にも未CD化アルバムからマリコサマー・ロマンストランジスタ・ラジオもオリジナルアルバム収録版と違うロングサイズと、憎いチョイスとなってます。




 

曲それぞれの個の強さ!


 

3人ハードフォーク時代のRCのレパートリーから4曲収録されていますが、楽器編成が全然違うにも拘わらず、エレキ化後の曲の中に混じっていても全く違和感がないのも、このアルバムの技術力の賜物なのかもしれませんが、


もともとの曲の持つビート、グルーブが、忌野清志郎のヴォーカルを中心としたロックンロールであることに変わりはないからなんじゃないかな。

 

特に2時間35分、この曲ってドラムがないけど、ウッドベース、マラカス、アコギ、時計の音、

ホーンセクションが絡み合って奏でるロック、迫力あります。

 

泥だらけの海も3人時代の曲ですが、このテイクはアマ時代の69年8月、渋谷公会堂で開催された

東芝音工主催のカレッジ・ポップ・コンサート

でのものです。


デビュー前の貴重な音源なのですが、高校生ですでにこの完成度と迫力です。アコギですがロックしてますね。

 


ところでこの曲の冒頭の英語、いったい何て歌っているのだろうか?

アルバム「HARD FOLK」には、


♬ I DON'T WANT TO GO TO 

THE MUDDY SEA


これじゃ字余りで、おかしいです。昔の歌詞カード、テキトーな仕事ぶりですね(笑)

 




このアルバム「ロックン・ロール」には、


♬ I WANT GO TO THE MUDDY SEA


これ、自然ですよね。でも文法的に動詞が二つそのまま並ぶってオカシイです(笑)

 

ネットに上がってる歌詞が一番正しそうですね。


♬ I WON'T GO TO THE MUDDY SEA

 


でも意味は、二つは行きたい、一つは行きたくない、と、正反対になってしまうのですが、


そこはどっちでもいい感じもします。どちらにしてもRCらしいし、ましてや英語ですから(笑)。

 

 

もっとなんとかならないの?も、ライブでのカセット録音のテイクなのですが、違和感なく他の曲の流れの中で聞けてしまうところが凄いです。

 

マリコも3人時代のレパートリーですが、このテイクは英国人エンジニアによってイギリスでミキシングを行った為か、アレンジがRCの数ある作品群の中でも異彩を放つ出来といえるんじゃないかな。

まさにオルタナティブな1曲ですね。フルートが使われています。


サマーロマンス、これはジャズテイストのボーカルの曲なのですが、やはりイギリスでミキシングされています。

 



このような聞きごたえのある、素晴らしいコンピレーションアルバムを企画していただいた

高橋"Rock Me  Baby"康浩さんにホント、

感謝感謝です!


そして、もう一つの忌野清志郎盤、こちらも良いんです!また、改めて書かせて頂こうと思っています。

以上です。

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