フェリンヌのブログへようこそ!
こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。
今回ご紹介するのは、アルゼンチン北西部の2大世界自然遺産です。
一つ目は“地球最古の恐竜が眠る大地”イシワラスト州立公園(Parque Provincial Ischigualasto)そして二つ目は“天に聳える巨大な岩壁“タランパジャ国立公園(Parque Nacional Talampaya)です。
イシワラストとタランパジャは、隣接しながらも2つの異なる州に属しています。 アコンカグアが聳え、アルゼンチンワインの産地として名高いメンドーサ州(Mendoza)の北に位置するサン・フアン州(San Juan)とラ・リオハ州(La Rioja)です。
まずは地図をご覧ください。首都のブエノスアイレスからサン・フアンもしくはラ・リオハに国内線がありますが、ここではワインの里でもあるメンドーサからご案内しています。
注)この地図は「Map of Argentina with provinces names en.png」に一部日本語を加えています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Map_of_Argentina_with_provinces_names_en.png
By Bleff [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) or CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/)], from Wikimedia Commons
アルゼンチンと言えば、世界三大瀑布のひとつイグアスの滝や、南緯40度以南パタゴニア地方の氷河地帯、さらには南米最高峰アコンカグア(6,960m)など、日本人観光客にも人気の大自然に恵まれていますが、イシワラストとタランパジャに関しては、世界遺産であるものの、観光地としての知名度はまだまだと言えるでしょう。
その理由として、ここが観光地として注目されるより前に“生物学者と地質学者の 聖域”とされて来たことがあります。
というのも時は遡り、1930年この地で最初の古生物学的記載がなされてその11年後の1941年、付近の地質調査で約70種類の植物化石が発見され、加えて、その広さおよそ東京都の1.3倍もの砂漠状の大平原に、なんと剥き出しになった2億3千万年前の地層があるという驚きの事実が明らかとなったのです。
そして1991年、ついにイシワラストで中世代三畳紀(2億5100万年~1億9500万年前)に生息した地球最古の恐竜フレングエリサウルスの化石が発見されます。
既にキノドンやリンコンサウルスといった爬虫類の化石も多く発掘されていたこともあり、大きく2つの理由、つまり「動植物相や環境を知る上で重要な地層が分布する地域であること」、そして「陸上脊髄動物の進化を研究する上で重要な化石記録を残す地域であること」から隣接するタランパジャとともに、2000年ユネスコの世界自然遺産に登録されることとなります。
こうしてアルゼンチンの知られざる“聖域”は、次第にその名が広まり、一般へと 公開されていきました。
まずはサン・フアン州(San Juan)にあるイシワラスト州立公園(Parque Provincial Ischigualasto)をご覧いただきましょう。
サン・フアン州北東部に位置するイシワラストは、標高1,300m、面積62,916ヘクタールで1970年州立公園に指定されています。
ここの地層で見られる中世代三畳紀といえば、それ以前の植物と昆虫だけの世界 から、爬虫類や脊椎動物が出現した時代です。地層の保存状態が良好なことから、 今後の発掘にも期待がもたれ、哺乳類へ進化過程を研究する上でますます重要度を 増しています。
イシワラストは、地元では“VALLE DE LA LUNA”(月の谷)と呼ばれており、面積の10~20%が乾燥した砂漠性の大地に覆われ、まさに月面をイメージする荒涼とした風景が広がっています。
三畳紀の雨季に集中的に降った雨や、今でも夕方になると吹きすさぶこの土地特有の南風によって、長い年月をかけて岩が削られ、今ではあちこちに巨大な岩柱の造形美が出現しています。
一方で、まるで隕石を思わせる、見事なまでに丸く削られた石がゴロゴロと転がる景観も実に印象的で、更に植物の化石の中には、高さ40mにも及ぶ珪化木も発掘されています。
果たして、世界最古の恐竜が生きた時代の地層は、我々に何を語ってくれるでしょうか。
観光場所は大きく5か所にポイントが置かれており、その場所を分かりやすくするため、それぞれ名前が付けられています。
<①毛虫(El Gusano)と呼ばれる岩>
<②色のついた谷(Valle Pintada)>
<③隕石を思わせるボールの競技場(Cancha de Bochas)>
<④潜水艦(Submarino)>
<⑤きのこ(El Hongo)と奥に薄っすら見えるタランパジャ国立公園の岩山>
このうち①“毛虫”、④“潜水艦”、そして⑤“きのこ”の付近で見られる地層は約5 cmに1千年を要したと言われています。
②色のついた谷のあたりでは恐竜の骨が見つかっています。
入口には博物館がありますので、そちらも是非ご覧ください。
イシワラスト観光後はヴィジャ・ユニオン(Villa Union)にお泊りいただき 翌日 タランパジャ見学。
その②にて、すぐお隣ながら州は変わってリオハ州のタランパジャ国立公園(Parque Nacional Talampaya)をご案内します。
アルゼンチンを知るための54章 エリア・スタディーズ
9,400円
Amazon |
“インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へはこちらへ
やっぱり遠い!ブラジルの世界遺産“フェルナンド・ジ・ノローニャ”はこちらへ
【ベネズエラ】野生動物ウォッチングはゆったり5連泊!オリノコ大湿原はこちらへ
南米チリの秘境・絶景「マーブル・カテドラル」を目指し北パタゴニアへはこちらへ
日本の夏に“ベストシーズン”を迎える南米の秘境はどこ?はこちらへ
秘境アマゾンなら“ボリビア”!ピンクイルカに出会う旅はこちらへ
これからブレイク間違いなし!ブラジルの秘境シャパーダ・ジアマンチーナはこちら
日本のお城まで存在する!パラグアイってどんな国?はこちらへ
観光で訪れる時代が再来!ハイチはこちらへ
今、南米に行くなら迷わずコロンビア!「黄金郷の国」はこちらへ
日本人観光客のいないカリブの島サン・アンドレス島へ!はこちらへ
南米のお祭りなら!メデジン年に一度のフラワーフェスティバルはこちらへ
秘境ファン必見!“虹色の川”カニョ・クリスタレス神秘の川はこちらへ
“幻のニカラグア運河”をクルーズ!淡水ザメの棲むニカラグア湖はこちらへ
秘境ダリエン!ジャングルに住むウーナン族はこちらへ
乾季におすすめ!ウユニ塩湖はこちらへ
マヤ文明を極めるなら“中米のポンペイ”はこちらへ
鉄道ファンへ!ブラジルのオリエント急行?!はこちらへ
“知られざるアルゼンチンの絶景“はこちらへ
アフリカに初めて旅する方おすすめ!西アフリカの島国カーボ・ヴェルデはこちらへ
“動かない鳥”ハシビロコウを見にウガンダへ行こう!はこちらへ
ウサギではなく、国のアンゴラ!アフリカ第2の滝カランドゥーラ大瀑布はこちらへ
マダガスカルに今行くなら!乾季だけ陸路が可能な世界遺産ツィンギーはこちらへ
環境問題を考える究極の旅!アラル海 水が蘇ったのはウズベク?カザフ?こちらへ
カザフスタンで必ず訪れたい世界遺産はこちらへ
今ブータンに行くなら東ブータンはこちらへ
こんなに違う!茶畑の景観 ダージリンとアッサムはこちらへ
「ダライ・ラマ亡命ルート」を辿る旅はこちらへ
インドを極める旅!第1回『モンパ(族)のゴルサム・チョルテン祭』はこちらへ
インドを極める旅!第2回『アパタニ族のドリー祭』はこちらへ
インドを極める旅!第3回『ワンチョ族のオリア祭』はこちらへ
インドを極める旅!第4回『イドゥ・ミシュミ族のレー祭』はこちらへ
インドを極める旅!第5回『ナガ族のホーンビル・フェスティバル』はこちらへ
インドを極める旅!第6回『ミゾ族のチャプチャル・クット祭』はこちらへ
インドを極める旅!第7回『カシ族のノンクレム祭』はこちらへ
ヨーロッパ最大かつ最古!のアラブの城 千百年の歴史ゴルマス城はこちらへ
ロマネスクファンは必見!7世紀の秘蔵プレ・ロマネスクはこちらへ
古くて壊れかけた家ばかりなのにカメラを向けたくなる村カラタニャソルはこちらへ
イニエスタの故郷アルバセテってどんなところ?スペインの絶景はこちらへ
写真撮影に失敗しない完璧なロケーション!“アルバセテの宝石“ホルケラはこちらへ
パラドールとしておすすめアラルコン城はこちらへ
本場で食べたい!”ハモン・イベリコの故郷ハブーコ村の記事はこちらへ
山歩きが好きな方におすすめ!スペインの名峰“ピコス・デ・エウロパ”はこちらへ
離島マニア必見!アウター・ヘブリディーズ諸島はこちらへ
“北アイルランド”で訪れるべきはここ!デヴェニッシュ島はこちらへ
ベルギーではなく、フランスのディナン!素敵なコロンバージュの町はこちらへ
一度は観たい!世界無形文化遺産『人間の塔』カタルーニャ魂さく裂!はこちらへ
スコピエに行ったら必ず訪れたい!圧巻の鍾乳洞 マトゥカ峡谷はこちらへ
“運が良ければ行ける!世界遺産”アイルランドのスケリッグ・マイケル島はこちらへ
クロアチアを再訪するならここ!『黄金の谷』スラヴォニア地方の記事はこちらへ
バルカンで絶対訪れたい国コソボ!そこは“バルカンのエルサレム“はこちらへ
“カタリ派“の歴史を知って訪れたいオクシタニー地方はこちらへ
ベルギーファン必見!中世のミニチュア都市ベギナージュはこちらへ
VWファンにはたまらない!スイスの湖畔にワーゲンバスが大集合はこちらへ
オレロン島“日本人観光客のいない”フランスの島でヴァカンス!はこちらへ
イエールがなぜ“コート・ダジュール”の名称発祥の地であるのか?はこちらへ
【バルカン半島】サラエボだけじゃないボスニア・ヘルツェゴビナの魅力はこちらへ
フランシュ・コンテ地方で必ず訪れたい!世界遺産シタデルはこちらへ
フランシュ・コンテ地方でチャレンジしたい究極のスポーツとは?!はこちらへ
チーズではなくて“モンブラン山群を一望”!モン・ドー(モン・ドール)はこちらへ
フランシュ・コンテ地方のハイキングにおすすめ!サン・ポワン湖はこちらへ
フランスで体験したい!パラグライダーのベストスポット“モン・プペ”はこちらへ
フランシュ・コンテ地方のおすすめ世界遺産サラン・レ・バンはこちらへ
人生をも変える!“寝そべり自転車(リカンベント)はこちらへ
パラモーター世界チャンピオンと大空を舞うはこちらへ
“目を守るため”ならぬ“身を守るため”のサングラス!固定概念を捨てるはこちらへ
“語学習得”は旅を充実させることはもちろん旅づくりの可能性も広げるはこちらへ
フランシュ・コンテは冬の美しさも実は魅力です。雪景色が“癒し“そして”パワー“をも与えてくれます。“ヒーリング”効果ありのフランシュ・コンテ地方写真集ですので、是非のぞいてみてください!
雪景色に癒されるフランスの田舎: コンテチーズのふるさと フランシュ・コンテ地方 真の美しさに...
Amazon |
|
よろしければ「旅づくりへの思い」もご覧ください。
本日も『世界を深く知る旅』ブログをお読みいただきありがとうございました。