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こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。

 

『私の旅づくりへの思い』はこちら

 

 「ヨーロッパの田舎」をテーマに旅づくりをしていると、必ずや登場するのが“美しい村”“小さな村”・・・そしてこれらは単純に言えば“古い村”で  あり、よく言えば“歴史ある村”

 

 フランスでは、1982年に発足した『フランスの最も美しい村(Les Plus Beaux villages de France )』協会は超がつくほど有名ですが、こちらは登録されるには何かと条件があり、たとえば、人口は2,000人以下で、村に2か所以上の歴史遺産、自然遺産が現存かつ保存活動が行われていること、自治体で当協会への加盟が同意 されていることなどなど。

 

  公式サイト→ http://www.les-plus-beaux-villages-de-france.org/fr

 

 何もしなければ朽ち果てていくところを“上手に”保存することで“味のある村”となり、これを観光に活かそうという村興し的プロジェクトです。

 

 一方で、一度登録されてもその後になって条件が満たされなくなれば除名されて しまうという厳しい世界です。

 

 ちなみに日本でも『日本で最も美しい村(The Most Beautiful Villages in Japan』連合が2005年に発足しています。ご存じでない方は↓

 

  公式サイト→ http://utsukushii-mura.jp/

 

 ヨーロッパでは他にベルギーやイタリアなどにもあり、フランスほど有名ではないようですが、スペインにもあります。

 

 その名はもちろん『スペインの最も美しい村(Los PUEBLOS  más BONITOS  de España)』協会が発足されたのは2011年ですのでまだ新しい協会と言えますね。

 

  公式サイト→ https://www.lospueblosmasbonitosdeespana.org/

 

 ここまで『最も美しい村』協会の話をしながら恐縮ですが、今回ご案内するのは あえてこの『スペインの最も美しい村』協会に加盟していないカラタニャソル(Calatañazor)という村です。

 

 場所はスペインのカスティリャ・イ・レオン地方(Castilla y Léon)の中でもあまり日本人観光客には知られていないソリア県(Soria)です。

 

 

注)この地図は「Provinces of Spain.svg」に一部日本語を加えています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Provinces_of_Spain.svg

By Emilio Gómez Fernández & Javi C. S. [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) or CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)], from Wikimedia Commons

 

 ご覧のような位置からもご想像がつきますように、ソリア県は典型的な大陸性気候のため、スペインの中で夏は“最も暑く”冬は“最も寒い”場所としても知られています。

 

 そしてこのソリア県にあるのがカラタニャソル(Calatañazor)です。

 

       

 

 ソリア県の県都ソリア(Soria)からは西へ約35km、首都マドリードからは北東へ200km強です。

 

 標高1,059mの吹きさらしの台地にあることに加え、人口も1981年の84人から2017年1月には51人となり、より一層“寒さ”を増しています。

 

 歴史的なこと・・・あります!時は1002年のこと。カラタニャソル(Calatañazor)とここから西へ5kmのアビオンシリョ(Abioncillo)との谷間で

“カラタニャソルの戦い”があったとのこと。

 

 そしてこの戦いで、あのアルマンソール王が戦死したというのです。

 

 アルマンソール王(Almanzor)と言えば、かの有名なコルドバの観光名所メスキータ(Mezquita)回目の増築を行ったイスラム王です。

 

<コルドバの観光名所メスキータ>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Mosque_Cordoba.jpg

By Timor Espallargas [CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)], from Wikimedia Commons

 

 10~11世紀はアンダルシアのとりわけコルドバがイスラム文化の中心都市。そこで王位についたアルマンソールがこのカラタニャソルで亡くなったとは・・・

 

 カラタニャソルには古い城跡も残されており、ここが「レコンキスタ」(キリスト教徒による対イスラム国土回復運動)の名のもと幾度もの戦いがあったことを物語っています。

 

 <カラタニャソル城跡>

 

<かろうじて残る見張り塔>

 

 周囲は戦場を想像させる雰囲気?!

 

<カルタニャソル城からの眺め>

 

<見張り台の向こうにソリアの大地が広がります>

 

<周囲をぐるりと城壁に囲まれたカラタニャソルの村>

 

<城跡からカラタニャソルの村を見下ろす>

 

 そしてカルタニャソルの村の中へ。タイトルにも書きましたが、古くて、半ば傾き、壊れそうな家ばかりなのに、なぜか素敵に見えてしまう村・・・

 <カラタニャソル村の入り口>

 

 Casa Rural と呼ばれるスペイン民宿がいくつかあります。

 

 <カラタニャソルの細道・・・>

 

<廃墟化した家も味があります>

 

<土壁がむきだしながら何気に茶のグラデーション>

 

<壁がかなり傾いています>

 

<独特なデザインの煙突>

 

<焼き煉瓦を使った家も>

 

 

 茶系に一点ピンクの花・・・ここにも人が住んでいるんですね。

 

<今にも壊れそうな家>

 

<窓も実は手が込んでいます>

 

<おしゃれなデザインのバルコニー>

 

 

 鉢のサイズに合わせてバルコニーを造ったのか、いや窓に合う鉢を並べたのでしょう。

 

 カラタニャソルはいかがでしたでしょうか。『スペインの最も美しい村』協会には加盟していなくても素敵な村がたくさんありますね。

 

 スペインのソリア県その②ではヨーロッパ最大にして最古!アラブの城をご紹介 します。

 

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 本日も『世界を深く知る旅』ブログをお読みいただきありがとうございました。

 

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