仕事はガラスの城ではダメ(48話目)
松井式講座は「逗子のゴッドハンド」と呼ばれた松井源頴先生が、「若い人達の為に…」と終活として残されたものです。
その松井先生が、ある日こんなことをお話しておりました。
「仕事をセミリタイアした人や定年退職した人などが、手に職を付けて食べていけるようになったらいいよねぇ。」
「仕事はガラスの城じゃダメだよ。多少のことで壊れてしまうようなものではなく、しっかりとした土台があって何かを生み出すものじゃなくちゃねぇ。」
「仕事はガラスの城ではダメ」
この言葉にまつわるお話を伺ったことがあります。
戦後、まだ食べていくのも大変な時期の話です。
ある所に幼馴染の4人組がおりました。
4人は「よし、自分の特技を活かして食べるものを探しに行こう。」と、それぞれ4方向へ食べ物を探しに出掛けます。
一人は弁護士の資格を持っていました。
ところが戦後の慌ただしい中、誰も弁護を頼もうとする人はいません。
その知識を活かして…と思って仕事を探しましたが、食べ物を持って帰ることは出来ませんでした。
二人目は医師の資格を持っていました。
病人は沢山いたのですが、薬も注射も無い状態で出来ることは限られていました。
結局、食べ物を持ち帰ることも出来ません。
三人目は機械を使った療法士でした。
そもそも機械が無いので何をすることも出来ず…。
残念ながら食べ物を持ち帰ることは出来ませんでした。
四人目は整体師でした。
道を歩いていると、木に登っていた人が目の前で落ちて腰を痛め…。
その人を施術で歩けるようにしてあげたら、お礼にとお米を頂いて帰ります。
四人の幼馴染が集合場所に戻ってきた時、食料を持っていたのは整体師だけでした。
そこで整体師は冗談でこんなことを言います。
「なんだ、お前達は偉そうな資格や肩書きがあるのに何も出来ないじゃないか(笑)」
笑いながらそう言って、四人でお米を分けて頂いたそうです。
そんな話をした後、松井先生はこう言います。
「どれだけ知識や経験があっても、時代や場所が変わると仕事が仕事で無くなることもあるんだよねぇ。だから、腕一本で出来る整体というのは、時代や場所が変わっても出来る仕事なんだよねぇ。」
「仕事はガラスの城じゃダメなんだねぇ。」
「ガラスの城は綺麗かもしれないけど、叩いたらすぐに壊れてしまうでしょう?だから、仕事はガラスの城じゃダメなんだよねぇ。」
相棒のあっちゃんは、松井先生と出会う前、オイルを使ったセラピーを行っていたそうです。
ところがオイルなどの器材が高くて大変らしいのですね。
それを松井先生に相談したら、こんな答えが返ってきました。
「そんなの簡単。器材を使わなければ良い話だよねぇ。だって、手だけあれば人を癒すことが出来るんだから。そういうことを学んでいるわけでしょう?」
何か道具を使うものは、その道具が無ければ出来なくなってしまうことも多いです。
ですが、整体ならば手だけあれば何かあった時に仕事にすることが出来ます。
普段仕事にしないとしても、いざという時に仕事にすることも出来るので、整体は覚えておいて損の無いものだと思うのです。
【松井式気功整体とは?】
https://www.matsuishiki.com/rinen/
ある日、ある受講生さんが「今の仕事を辞めて整体で食べて行こうかと思うんです。」と松井先生に相談されたことがありました。
それを聞いた松井先生は、次のように言います。
「それは止めた方が良い。最初から整体だけで食べていくのは大変だから、収入の軸になるものはあった方が良いよ。今の仕事を続けながら休みの日に施術をして、お客さんが付いて来たら、その時に考えたら良いんだよねぇ。」
「独立する時も大切なことがあるんだけど、多くの人は形から入ろうとするでしょう?」
「サロンだから、綺麗な部屋で新しいベッドじゃないとダメとか、飾り付けが無いとダメだとか言うでしょう?最初はお金を掛けずに出来ることからやったら良いんだよねぇ。」
「例えば、どこかの部屋を借りて始めたとするよねぇ。最初は友達が来てくれるかもしれないけれど、だんだんと家賃が経営を圧迫するようになっていくと、今度は焦ってくるんだよねぇ。」
「そうすると、ますます動きが鈍くなって、お金のことしか考えられなくなってしまったりするんだよねぇ。」
「貧すれば鈍するとか、窮すれば鈍するって言うんだけど、お金が無くなって追い詰められると頭の働きまで鈍って、何をして良いのか余計に見失ってしまったりするのね。」
「だからね、最初は無理せず出来るところからやったら良いの。それでも来てくれるお客様を大切にしていったら良いんだよねぇ。」
相談した受講生さんは仕事を続けながら施術も始め、結果的にそれで良かったのですね。
松井先生は「何でもやりたいことをやりなさい。」とは言いませんでした。
しっかりと現実を見て、夢だけを追い求めさせるようなこともさせず、常に相手のことを思って答えられておりました。
自分の発言には良くも悪くも責任を持つ。
つい誰かのせいにしてしまいそうなものですが、簡単そうでいて難しいことなのかもしれません。
それでも、やっぱり松井先生のように在りたいなぁと思います。
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