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インドと言えば『インドは世界・州は国』と表現されるように、実に 多彩な民族、そして文化が存在します。そこでインドでも日本のガイドブックにほとんど載っていない地域をご紹介します。

 

 さて、インドの“トリプラ州(Tripura)と聞いた時「へぇ、インドにそんな名前の州があったんだ」と思われる方は多いでしょう。たとえインドリピーターであっても・・・

 

 ということで、まずは下記の地図で位置を確認してみましょう。

 

<インド北東部8州の一つトリプラ州とその州都アガルタラ>

注)この地図は「India states and union territories map svg」に一部日本語を加えています。https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AIndia_states_and_union_territories_map.svg           By w:user:Planemad [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

 ご覧いただきますように、バングラディシュの東に隣接していますが、密集した インド北東部にあっては、ほとんど目立ちませんね。インド人ですら知らない人が 多いようです。州都はアガルタラ(Agartala)です。

 

 インド北東部といえば、これまでも当ブログで、アルナチャル・プラデーシュ州アッサム州ナガランド州ミゾラム州メガラヤ州をご紹介しましたが、これに マニプール州シッキム州、そして今回ご紹介するトリプラ州を加えると、そこは

“インド北東部8シスターズ”と呼ばれ、民族・文化が豊かな土地として知られます。

 

 さて、そんな日本人観光客にはほとんど知られていないインドのトリプラ州ですが見応えのある観光遺産が実はかなりあります。たとえばこちら・・・

 

<トリプラ王国の白亜の宮殿ニル・マハル>

 

 この白亜の水上宮殿ニル・マハル(Neermahal palace) をはじめ、遺跡好きには たまらない、岩山に掘られた巨大神像彫刻ウナコティ(Unakoti)などもありますが

“観光の見どころ”は のちほど・・・ということで、まずはタイトルにある“歴史の闇に葬られた「世界最古のトリプラ王国」”とは一体何か?そしてインダス文明とのつながりは?に迫ってみたいと思います。

 

<岩山に掘られた巨大神像彫刻ウナコティ遺跡>

 

 実際、もしこのトリプラの地が、古代四大文明のひとつインダス文明と深いかかわりがあるとしたら、そしてここに世界最古の王国が存在していたら、間違いなくインド史に刻まれ、さぞかし注目されていたことでしょう。

 

 しかし現実には、インド史に刻まれることもなく、注目もされていない・・・そこで推察できるのは、何らかの理由で時代の闇に葬られてしまった?!可能性です。

 

 もしそうなら、悲劇と言わざるを得ませんが、トリプラの現実を見る限り、この 可能性は否定できないようです。

 

 まず第一に「トリプラ王国」の存在です。インド史を見ると、この王国に関する 詳しい記述はありませんが、インド独立の2年後にあたる1947年に、186代目の ビル・ビクラム・キショル王(Bir Bikram Kishore Debbarman)をもって「トリプラ王国」が終焉を迎えたという事実が、明確に記されています。

 

<トリプラ王国最後の王186代目ビル・ビクラム・キショル>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Maharaja_bir_bikram_manikya.jpg

See page for author [Public domain]

 

 

 一方で、王国のそれ以前に関する記述は見当たらない。ところが、トリプラ州の 博物館で保管される歴史書「Rajimala」に目を通すと、そこには何と、初代から186人の歴代王すべての名前と経歴が記されているではありませんか?!

 

 さらに、この「Rajimala」によれば、モンゴロイドシナ・チベット語族に属する初代国王ドゥルニャによってトリプラ王国が建設されたのは、今からおよそ六千年前。紀元前3,997年とあります。

 

 ドゥルニャ王は、パンジャブ(上の地図ご参照)辺りから、東へと旅をし、ブラマプトラ川とガンジス川とが合流する、現在のバングラデシュ南部に到着。ここを“トリペグ”と名づけたと言います。

 

 その後、王国は40代目の国王の名を取って「トリプラ」と改名され、数千年に渡って存続することとなります。

 

 この王国の最大の強さは軍事力。全国民に徹底されたモットーは「勇気に勝るもの無し」

 

 この軍事力をもって、最盛期には北はアッサムから東はミャンマー国境、そして西と南はベンガル湾に達するバングラデシュ全体をも版図にしたといいます。

 

 いかがでしょうか。古代エジプトより古い「トリプラ王国」に関する詳細な歴史書の存在。世界最古の“トリプラ王国・・・

 

 ではここからは、それ以前の“インダス文明”とのかかわりについてです。注目したいのは前の歴史書に記載された“モンゴロイドシナ・チベット語族に属する初代国王ドゥルニャ”のフレーズ。

 

 改めてインダス文明について考えてみると、この文明を代表する遺跡ハラッパが ありますが、これまでこの担い手はドラヴィダ人という説が有力でした。

 

 しかし、近年は異議を唱える歴史家も多く、実際に、遺跡から出土した頭蓋骨に よって、プロトオストロイド、モンゴロイド、地中海人、アルプス人の四つの人種が確認されています。

 

 モンゴロイド!?

 

 ということで、トリプラ王国さらにインダス文明の謎はその②へ続きます。

 

 

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