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 マケドニアと聞いて思い浮かぶのは、“国”のマケドニアでしょうか、それとも ギリシャ北部の“マケドニア地方”でしょうか。

 

 実はこのことが“大きな国際問題”となっていることなど、遥か遠い日本に住んで いる我々にとってはあまり関心も高くないところかも知れません。

 

 マケドニアという国自体、まだ日本人観光客のポピュラーな旅先ではありませんので、おそらくどちらかと言えば、あの東方大遠征で名高い通称アレキサンダー大王(又はアレクサンダー大王)の故郷マケドニア地方の方が頭に浮かびそうです。 

 

 ということで、今回はあえてバルカン半島にある“国”のマケドニアの知られざる 観光スポットをご紹介したいと思います。

 

 ちなみに、前の“大きな国際問題”にご興味のある方は、この記事の最後に書かせていただきますのでご参照ください。

 

 また、バルカンについてはこちらの記事をご参照ください。分かりづらいバルカンの歴史について新生国家コソボと絡めてご案内させていただきました。

 

 それではまず、バルカンにおけるマケドニアの位置をご確認ください。

 

注)この地図は「Balkans.JPG」に一部日本語を加えています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ABalkans.JPG

By Dr. Zhelyu Zhelev (http://www.balkanpoliticalclub.net/en/map.php) [Public domain], via Wikimedia Commons

 

 そしてこちらがマケドニアの基本情報です。             

 

■正式名称:マケドニア旧ユーゴスラヴィア共和国               ■面積:25,713平方キロメートル(九州の約2/3)               ■人口:208万人(2015年世銀)                       ■首都:スコピエ                              ■民族:マケドニア人(70%)、アルバニア人(25%)、トルコ人       (4%)、その他                              ■言語:マケドニア語、アルバニア語                     ■宗教:キリスト教(マケドニア正教)70%、イスラム教30%

 

 さて、ここからマケドニアの知られざる観光スポットをご紹介しますが、実は首都スコピエ(Skopje)からとても近いです。

 

 マケドニアに初めて訪れる方はおそらく、首都スコピエにはいらっしゃるかと思いますので、その時に是非ともお時間を取っていただければ、小国マケドニアの雄大な自然を感じて頂けるかと思います。

 

       

 

 それはマトゥカ峡谷(Matka Canyon)と呼ばれる場所で、首都スコピエから西へ約20㎞弱です。

 

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Kanjon-Matka.jpg

By Македонец [CC BY 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by/3.0)], from Wikimedia Commons

 

 そしてここに流れるトレスカ川(Treska)沿いに、まるで隠されているかのように圧巻の鍾乳洞はあります。

 

 駐車場に車を止めて船乗り場へと歩きます。

 

<平な道を進みます>

 

<するとこの様に左手にトレスカ川そして前方に船乗り場が見えてきます>

 

<自然に囲まれたカフェ・レストランもあります>

 

 ここにはセント・アンドュー修道院(St.Andrew’s Monastery)もあって、その 歴史的なビザンチン建築は見事に周りの風景に溶け込んでいます。

 

<内部にビザンチンのフレスコ画があるセント・アンドリュー修道院>

 

 こちらは鍵番がいるところですので、事前に連絡が必要でしょう。

 

<マトゥカ峡谷のボート乗り場>

 

 ここからボートに乗ってマトゥカ峡谷をクルーズです。

 

<切り立った岩山が迫るマトゥカ峡谷をクルーズ>

 

 マトゥカ峡谷には3つの鍾乳洞がありますが、そのひとつヴレロ鍾乳洞(Vrelo)を探検します。

 

<ヴレロ 鍾乳洞入口の看板>

 

<鍾乳洞入口にはヘルメットも用意されています>

 

<それではいよいよ鍾乳洞の中へ>

 

<なかなか規模が大きいようです>

 

 それではしばしブレロ(Blero)鍾乳洞の自然美をご覧ください。

 

 

 

 

 

 いかがでしたでしょうか。マケドニアと言えば、ビザンチンの修道院、そしてその内部を彩るフレスコ画など歴史・芸術遺産も多く、かなり見どころの多い国ですが、ご覧のように雄大な自然も秘めています。

 

 是非、首都のスコピエまでいらっしゃったら訪れてみてください。

 

 それでは最後に、冒頭に触れました“マケドニア”という名称が引き起こす“大きな 国際問題”についてです。

 

 大きく2つあります。一つは国名のマケドニア。そして二つ目が国旗です。

 

 まず国名ですが、マケドニアとは歴史的にかのアレキサンダー大王の故郷“古代マケドニア地方”を指し、当時この古代マケドニア地方は広く、現在のギリシャ、アルバニア、ブルガリアそして今回ご紹介しましたマケドニア共和国に跨っていました。

 

 よってこの由緒ある“マケドニア”という名称を国名にしたことは、その他の国々 からの反発を受けることとなりました。

 

 とりわけギリシャは国名の変更を強く要求したのです。マケドニアは上記の基本 情報にも記しました様に、国民のほとんどはマケドニア人(7世紀にバルカンに入植したスラヴ系)。つまり“アレキサンダー大王の血を引くものではない“ということもあります。

 

 このため、国名をマケドニア共和国に変更、しかし国際社会では多くの国がこれ さえも 認めておらず、やはり上記の基本情報にも記しましたように、公式にはマケドニア旧ユーゴスラヴィア共和国という呼称が使われています。

 

 次に国旗問題です。

 

 旧ユーゴスラヴィアの一員であったマケドニアがその崩壊後に独立したのは、クロアチアやスロヴェニアと同じく1991年。その際、国旗と定めたのが以下です。

 

<マケドニアが独立時に定めた国旗>

 

 ・・・が、これは『ヴェルギナの星』と呼ばれ、まさしくアレキサンダー大王の シンボルです。かくしてここでもギリシャから激しく反発を受け、経済制裁まで受けてやむなく新しい国旗を使用することとなりました。

 

 現在の国旗がこちらです。

 

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Flag_of_Macedonia.svg

By User:SKopp, redrawn by User:Gabbe [Public domain], from Wikimedia Commons

 

 これはこれで、旭日旗との類似を指摘され、アジアにも波紋を呼びました。

 

 やはりバルカンとは複雑な歴史を抱えた地域ですね。。。しかし、同時に多くの 歴史遺産そして自然遺産をもつ大変魅力的な地域でもあります!

 

 

 “マケドニア”という名称に特別な思いをもつマケドニアギリシャ英雄アレキサンダー大王を知る一冊

 

 

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