おうち整体への思い(74話目)

 

前回の続きです。(73話目参照

 

亡き松井先生が伝えていきたいと思っていたこと。

 

私やあっちゃんも同じ気持ちでお手伝いしておりました。

 

 

 

大袈裟な話で笑われるかもしれませんが、平和な社会を作っていきたいのです。

 

平和な社会は平和な国家があってこそ成り立ちます。

 

国は地域から成り立ち、地域は家庭から成り立ち、家庭は個人から成り立っています。

 

平和の根本はどこにあるかということをたどっていくと、やっぱり個人に行き当たるのです。

 

 

個人である人間が何から成り立っているかと言えば、体と心です。

 

体のことを細かく分類していくと、細胞一つとっても一生かかるくらいの研究が必要となりますが…。

 

研究者でも限り、日常生活を送る中で、そこまで探究する時間は取れませんよね。

 

 

 

多くの人が体の何を知りたいか…といえば、その大元を辿ると健康で生活していきたいということです。

 

健康な生活が根本にあって、その為に必要なことを学んでいければ良いのですよね。

 

 

 

松井先生は根本を捉えるのが上手な方でした。

 

体を健康にする根本は何かと言えば、血液の質と巡りを良くすれば良いということです。

 

では、血液の質と巡りを良くする為には何が必要なのでしょう?

 

 

 

巡りを良くする為の方法や、体の仕組みをお伝えしているのが「おうち整体講座」です。

 

健康を維持する為に血液の質や循環を良くすることも大切ですが、もう一つ大きく関わってくるのが心です。

 

楽しい気持ちになれば自然と笑顔になるように、感情と体は密接に繋がっています。

 

だからこそ、心も見ていくということが大切になってきます。

 

 

 

身心の健康を保つということは、日常生活を送るうえでの根本になるようなものですが、もう一つ大切なことがあります。

 

それは、何の為に健康でありたいか…ということです。

 

ただ長生きしていれば幸せでしょうか?

 

何の為に長生きして何をしたいのでしょう?

 

 

 

その根本を見ていくと、幸せになりたいということに繋がります。

 

全ての生きとし生けるものは幸せになりたくて生きています。

 

じゃあ、幸せって何でしょう?

 

一人一人幸せと感じることが違うのに、間違いの無い幸せなんてあるのでしょうか?

 

 

 

本当の幸せとは、誰が見ても間違いなく幸せだと言えることです。

 

それを知る為には「この世の道理」を知る必要があります。

 

この世の道理」を知ると平和への道というものが見えてきます。

 

 

心というものは体のように形には見えにくいものです。

 

本当はこの世の全ては心の現れなのですが、それを実感するのは難しいと思います。

 

どうして難しいかというと、心は常に捉われているものがあるからです。

 

 

 

何に捉われているかといえば、常識や価値観というものです。

 

「自分はこうしたい!だから自分の好きなように生きるんだ!」

 

「こうやって生きるのが当然!みんなこうするべきだ!」

 

など、常識や価値観が強ければ強い程に苦しみが生まれてきます。

 

 

 

捉われから抜け出す為には、心のことを学ぶ必要があります。

 

心というのは自分のことですから、自分を見つめ直す必要が出てきます。

 

でも多くの人は、それが嫌いなのですね。

 

自分の嫌な面は見たくない、楽しいことだけをしていたい。

 

だから「好きなことだけをやって生きていけば良いんだよ」というような教えも出てきます。

 

自分の抑えていた欲求を叶えてくれるものですから、それはもう多くの大衆に受け入れられます。

 

私も昔はそうでしたから、その気持ちも良く分かります。

 

 

 

私は昔、障碍者施設でボランティアをしていたことがありました。

 

その施設の施設長さんが出来た方で、私も色々と学ばせて頂いたのですが、ある時、こんなことがありました。

 

 

 

新しい入所者の方が、よく「嫌!」「やらない!」というような言葉をよく使っていたのです。

 

そのお母さんが、こんなことを言っておりました。

 

「嫌なことはさせたくないし、自由に生きてもらいたいから好きなことだけしていってもらえたらなぁと思うんです。」

 

と、嫌と言われたことは食事でも着替えでもしないらしいのですね。

 

 

 

それを聞いた施設長さんが、こう言うんです。

 

「お母さん、それは違いますよ。お母さんが先に亡くなったら、この子は一人で社会に出ていくことになるんですよ。少し嫌なことがあって、嫌だと言っているだけでは生活していけなくなりますよ。」

 

 

 

それから施設では、その入所者の方が「嫌!」と言っても根気強く自分でさせて、出来た時には褒める…ということを繰り返していきました。

 

私がまたボランティアに行った時、その入所者の方が一変していて驚いたのです。

 

あれだけ嫌だと言っていたことを、まったく嫌がらずにやるようになり、ずっと気難しい顔をしていたのに、とても明るい笑顔に変わっていました。

 

 

 

お母さんも子供の成長をとても喜ばれていて、「私の今までの対応が悪かったのですね。」と反省されておりました。

 

それを聞いた施設長さんがまた言うのです。

 

「お母さん、それも違いますよ。誰も悪くないんですよ。ただ知らなかっただけなんです。」

 

 

 

思い返してみると、これは仏教の話と同じだなぁと思うのです。

 

もうずいぶんと昔のことですし、施設長さんが仏教を学ばれていたのかどうかも知りません。

 

何があっても、どんなことになっても誰も悪くないんです。

 

ただ知らなかったというだけなんです。

 

 

 

今だからこそこう思います。

 

全て自分の思い通りになるわけではありません。

 

だからこそ、その中で生きていく術を身に着けなければいけないのですよね。

 

 

 

子供を甘やかすことと優しくすることは違います。

 

子供を怒ることと叱ることは違います。

 

それと同じように…。

 

自分を甘やかすことと大切にすることは違います。

 

自分を罰することと律することは違います。

 

 

 

自分の扱いが分からないと、子供にも同じようにしてしまうものなのかもしれません。

 

子供がやりたくないということを全て聞いて、やりたいことだけをやっていたら良いと育てたらどんな子になるのでしょう?

 

我儘にさせることと意思を尊重することも違います。

 

 

エゴと意思の違いが分からないから、自由という意味をはき違えて、子供や自分の可能性を消してしまうのですよね。

 

好きなことをすれば心が解放されるように思っている人が多いのかもしれませんが、世の中は全てが思い通りにいくわけではありません。

 

それを知らないから、あれこれと文句をつけ不平不満が起きてくるのですよね。

 

 

 

世界を平和にしたいのであれば、まず自分の心を平和にすれば良いのです。

 

それは何かを我慢しろということでもありません。

 

ただ道理を知って実践していけば良いよ…ということだけなのですよね。

 

 

 

道理を知れば生き方が変わりますし、道に迷うことはありません。

 

何の為に生きるのかということが分かると、体に対しての見方というものも、また変わってきます。

 

本当の健康は体と心が揃ってこそ…ということも解ります。

 

 

 

知識と智慧は違います。

 

知識とは分類していったものを知ることです。

 

智慧とは分類されたものの根本を知ることです。

 

 

 

この智慧を身に付けることが幸せに生きる為の秘訣であって、世界を平和にしていくものでもあると確信しています。

 

もちろん、すぐに世界平和が成せるとは思っておりません。

 

今の大人達が道理を学んで子供達に伝えて、それが少しずつ浸透していって代を重ねていく度に、そんな子供達の中から政治を担う人が現れてくると思います。

 

その時、初めて世界が平和へと向かっていくと思うのです。

 

 

 

それが100年後になるのか1000年後になるのかは分かりません。

 

ただ自分の出来ることを自分の器の範囲内で行っていこうと思うだけです。

 

私達は身心共に健康で幸せな社会の創造を家庭から実現していきたいと思っています。

 

 

 

松井式の気功整体を家庭に普及させ身体の症状に関する悩みを減らしていき、仏教心理学を学び「この世の道理」を知ることで精神的な悩みを減らしていく…。

 

幸せで楽しく生きていくことを子供に背中で見せられる大人になれるよう成長を目指し、家族間の信頼の絆を強め家庭から笑顔を増やし平和を目指していきたいのです。

 

 

 

松井先生が倒れる前、次は私達にやってもらうようなお話をされた時、「私にはとても無理です!」と思っておりました。(55話目参照

 

「50歳くらいまでには僕のようにならなきゃ。」と言われた時も、「私が松井先生のようになんてとんでもない!」と思っておりました。(64話目

 

今でも、松井先生の背中は遠すぎて、生きている間にも追いつける気はしておりませんが…。

 

そんな未熟な私でも出来る事があるのです。

 

出来る事があるのにやらないなんて、それこそ松井先生に顔向け出来ないと思うのです。

 

 

 

もしかしたら私のように自分を卑下してしまう方も多いのかもしれません。

 

「私には無理。」

 

「私には出来ない。」

 

など、言葉にするのは簡単なのですが、誰もが幸せになりたいという気持ちは同じはずです。

 

どん底にいた私やあっちゃんが、松井先生と出会って変わってきたように…。

 

誰でも変われるし、この世に変わらないものはありません。

 

 

 

まずは第一歩を踏み出してみて下さい。

 

私が松井先生に最初に教わったこと。

 

それは、「頭で考えているだけでは何も変わらない。」ということでした。(5話目参照

 

 

あなたが一歩踏み出すことで世界は確実に変化していきます。

 

「私なんかの一歩では世界は何も変わらない。」

 

と思うかもしれません。

 

 

 

松井式の講座は逗子のボロアパートからスタートしました。(1話目参照

 

テキストも規約も何も無い状態から始まって、今では三軒茶屋に本部を構え、一般社団法人日本おうち整体協会として法人化し、多くのインストラクターを輩出し、日本全国に自然療法である「おうち整体講座」が広まっています。

 

最初の一歩が無ければ、途中で諦めていたら、何も形にはなっていなかったのは間違いありません。

 

 

 

世界平和なんて、とてつもなく遠い道のりのように思えるかもしれません。

 

あまりにも現実的ではないように思うかもしれません。

 

それならば、まずは家庭の平和から、自分自身の心から平和にしていくことを考えてみて下さい。

 

もしかしたら、自分の感情をコントロールすることすらも難しいと思うかもしれません。

 

誰かの身体を施術で癒せるようになるなんて無理だと思うかもしれません。

 

 

 

それならば、松井式を学ばれている先輩たちの話を聞いてみて下さい。

 

【日本全国のおうち整体インストラクター】

https://www.ouchiseitai.net/classroom/

 

【おうち整体講座を受講された方の感想】

https://www.ouchiseitai.net/impression/

 

【おうち整体講座を受講された方の動画】

https://www.ouchiseitai.net/impression/reviews/

 

 

 

私も含め、みんな成長過程にあるわけですが、それでも継続していくことで気付いたら以前よりも高い視野になっていたり、家族を癒せるようになっていたりしています。

 

自らが成長していくことで、気付いたら周りの環境が変わっていた…というのも良くある話です。

 

 

 

「家庭から社会を平和に」

 

 

世界の平和も自分から。

 

世界の現状を嘆くわけでもなく、憤るわけでもなく、今の自分の器の範囲内で出来る事を行っていく…。

 

最初の一歩を踏み出すことで世界は確実に変わっていくのです。

 

 

 

生きとし生けるものが幸せで過ごせるように…。

 

身体や心の仕組みを学びながら、自分はもちろんのこと、身近な人へ役立てられるように…。

 

そんな思いで協会運営を継続しています。

 

同じ思いで共に活動して下さる方がいることを本当に有り難く思っています。

 

 

<75話目に続く>

 

 

 

「不思議なおじいちゃんとの出会い(1話目)」
 

「鬱病に至るまでの経緯(2話目)」
 

「光の見えない暗黒時代(3話目)」

 

「大好きな祖母との別れ(4話目)」

 

「心の琴線に触れた松井先生のお話(5話目)」

 

「虹の戦士の集い(6話目)」

 

「魂の器(7話目)」

 

「神様からの言葉(8話目)」

 

「嘘みたいな本当の話(9話目)」

 

「様々な病気が改善していく小顔施術(10話目)」

 

「医療関係者にも認められる気功整体施術(11話目)」

 

「常識破りの松井式(12話目)」

 

「松井先生の誓い(13話目)」

 

「気功の力で繋がるご縁(14話目)」

 

「弁財天様と白い蛇(15話目)」

 

「神通力が付いた女性への相談(16話目)」

 

「目の前に現れた神様からの神命(17話目)」

 

「数々の難病を治すゴッドハンド(18話目)」

 

「神様に伺う人生相談(19話目)」

 

「神様が降りてきた理由を求めて(20話目)」

 

「神様との対面と体に伝わる霊気(21話目)」

 

「初代のHさんを知る100歳近い方のお話(22話目)」

 

「不思議な泥とのご縁(23話目)」

 

「幹細胞が新生する泥の発見(24話目)」

 

「放射線治療の痕も綺麗になった奇跡の泥(25話目)」

 

「歯科衛生士さんも認めた奇跡の泥(26話目)」

 

「シミにも火傷にも傷痕にも効いた奇跡の泥(27話目)」

 

「エゴにまみれた世界で綺麗な花を咲かせる(28話目)」

 

「抗がん剤治療で抜けた髪が元通りに(29話目)」

 

「某エステ協会理事から伝えられた言葉(30話目)」

 

「精神レベルと陰陽と除霊の話(31話目)」

 

「死神のカードと皇帝のカード(32話目)」

 

「霊は陰の気の時にしか憑かない(33話目)」

 

「鬱病の人を救った松井先生のお話(34話目)」

 

「子供が5年間引きこもっていた理由(35話目)」

 

「引き継がれる布施の心(36話目)」

 

「尊い人はいるけれど凄い人はいない(37話目)」

 

「恥ずかしい昔話と心の師の教え(38話目)」

 

「自分に悩みがある人は人の悩みを聞けない(39話目)」

 

「失敗して成長する人間力(40話目)」

 

「足を切断予定の男性も回復させた松井式(41話目)」

 

「人間の寿命と生きる意味(42話目)」

 

「邪気に同調してしまう心を変える(43話目)」

 

「助けを求める声には必ず手を差し伸べる(44話目)」

 

「天眼通が身に付いた弁護士さんの話(45話目)」

 

「今生の内にアストラル体くらいは抜けて頂きたい(46話目)」

 

「世間の常識から外れた結婚相談の答え(47話目)」

 

「仕事はガラスの城ではダメ(48話目)」

 

「神様に伺う人生相談2(49話目)」

 

「良くも悪くも責任を取る「占い」という名の人生相談(50話目)」

 

「神様に伺う人生相談3(51話目)」

 

「信仰というものの思い違い(52話目)」

 

「心の道を極めるということ(53話目)」

 

「師の後を引き継ぐということ(54話目)」

 

「教える立場の人は3倍の努力が必要(55話目)」

 

「松井先生が倒れた日(56話目)」

 

「師が倒れた後の講座と勉強会(57話目)」

 

「松井先生に救われた受講生さん達からの支え(58話目)」

 

「松井先生の優しさと人間力(59話目)」

 

「看護士さんの目を盗んで行った松井式施術(60話目)」

 

「くも膜下出血から回復していく師(61話目)」

 

「松井先生が亡くなられた日(62話目)」

 

「師と共に過ごした濃密な2年間(63話目)」

 

「過去の集大成としての今(64話目)」

 

「夢に現れた師に教えられたこと(65話目)」

 

「師亡き後の協会運営(66話目)」

 

「三軒茶屋会場への引っ越し(67話目)」

 

「苦労人の父の協力(68話目)」

 

「ゴッドハンドおじいちゃんが残した施術(69話目)」

 

「ゴッドハンドおじいちゃんが残した心根(70話目)」

 

「聞こえてきた不協和音(71話目)」

 

「松井先生の思いを引き継いだ一般社団法人の設立(72話目)」

 

「子供は天からの預かりもの(73話目)」

 

 

 

 

 

 

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