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バルカン半島については以下の記事をご覧ください

 

  バルカンで絶対訪れたい国コソボ!そこは“バルカンのエルサレム“はこちら

 

 その①では首都サラエボ、その②では世界遺産のあるモスタル、そしてその③ではボスニア・ヘルツェゴビナ南東部から東部あたりをご紹介しました。ヴィシェグラードにも世界遺産がありましたね。さらにその④では、国境を越えてセルビアへ。「シャルガン8」に乗車。

 

 ということで、今回は、モスタルから北上しながら北西部の町バニャルカ(Banja Luka)まで、知らざるボスニア・ヘルツェゴビナの街々を紹介しましょう。

 

 とその前に・・・モスタルから南西に約45キロのところにクラヴィツァの滝(KRAVICA WATERFALL)があります。

 

                 

 

 バルカンで滝といえば、世界遺産にも登録されているクロアチアのプリトヴィツェ国立公園(Plitvice Lakes National Park)が有名ですが、このクラヴィツァの滝も知る人ぞ知る、優雅でダイナミックな滝です。

 

 緑生い茂る中、幅120メートルに、落差25メートルの滝が20に分かれて落ちる様は迫力満点!

 

<ボスニア・ヘルツェゴビナで是非訪れたいクラヴィツァの滝

 

<幅120メートル、落差25メートル>

 

 その②でもご案内しましたドブロヴニク(Dubrovnik)からモスタルを訪れる場合もし、お時間あれば是非立ち寄っていただきたい滝ですね。

 

 それでは、ここからモスタルの北へと旅をつづけていきます。以下の地図をご参照ください。

 

       

 

 まずはモスタルから北へ約50キロのヤブラニツァ(JABLANICA)へ。ここは、 第二次大戦中にチトー率いるパルチザン*(人民解放軍)がナチスに勝利した地として知られています。

*ユーゴスラヴィアのパルチザンは、第二次大戦前、当時のユーゴスラヴィア王国(1929~1941)がナチス・ドイツやファシストに分割されたことに対し、チトーが先頭に立って武装蜂起を呼びかけたことにはじまる。

 

 ヤブラニツァには、その歴史を今も生々しく伝えるものが残されています。それは

“ネレトバ川に架かる壊れた橋

 

 1969年『ネレトバの戦い』で映画化された歴史とは・・・「第二次大戦中の1943年、枢軸国に追い込まれたパルチザンは、チトーの戦略によりネレトバに架かっていた橋を爆破。さらに敵が迂回している間に、一時的な橋を建設し、負傷者を逃がす ことに成功」

 

 つまり、この予想外の作戦に敵は惑わされ、パルチザンはピンチを乗り越え、勝利したのです。

 

 

 拡大すると・・・

 

<1943年チトーが爆破させたネレトバ川に架かる橋>

 

 現在ある橋は、映画の撮影のために再建されそして破壊されたものです・・・

 

<現在は自然美しいのどかなヤブラニツァ>

 

 また『Kovacevic Restaurant』からは、ネレトバ川の素晴らしい景色が見られますよ。

 

<レストランから眺めるネレトバ川>

 

 続いて、ヤブラニツァから北へ100キロ強にあるトラヴニック(Travnik)へ。 この町はオスマントルコ時代の1697年~1850年約150年にわたりボスニアの首都でした。その繁栄ぶりは『ヨーロッパのイスタンブール』と称されたほどです。

 

『ヨーロッパのイスタンブール』と称されたトラヴニックの町 はミナレット

 

 スターリ・グラッド(Stari Grad)と呼ばれる旧市街は、オスマントルコ時代の 雰囲気が残されていますので、散策していると18世紀頃にタイムスリップです。

 

<トラヴニックの旧市街>

 

 そして、是非とも訪れたいのが高台にあるトラヴニック城(Travnik Castle)。 ここにはもともと、15~16世紀キリスト教のスラブ系王国が築いた城がありましたが、オスマントルコは征服後、見張り台を付けてこれを要塞化しました。現在ボスニア・ヘルツェゴビナに残される最も保存状態のよい城として、国定史跡になっています。

 

<ボスニア・ヘルツェゴビナで最も保存状態のよいトラヴニック城>

 

<トラヴニック城からの眺望>

 

 

 見晴らしがよいですね。

 

 

 このように城壁を歩くことができます。

 

<ミナレットと見張り台>

 

 

 城の背後にはこのような山の景色が広がります。また、城には、小さな歴史博物館もありますよ。

 

 

 

 さて、トラヴニクはボスニア出身のノーベル文学賞作家イヴォ・アンドリッチが 生まれたことでも有名です。

 

 その③では、彼が幼少期を過ごしたヴィシェグラード(VISEGRAD)の家をご紹介しましたね。トラヴニクでは、オスマントルコ時代の彼の家を再現し、現在イヴォ・アンドリッチ博物館になっています。

 

<イヴォ・アンドリッチ博物館>

 

 

 

 オスマントルコ時代のインテリア・・・

 

 

 ということで、ボスニア・ヘルツェゴビナの旅はその⑥へ続きます。

 

   サラエボだけじゃないボスニア・ヘルツェゴビナの魅力その④はこちら

 

 

 

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