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 「ダージリン」と聞いて、“鉄道”と答えるよりは、“紅茶”と答える方の方が圧倒的に多いでしょう。記事の後半では“鉄道”も是非ご紹介したいと思いますが、まずは 紅茶の産地としてのダージリンをご案内しましょう。

 

 ダージリンそしてアッサムと言えば、言わずと知れたインド産の紅茶です。一般的にダージリンテイは香りの良さが特徴とあって、ストレートで飲むことがおすすめ。一方、アッサムティは味が濃厚かつ渋みがあるのでミルクティとしておすすめ・・・とのことです。

 

 それでは早速、その理由を“実感”すベくインド北東部へ行ってみましょう。

 

 下記の地図をご覧ください。

 

注)この地図は「India-map-en.svg」に一部日本語を加えています。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:India-map-en.svg

Rajeshodayanchal at Malayalam Wikipedia [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

 ダージリン(Darjeeling)とは、インド北東部にある西ベンガル州(West Bengal)の地方の名前であり、その中心の町の名前でもあります。そしてここで生産されているのがダージリンティです。

 

 インドを観光で訪れる際に、“ダージリンティ”によほど思い入れが無い限り、ここを訪れる日本人観光客はいない?と思いきや、冒頭にも触れましたように“鉄道ファン”であればきっといらっしゃるでしょう。

 

 さて、ダージリンへ行く前に、まずはこの西ベンガル州について少しご説明したいと思います。

 

注)この地図は「India states and union territories map svg」に一部日本語を加えています。https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AIndia_states_and_union_territories_map.svg                By w:user:Planemad [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

 その州都はコルカタ(Kolkata。ちなみに以前はカルカッタでしたね。ボンベイ(Bombay)ムンバイ(Mumbai)となったり、マドラス(Madras)チェンナイ(Chennai)となるなど、インドの地名はいずれも旧名の方が未だにしっくり来ます。コルカタは、人口の上でデリー、ムンバイに次いで3番目です。

 

 “西ベンガル”という名前にもありますように、英国植民地時代はベンガル州の一部でした。そして1947年インド・パキスタン分離独立の際、ベンガル州の東部がパキスタン領(独立時は東パキスタン、その後バングラデシュとなる)となってしまった ため、残された西部はインドにおいて“西ベンガル州”となったのです。

 

 上記の地図をご覧いただきますように、南北に細長いユニークな形の西ベンガル州。最も狭い部分は「シリグリ回廊」と呼ばれ、その幅32kmしかありません。

 

 そしてダージリンのある西ベンガル州の北部は、ネパールとブータンに挟まれる ヒマラヤ山脈、下って南部はベンガル湾に至ります。よってベンガル州の北部と南部ではかなりの標高差がみられます。

 

 西ベンガル州の南部に位置する州都コルカタは、高温多湿で最高気温は40度を優に超えますが、標高のあるダージリンなど北部は、最高気温で30度位です。(あくまで一般的に)

 

 それではいよいよ西ベンガル州のダージリンへと向かいますが、その最寄りの空港と言えば,上記の地図にも記しました標高約140mのバグドグラ(Bagdogra)です。

 

 車で標高約2,100mのダージリン(Darjeeling)まで徐々に標高を上げて行くと ともに緑の生い茂る山道へ・・・植生の変化が楽しめるでしょう。

 

 そしてこちらがダージリンの茶畑です!

 

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Teagardensvalley.jpg

User:Anilbharadwaj125 [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) or CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], from Wikimedia Commons

 

 ご覧ください!この斜面・・・

 

<斜面一体に広がるダージリンの茶畑>

 

 2,000mを超える標高にあって、さらに丘陵地帯の茶畑は、雨水もよどむことなく、常に新たな雨が大地を潤します。そして標高のお蔭で朝晩の寒暖差が大きく、 頻繁に発生する霧・・・こうした条件が、あの強い香りと澄んだ美しい色をもたらすのです。

 

<ダージリンの茶畑で働く女性たち>

 

 雨が多く、霧も多発するダージリン。茶摘みも大変です。

 

<茶葉の集積所>

 

 我々が手にするオシャレなパッケージからは想像もつかぬ?!実にローカルな雰囲気・・・。雨の日も風の日も、こうしたダージリンの人々の地道な生産作業から、 あの世界的に名高いダージリンティが生まれるかと思うと、紅茶を飲むときにも感慨深いものがあります。

 

 一方、アッサムと言えば、大河ブラマプトラが悠々と流れる州として有名です。

 

 上記の地図でご覧いただけますように、アッサムティはアッサム州で大量に生産されており、ちなみにインドの紅茶の半分以上はアッサム産とのことです。

 

 ここはダージリンと異なり、標高も約100m。ほとんど平な地形から、とりわけ 雨季には、ブラマプトラの川幅2kmにも及び、洪水に見舞われることも少なくありません。

 

 アッサム地方及びブラマプトラについてはこちらの記事をご参照ください。

 

 こちらがアッサムの茶畑です!

 

<アッサムの茶畑で働く女性たち>

 

<陽気な笑顔を見せてくださった茶摘みの女性>

 

 アッサムティと言えば、インドを旅した方なら、ほぼ毎日と言っていいほど口に するミルクティ。スパイスと共にミルクとの相性は抜群ですね。町の屋台でも、あの使い古されて凹んだアルミの鍋から(失礼!)実に美味しいミルクティが出来てきます。

 

 このミルクティも然り、現地で味わったものをそのまま日本に帰国して再現しようとしてもなかなか思う様にできないのは、やはり“その場所の雰囲気”という付加価値があるからなのでしょうか?!

 

 ではここで最後に、冒頭で触れましたダージリン鉄道をご案内しましょう。

「ダージリン鉄道」は、1999年に世界遺産にも登録された、蒸気機関車としては世界一高所を(約2,200m)走る鉄道です。

 

 一方で、インドで人気のいわゆる景観列車“トイ・トレイン(Toy Train)”としても有名です。(現在、蒸気機関車が走るのはダージリン⇔グーム間など一部分のみで、ここはジョイライドと呼ばれています)

 

 

 もともと19世紀後半の英国植民地時代に、紅茶の葉および避暑客の輸送を目的に 建設されました。

 

<いかにもインドの鉄道といった雰囲気>

 

 天気が許せば(11月から2月頃の乾季)、エベレスト、K2に続いてヒマラヤ3番目に高いカンチェンジュンガ(Kanchenjunga)8,586mが展望できます!

 

<世界第3位の高さを誇るカンチェンジュンガ>

 

 いかがでしたでしょうか。ダージリンティアッサムティを口にする とき、インド北東部の茶畑を少しイメージしていただければ幸いです。

 

 

 

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