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 南北アメリカ大陸を結ぶ中米パナマからコロンビアの国境地帯に広がるダリエン地峡(Darien)は、未だパンアメリカンハイウェイ(Pan American Highway)の建設を拒み続ける密林として知られています。

 

<南北アメリカを貫くパンアメリカンハイウェイ>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:PanAmericanHwy.png

By Created by en:User:Seaweege and released to PD [Copyrighted free use], from Wikimedia Commons

 

 パンアメリカンハイウェイといえば、1920年代“南北アメリカを縦断する道”という壮大な構想に基づき、既存の主要幹線道路の整備、ネットワーク化を図ったもので、現在までにここダリエン地峡を除いて、北はアラスカのフェアバンクスから、南は パタゴニア地方フエゴ島のウシュアイアへ至る道をつなぐことに成功しています。

 

 では、この道を約90キロにわたって分断しているダリエン地峡とは一体どんな所なのでしょうか?

 

 まずは、ダリエン地峡のある中米パナマの基本情報をご覧ください。

 

■正式名称:パナマ共和国                               ■面積:75,517平方キロメートル(北海道よりやや小さい)           ■人口:403万人(2016年世界銀)                      ■民族:混血70%、先住民7%ほか                       ■言語:スペイン語                                                                         ■宗教:キリスト教カトリック                           ■首都:パナマシティ

 

 下の写真は、パナマの首都パナマシティ(Ciudad de Panama)をセスナ機で上空から眺めた風景です。

 

<セスナ機で上空から眺めたパナマシティ>

 

 パナマシティの中心に集中して高層ビルが建ち並び、さすがに大都会という感じですね。しかしここから、30分も東へ行くと、鬱蒼としたジャングルが眼下に広がり ます。

 

<パナマシティを飛び立ち、ダリエン地峡のジャングルを眼下に見ます>

 

 多くの科学者たちが注目しているのは、ここが未知の動植物発見の可能性を秘めた場所であるということです。

 

 人の暮らしを拒む壮大なジャングルには、300種を超える樹木が生い茂り、ランをはじめ数千種の草花が自生すると見られています。

 

 棲息する動物には、オセロットやネコ科のピューマ、南米特有のカピバラ、オオ アリクイ、アルマジロなど、また鳥類も豊富で数1000種にのぼるそうです。

 

<なるほど豊かな森が広がっています>

 

 そしてもう一つ、道の建設を拒む最大の原因として先住民族の存在があり ます。パナマ側ダリエンには、『エンベラ』『ウーナン』と呼ばれるチョコ族の一種族が住んでいます。

 

 もともとアマゾン奥地に住んでいたと推察される彼らは、1830年代初めに北部エクアドルとコロンビア南部からダリエン地峡に移り住み、今なお近代化に同化することなく、彼らの生活様式を守りながら暮らしています。

 

 ということで、今回はダリエン地峡に住むウーナン族を訪ねてみたいと 思います。

 

 パナマシティからセスナに乗って約1時間ほどで、ダリエン地峡にあるラ・パルマ(La Palma)という町に到着です。

 

<ダリエン地峡にあるラ・パルマの町>

 

 ここからウーナン族の案内人とともに、彼らお手製の木製ロングボートでウーナン族が暮らすボカ・デ・ラーラ(Boca de Lara)の集落を目指します。

 

 

<ウーナン族お手製の木製ロングボートでサバナ川を進む>

 

 途中、マングローブ林が続きますが、ここにはスペイン植民地時代に築かれた要塞が残されています。

 

<マングローブ林>

 

 そしてボカ・デ・ラーラ村に到着です。

 

 <川では子供たちがボート遊び>

 

<木製のロングボートは子供たちの遊具でもあります?!>

 

 そして、こちらがボカ・デ・ラーラ村の住居です。

 

 

 家は高床式が一般的で、ヤシの木の皮を敷いた床、ヤシの葉を葺いた屋根で構築 された家屋に壁はなく風通しをよくすることで暑さを防いでいます。

 

 また生活に必要な道具のほとんどは、植物を材料に自分たちで作りますが、その 芸術性の高さはまさに巧みな技工士と呼ぶにふさわしく、さらに薬草やこれに基づく治療法を知り尽くすことから、彼ら自身「森の賢者」としての誇りを持っています。

 

<芸術性高いウーナン族の木彫り>

 

 生活の糧となるのは、農業、狩猟そして漁業です。

 

 <川は彼らにとって貴重な資源>

 

<釣りをするウーナン族の男性>

 

 “ダリエンを通過する道は無い…”このことが、先住民ウーナン族に生物多様性の 高い環境と調和のとれた生活を営むことを許しているのでしょう。

 

<風通しの良さそうな高床式家屋>

 

<村はのどかな雰囲気です>

 

 

<調理中のウーナン族の女性>

 

 客人を温かく迎える習慣のウンナンは、からだ中を植物の汁を使ってペイントし、歓迎の踊りを披露してくれます。

 

<カラフルな腰巻をしたウーナン族の女性>

 

 

 何と言っても子供たちの笑顔が印象的ですね。

 

 いかがでしたでしょうか。秘境ダリエン地峡は、我々人類にとってかけがえのない自然と、その自然を尊重しながら暮らす先住民族のまさに聖域。

 

 パンアメリカンハイウェイが建設されることなく、このまま彼らの生活が守られることを願うばかりです。 

 

写真撮影の際は、その土地のタブーなども考慮して、人物の撮影と同じく、きちんと許可を得て行いましょう。

 

 

 

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