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 スペインのソリア県その①では“壊れかけた家ばかりなのにとても素敵な村”カラタニャソル(Calatañazor)をご案内しました。よろしければその①にてスペインにおけるソリア県(Soria)の位置もご確認ください。

 

 そう、スペインと言えども、カスティリャ・イ・レオン地方と言えども、日本人

観光客にほとんど知られていないソリア県は見どころがいっぱい。

 

 そこで今回は、カラタニャソル(Calatañazor)から南西へ約45km。ゴルマス城(Castillo de Gormaz)というアラブの城をご紹介します。

 

<天気の危うさもあって、より怪しげに聳えるゴルマス城>

 

 ちなみにソリア県の県都ソリア(Soria)からは西へ約70km、首都マドリードからは北東へ約190kmです。

 

 何と言ってもこの城のすごさは”その規模”!いわく、ヨーロッパ最大 かつ最古のアラブの城千百年前に築城されました。つまり10世紀

です。

 

 10世紀・・・時代背景を知るためにほんの少し歴史に触れて見たいと思います。どうぞ年数にご注目ください。

 

 イスラム勢力がアフリカ大陸からジブラルタル海峡を渡ってスペインに侵入したのが711年

 

 当時スペインを支配していた西ゴート王国を滅亡させ、その後、一気に北上して ほぼスペイン全土を攻略。その間わずか10年足らず・・・

 

 これに対して、スペイン北部にキリスト教のアストゥリアス王国を築いた西ゴート王国の貴族ペラヨは、対イスラムへの『レコンキスタ(国土回復運動)』を開始。

 

 722年有名な「コバドンガの戦い」に勝利します。

 

<スペイン北部アストゥリアス地方の町カンガス・デ・オニス(Cangas de Onis)にあるペラヨ像>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cangas_de_On%C3%ADs_-_Monumento_a_Don_Pelayo.jpg

By Zarateman [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons

 

 ここで今一度“観光”の目線でスペインにおけるイスラムへ目を向けると、大きく2つのイスラム帝国の時代を取り上げることができます。

 

 1つ目はアンダルシア(イスラム支配下はアル・アンダルスと呼ばれる)の  コルドバで最盛期を迎えた後ウマイヤ朝(756年~1031年)。 

 

 そう、あの名所メスキータ(Mezquita)があるところです。

 

<アンダルシア地方コルドバの有名な観光名所メスキータ>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mosque_Cordoba.jpg

By Timor Espallargas [CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)], from Wikimedia Commons

 

 今回ご紹介するソリア県のゴルマス城が築かれた10世紀、何とコルドバの人口は50万人を超えていたそうです!

 

 現在、スペインで50万人を超える都市は10もありませんので、いかに栄えていた かが分かります。

 

 因みにクリスタル・ガラスが発明されたのも9世紀後半のコルドバです。

 

 そして2つ目がアンダルシアのグラナダに興ったナスル朝(1230年~1492年です。

 

 この時代を象徴するのが、そう、あのアルハンブラ宮殿(Palacio La Alhambra)です。

 

 コルドバのメスキータとはまた違った意味で荘厳な建築は、観光スポットとしても人気ですね。

 

<グラナダのアルハンブラ宮殿>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Vista_de_la_Alhambra.jpg

By bernjan (Flickr) [CC BY 2.0 (https://creativecommons.org/licenses/by/2.0)], via Wikimedia Commons

 

 1492年スペインのカトリック両王フェルナンドとイザベルによってナスル朝は滅ぼされ、アルハンブラ宮殿は無血開城の時を迎えます。

 

 かくして700年かかったレコンキスタは完了。メスキータと違いイスラム最後の象徴でもあるアルハンブラ宮殿は何となく哀愁が感じられます。

 

 ということで、どうしても長くなってしまう歴史的背景の解説・・・でした。

 

 さて、話は再びカスティリャ・イ・レオン地方ソリア県に残されたアラブの城 「ゴルマス城」に戻ります。

 

 こうして歴史を振り返ると、アラブ人が10世紀になぜこんな巨大な城を建築できたかが分かりますね。つまりスペインにおいてイスラム帝国は最盛期にあったのです。

 

 それでは実際に城を訪ねてみましょう。

 

<パーキングからはこんな坂道>

 

 イスラムがこの城を築いた目的は、自然の境界線でもあったドゥエロ川(Duero)を挟んで北に構えるキリスト教国からソリアの大地を守るためでした。

 

 余談ですが、ドゥエロと言えばスペインのワインDO(原産地呼称)に指定される リベラ・デル・ドゥエロ(D.O. Ribera del Duero)の産地ですね。

 

 <どこまでも続く城壁>

 

 

 城壁は周囲約1.2km・・・

 

<壁は高いところで約10mに及びます>

 

 ご覧いただきますように、標高は100m位ですが、この城の部分だけ丘になって おり、遥か遠くまで平地が続きます。

 

 つまり、城としては完璧なロケーションと言えるでしょう。

 

<内部の造りはこんな感じ>

 

<ゴルマス城から見下ろすドゥエロ川>

 

 

<イスラム建築でよく使用された“馬蹄形アーチ”の窓>

ttps://commons.wikimedia.org/wiki/File:Arco,_castillo_de_Gormaz,_Soria.jpg

By Miguel Ángel García. from Ólvega., España (Berlanga 020) [CC BY 2.0 (https://creativecommons.org/licenses/by/2.0)], via Wikimedia Commons

 

 ソリアの大地に突如として現れるアラブの城「ゴルマス城」・・・

 

 この城に立ち、しばし千百年前スペインで繰り広げられたレコンキスタの時代に 思いを馳せてはいかがでしょうか。 

 

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