フェリンヌのブログへようこそ!
こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。
フランスに特別ご興味のない方であっても、その名はよく耳にするであろう南フランスの有名な観光地コート・ダジュール(Côte d'Azur)。ヴァカンスの代名詞とも言えそうですね。
そしてコート・ダジュールと言えば、きっとニース、カンヌ、マルセイユなどを 思い浮かべる方が多いことでしょう。
そこで今回は、このコート・ダジュールで、まだまだ日本人観光客が少ない! にもかかわらず、実はこの“コート・ダジュール“という“名称の発祥地“である町を ご紹介したいと思います。
その町の名前はイエール(Hyères)。ニースからは車で2時間弱です。
正式にはイエール・レ・パルミエール(Hyères les Palmieres)。
“Palmieres”とはフランス語でヤシ。町には南国の雰囲気あふれるヤシの木があちこちに見られます。
では、なぜイエールが“コート・ダジュール”の名称が生まれた町であるのか・・・について触れたいと思います。
時は19世紀のこと。パリから南東へ約300kmにある町ディジョン出身の作家ステファン・リエジャール(Stéphen Liégeard)はいつものようにカンヌにある海辺の別荘で冬を過ごしていました。
<ディジョン出身の作家ステファン・リエジャール(Stéphen Liégeard)>
あるとき、友人でアカデミー・フランセーズ※のメンバーであったグザヴィエ・マルミエ(Xavier Marmier)に「南仏での滞在を本にしてみてはどうだろう?」とすすめられて書くことに。※フランスの国立学術団
リエジャールは南仏滞在中、イエールのビーチを訪れた際に、その藍の美しさに 魅了され、故郷であるディジョンのワイン街道(Cote d’Or/ コート・ドール/黄金の丘)になぞらえて“Cote d’Azur”/コート・ダジュール/紺碧海岸”と名付けました。
そして書き上げた本のタイトルも「La Côte d'azur(コート・ダジュール)」。
<ステファン・リエジャール著『コート・ダジュール』より>
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:La_C%C3%B4te_d%27Azur_d%C3%A9limitation.png
Stéphen Liégeard [CC0], via Wikimedia Commons
1887年10月のことです。その2カ月後、1887年末にはこの本がパリで出版されます。
すると、20世紀初頭には、コート・ダジュールに南仏の太陽を求めイギリス人が 押し寄せ、この海岸を一大リゾート地にすべく計画へと発展。その中心となったのがニースでした。今もニースのビーチ沿いの道は、その名も「プロムナード・デ・ザングレ(La promenade des Anglais)」すなわちイギリス人の遊歩道・・・当時の歴史が伺えます。
一方イエールは、1890年代にヴィクトリア女王が冬のヴァカンスを過ごしたことから、以降、上流階級の人々のヴァカンス先として人気を集め、さらに20世紀には 芸術家たちが集まって、創作活動に励んだという歴史があります。この“芸術家たちの活動“については、のちほど旧市街散策の際に改めてご紹介したいと思います。
ということで現在も、街中にヴィクトリア朝の建物、カジノや高級ホテルの名残が見られます。
<19世紀建立のカジノ>
青空にパステルイエローが映えます。カジノには4ツ星ホテルも併設。
その②では、イエールの旧市街散策へご案内しましょう。
ヨーロッパ最大かつ最古!のアラブの城 千百年の歴史ゴルマス城はこちらへ
ロマネスクファンは必見!7世紀の秘蔵プレ・ロマネスクはこちらへ
古くて壊れかけた家ばかりなのにカメラを向けたくなる村カラタニャソルはこちらへ
イニエスタの故郷アルバセテってどんなところ?スペインの絶景はこちらへ
写真撮影に失敗しない完璧なロケーション!“アルバセテの宝石“ホルケラはこちらへ
パラドールとしておすすめアラルコン城はこちらへ
本場で食べたい!”ハモン・イベリコの故郷ハブーコ村の記事はこちらへ
ユニークなフラメンコ巡礼!スペイン最大の巡礼地エル・ロシーオこちらへ
山歩きが好きな方におすすめ!スペインの名峰“ピコス・デ・エウロパ”はこちらへ
離島マニア必見!アウター・ヘブリディーズ諸島はこちらへ
“北アイルランド”で訪れるべきはここ!デヴェニッシュ島はこちらへ
ベルギーではなく、フランスのディナン!素敵なコロンバージュの町はこちらへ
一度は観たい!世界無形文化遺産『人間の塔』カタルーニャ魂さく裂!はこちらへ
スコピエに行ったら必ず訪れたい!圧巻の鍾乳洞 マトゥカ峡谷はこちらへ
“運が良ければ行ける!世界遺産”アイルランドのスケリッグ・マイケル島はこちらへ
クロアチアを再訪するならここ!『黄金の谷』スラヴォニア地方の記事はこちらへ
バルカンで絶対訪れたい国コソボ!そこは“バルカンのエルサレム“はこちらへ
“カタリ派“の歴史を知って訪れたいオクシタニー地方はこちらへ
ベルギーファン必見!中世のミニチュア都市ベギナージュはこちらへ
VWファンにはたまらない!スイスの湖畔にワーゲンバスが大集合はこちらへ
オレロン島“日本人観光客のいない”フランスの島でヴァカンス!はこちらへ
【バルカン半島】サラエボだけじゃないボスニア・ヘルツェゴビナの魅力はこちらへ
マダガスカルに今行くなら!乾季だけ陸路が可能な世界遺産ツィンギーはこちらへ
ウサギではなく、国のアンゴラ!アフリカ第2の滝カランドゥーラ大瀑布はこちらへ
アフリカに初めて旅する方おすすめ!西アフリカの島国カーボ・ヴェルデはこちらへ
“動かない鳥”ハシビロコウを見にウガンダへ行こう!はこちらへ
“インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へはこちらへ
やっぱり遠い!ブラジルの世界遺産“フェルナンド・ジ・ノローニャ”はこちらへ
【ベネズエラ】野生動物ウォッチングはゆったり5連泊!オリノコ大湿原はこちらへ
南米チリの秘境・絶景「マーブル・カテドラル」を目指し北パタゴニアへはこちらへ
日本の夏に“ベストシーズン”を迎える南米の秘境はどこ?はこちらへ
秘境アマゾンなら“ボリビア”!ピンクイルカに出会う旅はこちらへ
これからブレイク間違いなし!ブラジルの秘境シャパーダ・ジアマンチーナはこちら
日本のお城まで存在する!パラグアイってどんな国?はこちらへ
観光で訪れる時代が再来!ハイチはこちらへ
今、南米に行くなら迷わずコロンビア!「黄金郷の国」はこちらへ
日本人観光客のいないカリブの島サン・アンドレス島へ!はこちらへ
南米のお祭りなら!メデジン年に一度のフラワーフェスティバルはこちらへ
秘境ファン必見!“虹色の川”カニョ・クリスタレス神秘の川はこちらへ
“幻のニカラグア運河”をクルーズ!淡水ザメの棲むニカラグア湖はこちらへ
秘境ダリエン!ジャングルに住むウーナン族はこちらへ
乾季におすすめ!ウユニ塩湖はこちらへ
マヤ文明を極めるなら“中米のポンペイ”はこちらへ
鉄道ファンへ!ブラジルのオリエント急行?!はこちらへ
“知られざるアルゼンチンの絶景“はこちらへ
環境問題を考える究極の旅!アラル海 水が蘇ったのはウズベク?カザフ?こちらへ
カザフスタンで必ず訪れたい世界遺産はこちらへ
今ブータンに行くなら東ブータンはこちらへ
こんなに違う!茶畑の景観 ダージリンとアッサムはこちらへ
「ダライ・ラマ亡命ルート」を辿る旅はこちらへ
インダス文明の真の担い手は誰か?!歴史の闇に葬られたトリプラ王国はこちらへ
インドを極める旅!第1回『モンパ(族)のゴルサム・チョルテン祭』はこちらへ
インドを極める旅!第2回『アパタニ族のドリー祭』はこちらへ
インドを極める旅!第3回『ワンチョ族のオリア祭』はこちらへ
インドを極める旅!第4回『イドゥ・ミシュミ族のレー祭』はこちらへ
インドを極める旅!第5回『ナガ族のホーンビル・フェスティバル』はこちらへ
インドを極める旅!第6回『ミゾ族のチャプチャル・クット祭』はこちらへ
インドを極める旅!第7回『カシ族のノンクレム祭』はこちらへ
フランシュ・コンテ地方で必ず訪れたい!世界遺産シタデルはこちらへ
フランシュ・コンテ地方でチャレンジしたい究極のスポーツとは?!はこちらへ
チーズではなくて“モンブラン山群を一望”!モン・ドー(モン・ドール)はこちらへ
フランシュ・コンテ地方のハイキングにおすすめ!サン・ポワン湖はこちらへ
フランスで体験したい!パラグライダーのベストスポット“モン・プペ”はこちらへ
フランシュ・コンテ地方のおすすめ世界遺産サラン・レ・バンはこちらへ
人生をも変える!“寝そべり自転車(リカンベント)はこちらへ
パラモーター世界チャンピオンと大空を舞うはこちらへ
“目を守るため”ならぬ“身を守るため”のサングラス!固定概念を捨てるはこちらへ
“語学習得”は旅を充実させることはもちろん旅づくりの可能性も広げるはこちらへ
フランシュ・コンテは冬の美しさも実は魅力です。雪景色が“癒し“そして”パワー“をも与えてくれます。“ヒーリング”効果ありのフランシュ・コンテ地方写真集ですので、是非のぞいてみてください!
雪景色に癒されるフランスの田舎: コンテチーズのふるさと フランシュ・コンテ地方 真の美しさに...
Amazon |
よろしければ「旅づくりへの思い」もご覧ください。
本日も『世界を深く知る旅』ブログをお読みいただきありがとうございました。