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 ハモン・イベリコ(Jamón Ibérico)と言えば、スペイン産の高級黒豚として既に日本でも知名度の高いところでありますが、いわゆる原産地呼称(Denominación de Origen)を承認された地域はスペイン広しと言えど4カ所  のみです。

 

 それらはD.O. Jamón de Huelvaウエルバ)②D.O. Dehesa de Extremaduraエストレマドゥラ)③D.O. Guijuelo(カスティリャ・イ・レオン地方サラマンカ県ギフェロ)D.O. Jamón Los Pedrochesアンダルシア地方コドルドバ県ペドロチェス)です。

 

 そこで今回は、①のアンダルシア地方ウエルバ県(Huelva)にあるハブーコ村(Jabugo)をご紹介したいと思います。


 下記の地図をご覧ください。

 

注)この地図は「Andalucía por provincias.png」に一部日本語を加えています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Andaluc%C3%ADa_por_provincias.png

I, Mao06 [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html), CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) or CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)], via Wikimedia Commons

 

 ハブーコ村(Jabugo)のあるウエルバ県(Huelva)は、スペイン南部アンダルシア地方の8県の中で最西に位置し、ポルトガル南部と国境を接しています。

 

 ここは、かのコロンブスが新大陸へ向け出港したという史実はあるものの、日本ではあまり観光地として紹介されていない県と言えるでしょう。しかしながら、アンダルシア地方で人気の白い村も数多くあって実は魅力的な県です。

 

 ところでハモン・イベリコという名称ですが、スペイン語で「後脚」を意味する『ハモン(Jamón)』と「イベリア半島の」を意味する『イベリコ(Ibérico)』から 成っており、いわゆる白豚から作られる一般的なハモン・セラーノと区別して黒豚 イベリア種の生ハムを指しています。

 

 黒豚イベリア種は大変少なく、現在スペイン国内で家畜用豚の僅か4%ほどしか いない希少な存在です。このため一般の生ハムは、大半がハモン・セラーノで、ハモン・イベリコの生産量は全体の一割弱だそうです。

 

 さらにハモン・イベリコは、豚に与える飼料の違いから3つのカテゴリーに分けられていて、一番の最高級品は食の大半を“ベジョータ(どんぐり)”で育ったイベリコ豚から作られる『ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ』です。

 

 ハブーコ村は、この最高級品『ハモン・イベリコ・デ・ベジョータ』の生産地としても知られていて、その代名詞になることすらあります。

 

 それでは早速ハブーコ村(Jabugo)を訪れてみましょう。

 

 

<昼時は人通りも少ない白い村>

 

<ハブーコ村の教会>

 

<市庁舎>

 

 アンダルシアの他の県にある“有名な”白い村と異なり、観光客であふれる様子も なく、ゆっくり“白い村”を散策するには穴場かも知れません。そして村にはもちろんハモン・イベリコの店もありますので、スペイン旅行中に味わってはいかがでしょうか。

 

 因みにかつてウエルバ県で行われた研究結果によれば、高コレステロール値者の 割合が、他のアンダルシア県での平均26.3%に対し、ウエルバ県では8.7%であったそうです。

 

 その理由に挙げられたのが、県民の70%がほぼ毎日イベリコ豚を食し、85%の県民がオリーブオイルを摂取していたとのことです。

 

 イベリコ豚は美味しいだけでなく、“四つ足のオリーブ”とも呼ばれるように、イベリコ豚の脂には60%もオレイン酸が含まれているのです。

 

 では、実際にハブーコ村にあるイベリコ豚の農場『モンテフリオ(FINCA MONTEFURIO)』を訪れてみましょう。ここでは放牧の様子や熟成方法などが見学できます。

 

<モンテフリオ農場(FINCA MONTEFURIO)>

 

<どんぐりを食べる黒豚>

 

<最高級の黒豚>

 

 ハブーコ村を取り囲むアラハル山脈(Alájar)はイベリコ豚の好物であるどんぐりの実のなるカシの原生林が豊かです。

 

 牧場に転がっているどんぐりは丸々として実も大きく、食べてみるとほんのり甘さが感じられます。

 

<清潔に保たれた飼育場>

 

<熟成中のハモン・イベリコ>

 

 ハモン・イベリコの階級は3段階あり、それらは①ベジョータ(どんぐりを規定量食した)②リセボ(ベジョータの基準に満たず飼料の割合が多い)③セボ(どんぐりを食していない)です。

 

<イベリコ豚の炭火焼き>

 

 炭火焼きは“霜降り和牛のように繊細なサシが入り、濃厚な香りと口の中でとろけるような食感・・・”と表現されるようにまさに最高級の味わいです。

 

 アンダルシアは、初めてスペインを旅する方の多くが訪れる地方かと思いますが、もしお時間が許されれば、食文化としてハモン・イベリコの里を訪ねてはいかがでしょうか。ハモン・イベリコへの理解も深まって、“高級だから”ではなく、食する際には自然と感謝の気持ちが湧いてきます。

 

 “食におけるスペインの至宝”ハモン・イベリコの里ハブーコ村(Jabugo)はいかがでしたでしょうか。“アンダルシアの白い村“ファンの方にもおすすめです。

 

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