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こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。
カーボ・ベルデ(Cabo Verde)という国をご存じでしょうか。
*2019年4月より国名でカタカナの「ウ」に濁点をつける表記がなくなります。
つまり「カーボ・ヴェルデ」➞は「カーボ・ベルデ」
アフリカにご興味のある方はおそらく場所もすぐに頭に浮かぶことでしょう。「ん?どこだろう…」と思われた方は下記の地図でご確認ください。
西アフリカのセネガル沖合約600kmにある島国です。ちなみにここは、スペイン領のカナリア諸島(Islas Canarias)、ポルトガル領のアソレス諸島(Islas Azores)やマデイラ諸島(Arquipélago da Madeira)とともにマカロネシア(Macaronesia)と呼ばれています。
いずれも大陸から独立した火山に形成の起源を持つ島々のため、ユニークな地形が特徴です。
注)この地図は「LocationCapeVerde.svg」に一部日本語を加えています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ALocationCapeVerde.svg
By User:Rei-artur [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html), CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/), CC BY-SA 2.5-2.0-1.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5-2.0-1.0), GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html), CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) or CC BY-SA 2.5-2.0-1.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5-2.0-1.0)], via Wikimedia Commons
それではカーボ・ベルデ(Cabo Verde)の地図をご覧ください。
注)この地図は「Topographic map of Cape Verde-es.svg」に一部日本語を加えています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ATopographic_map_of_Cape_Verde-es.svg
By Mysid, translation by Tyk [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0) or GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html)], via Wikimedia Commons
カーボ・ベルデを形成する大小15の島々は、大きく北部バルロヴェント諸島(ISLAS DE BARLOVENTO)、南部ソタヴェント諸島(ISLAS DE SOTAVENTO)に区分けされています。首都はサンチャゴ島(Santiago)のプライア(Praia) です。
続いてこの国の基本情報をご覧ください。
歴史を遡ること15世紀、無人島だったこの島にポルトガル人が到着。その後1975年の独立を迎えるまでポルトガル領でした。
このため、現在も公用語はポルトガル語であり、アフリカにありながら、カーボ・ベルデにはヨーロッパの香りが漂っています。
実際、街並みはパステルカラーに塗られポルトガル領時代の面影が残されています。
アフリカの国々は往々にして、治安面だけでなく、時に想像を超えたエキゾチックな文化が初めて訪れる方にとって、ややハードルが高く感じるかも知れません。
そんな方に、日本ではまだあまり知られていませんが、実はカーボ・ベルデはおすすめです。
というのもアフリカにあって安定した政治と順調に成長を続ける経済のおかげで、治安的にも落ち着いているからです。
1990年に、それまでの独裁政治に決別し“アフリカで初めて民主的選挙”によって政権交代が行われた国でもあります。さらに大統領の再選も2度までと決められています。
ちなみに一党独裁の時代にも、国の発展を目標に掲げる中で、とりわけ海水の淡水化など自然資源の開発や教育に力を入れてきました。
その成果として表れてきており、現在、カーボ・ベルデがアフリカ諸国の中でも高い就学率を誇っていることは特筆すべきです。
教育の充実は自然保護への意識を高め、さらには治安の安定にもつながり、旅行者は安心してこの国の美しい自然や、どことなくヨーロッパの香り漂う街並の散策を楽しむことができるのです。
依然、貧困率は高いものの、2007年末には後発開発途上国から脱し、2008年にはWTO に加盟しています。
さらに興味深いデータとして、南アフリカのケープタウン大学で行っている「アフリカ大陸ランキング」があります。
それはIbrahim Index of Governanceというもので、アフリカ54か国が対象。①人間開発 ②政治参加と人権 ③持続的な経済発展 ④治安と法規の4つのカテゴリーから点数をつけるものです。
カーボ・ベルデは安定してトップテン入りをするだけでなく、トップ3入りも果たしています。
ちなみに不動の1位はモーリシャス。他に南アフリカやボツワナ、ナミビア、レソトといったアフリカ南部の国々やチュニジア、ガーナなどもトップテン入りをして います。
日本にとってなかなか馴染みのないカーボ・ベルデですが、アフリカでその存在感を示していることをお分かりいただけましたでしょうか。
さて、ここでカーボ・ベルデ(Cabo Verde)という国名についてですが、ポルトガル語で“緑の岬”を意味しています。
しかし、実際にはこの国が「岬」にあるわけでもなく、また元来、水の少ない島々のため「緑」という形容詞も最適とは言えません。
では何故このような国名になったのでしょうか。
今一度、上記の地図を眺めてみると、カーボ・ベルデはアフリカの西沖合マカロネシアに位置し、ほぼ同緯度の大陸側にはセネガルがあります。
そこで時代を遡ってみると、何やらこのセネガルと関係があることに気付きます。
と言うのもセネガル(Sénégal)の首都ダカール(Dakar)には、本来の岬カップ・ヴェール(Cap Vert:フランス語で緑の岬の意)が現存し、ここにヨーロッパ人が到達したのが1444年と記されています。
一方、カーボ・ベルデの発見はその発見者について今なお所説あるものの、いずれにしてもカップ・ヴェールの後で、おそらくこれに付随した意味合いで付けられたのではないかと考えられています。
その後、大航海時代をリードするポルトガルは、この島々を同国初の植民地として、新大陸への航海における中継地点、そして奴隷貿易の拠点にしたのです。
ここまで、カーボ・ベルデについて色々とご紹介してまいりましたが、観光として訪れる魅力は数多くあります。
いずれの島もそれぞれ異なる自然景観をもっているので、国内線やフェリーを 利用して幾つかの島を巡るとカーボ・ベルデ1か国でも充実した旅となるでしょう
ただし、パリやリスボンなどのヨーロッパ乗継ぎが一般的なカーボ・ベルデへの アクセスは、今のところ日本出発の翌日とならざるを得ないでしょう。
西アフリカの島国カーボ・ベルデその②では観光の魅力をご紹介します。
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