母の寿命を延ばした思い(78話目)
松井式の創始者、松井先生の不思議な実体験の話です。
※まだ読んでいない方は1話目から読まれてみて下さい。
松井先生が逗子の整体院で何年も継続してきた心の勉強会。
その心の勉強会に私も参加させて頂くようになってから、色々なお話を聞いたり体験してきました。
「今生の内にアストラル体くらいは抜けて頂きたい(46話目)」
逗子でご縁のある方だけにお伝えしていた心の勉強会をオープンな場でやるようになってから、松井先生がお話して下さったのは、ほんの1年くらいの間ですが…。
その心の勉強会の時、松井先生が親御さんのことをお話したことがありました。
いつもニコニコしている松井先生が、お母さんのお話をしている途中で一瞬だけ涙を堪えるような場面があったのです。
そんな松井先生の姿を見て、私もウルッときたのですが…。
松井先生は、よくこんなことを仰っておりました。
「親を粗末に扱うのが一番いけないこと。」
何があっても親を粗末にしてはいけない…と、そんなお話をしておりました。
その松井先生のお母さんが肝臓癌にかかり、医師から余命3ヶ月と言われたことがあるそうです。
その際、日蓮聖人が母の命を三年延ばした(実際は四年と言われています)事を思い出し、神様にこうお願いしたそうです。
「月に一回は必ず実家に帰り施術をしますので、三年間寿命を延ばして下さい。」
そして、三年九ヶ月生き長らえたということでした。
最後は病院に入院し、松井先生のお姉さんが付き添っていました。
松井先生がお姉さんに「明日は帰るから。」と告げると、「まだ大丈夫と医者は言っているけど、とりあえず帰ってきなさい。」とのこと。
「昼頃までには着ける。」と伝言し、夜に帰宅の準備をして、その夜に神様を拝んだそうです。
すると神様は「この正月までは大丈夫。正月より施術をしなさい。」と言われます。
その際、松井先生はふと気付いて、こう神様にお伝えしたそうです。
「今後痛みも出て、大変な苦しみをするようなら、どうか神様、お連れ下さい。」
とお願いしてから眠りについたところ…。
翌朝早く、お母さんが亡くなったとの知らせが来たので、慌てて蒲郡へ帰られます。
お医者さんいわく、
「まだ亡くなるような状態ではありませんでした。死因は分かりません。季節も良いし、今亡くなる人は少ないのですが…。でもこの後からは確実に苦しんだと思います。今亡くなられた方が本人にとっても幸せだったかもしれません。」
とのこと。
お姉さんもお母さんの隣りに寝ていたらしいのですが、亡くなったことに気付かなかったそうです。
とても穏やかな死だったとのこと。
葬儀の時も、お坊さんから「とても良い時期に亡くなられましたね。」と言われたということでした。
平成13年10月27日永眠。
以前、生きる意味や死の観念ということについてお伝えしたことがあります。
親や子供など身近な人の死というのは辛いものです。
「死んで欲しくない」「長生きして欲しい」という気持ちは当たり前の感情です。
ですが、誰かの生に執着することで当人が苦しむのであれば、見送ってあげるというのも一つの選択だと思うのです。
松井先生が倒れた時、私もあっちゃんも「何とか戻ってきて欲しい!」と心から願っておりました。
松井先生が亡くなられた時は、心の師と家族を同時に失ってしまったようで悲しい気持ちになりました。
昔、私自身がうつ病で悩んでいた時、何度か自殺未遂もして、何度も死にたいと思っておりました。
命が惜しく無いと思っていたこともありますが、その実のところ、「死にたい」というのは、「よりよく生きたい」ということの裏返しでもあったのです。
必死に生きている今は、その時とは逆で、いつ死んでも良いという気持ちでいます。
松井先生が倒れた後、少しずつ身体が動かせるようになり、会話も出来るくらいに回復してきた時の話です。
私とあっちゃんが病院へお見舞いに行った時、廊下から松井先生が寝ているベッドが見えました。
そのベッドの上で、松井先生は不自由な手を天井の方に伸ばし、手のひらを握ったり開いたりしていたのです。
私達が病室に入り、松井先生の元へ行くと、何事も無かったかのように普通に接してくれていました。
その姿がとても印象的で、今でもよく覚えています。
松井先生は今を一生懸命生き、今出来る事を精一杯行ってきた人でした。
そして、いつでも目の前にいる人の幸せを考えている人でした。
だからこそ、お母さんのことを願っている時も、ふと気付かれたのではないかと思います。
自分を育ててくれた親への感謝と愛する気持ち。
身近な人達への感謝と愛する気持ち。
見えないご縁で繋がる全ての生きとし生けるものへの感謝と愛する気持ち。
慈悲が溢れていた松井先生。
そんな生き方に感銘を受けたからこそ、今の私があり、協会があります。
そんな今の自分を生み育ててくれた両親への愛情というものは忘れてはいけないものだなぁ…と思うのです。
「親がどうしても好きになれません。」
そんなお話を聞くこともありますが…。
親から自立した一人の大人であるならば、目の前の人に慈悲の心で接する心を持っておきたいものです。
決して忘れてはいけない親への恩。
松井先生からの姿からも教わりました。
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