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 今回は、中米でも日本人観光客にはまだあまり観光地としてポピュラーではない ニカラグア(Nicaragua)に焦点を当て、しかも“クルーズ”というスタイルで、その知られざる魅力をご紹介します。

 

 と、その前に中米における“運河事情“についてご案内したいと思います。

 

 そもそも“ニカラグア運河”って何?と思われる方も多いかと思いますが、 現在進行中、いや頓挫中の大運河です。なぜ“大運河”かと言えば、もし実現したなら、全長は276km。あのパナマ運河の3.5倍近くの長さになるからです。総工費も500億ドルに上ると言う話からもその規模の大きさが伺えます。

 

 下記の地図にてパナマ運河と未完成ニカラグア運河をご確認ください。

 

注)この地図は「Nicaragua canal proposals-es.svg」に一部日本語を加えています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Nicaragua_canal_proposals_-_es.svg

By Nicaragua canal proposals - de.svg: Kaidor (talk · contribs)derivative work: Rowanwindwhistler (Nicaragua canal proposals - de.svg) [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)], via Wikimedia Commons

 

 そしてこの運河プロジェクトで建設と運営を請け負ったのが、“中国系企業”香港ニカラグア運河開発投資(HKND)。この“中国系”ということからも、計画当初  から“中国がカリブ海進出で中南米への影響を強めることは必至であり、それは米国を刺激する”と世界が注目していました。

 

 当初、候補となったのは6つのルートでしたが、最終的に上記地図にある赤いルート、つまり太平洋側はブリト(Brito)、そしてカリブ海側はプンタ・ゴルダ(Punta Gorda)に決まり、2014年12月22日には着工式典も開催されました。その時の 発表では2019年完成予定・・・

 

 因みに、その翌年の2015年7月1日アメリカとキューバは54年ぶりの国交回復に正式合意。これは中国のニカラグア運河建設に関係ないとは言いがたい事実ですね。

 

<キューバのラウル・カストロ前議長と握手するオバマ前大統領>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Handshake_between_the_President_and_Cuban_President_Ra%C3%BAl_Castro.jpg

By The White House from Washington, DC (P041115PS-0620) [Public domain], via Wikimedia Commons

 

 キューバはそれまで、我々観光客にとっても他の中南米・カリブ諸国と比較して何かと面倒な旅先でした。アメリカ線が利用できない、アメリカ資本の海外旅行保険会社はNGなど。それがこうも急激に2か国が国交を回復するとは驚きでした。

 

 話が横道にそれましたが、再び運河事情に戻ります。

 

 実は、ニカラグアに運河建設というアイディアは、決して今回が初めてではありませんでした。古くはスペイン植民地時代、そしてかのナポレオン三世も構想していたとのことです。

 

 その後、具体的に候補になったのは、1904年パナマ運河建設の時です。パナマ運河は当初、スエズ運河建設で成功したフランス人レセップスが、これに挑みますが、中米というスエズ運河とは全く異なる熱帯地方での大工事は困難さを極め、着工後すぐに多くの犠牲者を出しました。

 

 黄熱病やマラリアといった中米地峡ならではの病は、長期に渡る建設に欠かせない“労働者の健康”をことごとく奪ったのです。

 

 かくしてレセップスは失脚。

 

 ここに乗り出して来たのがアメリカでした。ニカラグアとパナマのいずれかとなった時、自然環境の観点から火山の多いニカラグアを敬遠したこともあるでしょうが、それ以上に、その頃まだコロンビアの一部であったパナマの独立を後押し することと引き換えに、パナマ運河完成後の運営権を手に入れるということの方が 本来の理由であったと言えるでしょう。

 

 1903年パナマはコロンビアから独立。

 

 レセップスの失敗を教訓に、パナマ運河工事にあたって、労働者の生活環境から 整えたアメリカは見事にこれに成功。1914年8月パナマ運河開通の時を迎えます。

 

 そして予定どおり、パナマ運河の運営とその両側8km地域を永久に使用、支配  する権限を得たのです。(その後、パナマの運河返還要求を受け入れ、1999年12月31日パナマに返還されました)

 

<パナマ運河(写真は拡張工事完成前に撮影)>

 

 ご存じの様に、パナマ運河は時代とともに巨大化する船舶に対応しきれなくなり ました。

 

 豪華客船なども、今やロイヤル・カリビアン社の世界最大シンフォニー・オブ・ザ・シーズは22万8,081トン。

 

 多くの船舶がかつてのパナマックス(パナマ運河を通れる最大のサイズ)を優に 超えてしまっているため、パナマ運河拡張工事が行われ、2016年6月完成しました。これにより、船舶の全長は294mから366mに、幅は32mから49mに拡張されたそうです。

 

 こうしたビッグニュースを横目に、経済的な理由、“自然環境を破壊する”ことへの国内の反対などから頓挫中のニカラグア運河構想。

 

 この“自然環境を破壊する”という点で、タイトルにもありますニカラグア湖

が注目されています。決定ルートにはニカラグア湖が含まれており、ここはかけがえのない生物の宝庫だからです。

 

 ということで、その②ではニカラグア湖とそこに浮かぶオメテペテ島をご案内します。

 

 

 かつて“中米で“の運河建設がいかに困難なものであったか分かる一冊

 

 

 

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