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こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。
ペルーといえば、行ってみたい世界遺産ランキングでは常に上位にランキング する“マチュピチュ(Machu Picchu)”で有名な国。そして“マチュピチュ”といえば「インカ文明」ですね。
その担い手は、13~16世紀にかけて南米アンデス地方に栄えたインカ帝国です。
特に“石造建築”に優れていたインカ帝国、あの“カミソリの刃一枚通さぬ”と称される精巧な石組みは、やはり実際に目にすると感動します。
<クスコにある12角の石>
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Piedra_de_los_12_angulos.jpg
Milagros Aliaga [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]
さてインカ文明は、同じく古代アメリカ文明のひとつで、複雑な絵文字を使用していたマヤ文明と異なり、文字というものを持っていませんでした。
見つかっているのは『キープ(Quipu)』と呼ばれる結び目のつくられた紐で、主に数を表す仕組みであったと考えられています。このため、より謎も多いです。。。
↓マヤの『絵文字』
<メキシコのパレンケ遺跡にあるマヤの絵文字カン・バランⅠ世>
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Glifo_de_K%27an_Balam_I.jpg
Detail from cast of wall panel from Temple of the Cross - NARA - 523585.jpg: US National Archives botderivative work: Jaontiveros [Public domain]
↓インカの『キープ』
<キープと呼ばれる紐につくられた結び目の組み合わせで数を表す仕組み>
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Inca_Quipu.jpg
Claus Ableiter nur hochgeladen aus enWiki [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/)]
つまり、文字のないインカでは、マチュピチュをはじめとした遺跡や、そこから 見つかった遺物などから、どんな文明であったかを推測するしかありません。
さらにこの推測に、征服者であるスペイン人の残した記録が役立っている点は何とも皮肉なことですね。
これは、文字のあったマヤ文明でも言えること。スペイン人でフランシスコ会の 聖職者であったディエゴ・デ・ランダ著『ユカタン事物記』は有名です。
マヤ文明に興味をもった人であれば、きっと読んだことがあるでしょう。
とはいえ、マチュピチュ観光の拠点となるアグアスカリエンテス村(Aguas Calientes)から、坂道を30分以上もバスに揺られ、たどり着いた山間に、あれほど 多くの石造り建築が残されている事実・・・
征服者の記録がなくとも、インカ文明がかなり高度な文明だったと誰もが想像できますね。
マヤ文明も、メキシコの「チチェン・イツァ(Chichén Itzá)」やグァテマラの「ティカル(Tikal)」など神殿都市が多く発掘されている中で、小規模ながら“マヤの一般人”の生活が明らかになったエル・サルバドルの「ホヤ・デ・セレン」は、征服者による記録ではなく、“遺跡“が私たちに彼らの暮らしぶりを教えてくれています。
マヤの一般人の身長は?食生活は?
マヤ文明を極めるなら“中米のポンペイ”『ホヤ・デ・セレン』はこちらへ
一方、インカ文明において残念なのは、“金”や“銀”の鋳造が著しく発達し、金で国家が繁栄していたはずのインカ帝国の遺跡から、それを想像できるほどの金がみつかっていないことです。
インカ文明の征服者ピサロが、『黄金郷』を求めてインカ帝国にやって来たことは明らかで、これを裏付ける資料もみることができるのに、大量の“金“は見つかっていない・・・。
ちなみに南米で『黄金郷』と呼ばれた場所に、現在のコロンビアがありますね。
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いずれにせよ、インカ文明に関しては、大きく“石造建築”と“金”がキーワードとして挙げられます。
では、インカ以前つまりプレ・インカのアンデス地域で“金細工”は無かったかと 言えば、そんなことはありません。アンデス地域における金細工のはじまりは、紀元前500年頃と言われています。
有名なものに『シカン文明』があります。日本でも今から10年ほど前、東京・上野の国立科学博物館で特別展がありました。金の装飾品も多く見られましたね。
アンデス文明最後にして、最大ともいえるインカの前(=プレ・インカ)に高度な文明があったことは確かです。そして、ペルーでは、北部にその多くをみることができます。
ということで、その②ではユニークなプレ・インカやその拠点となる町をご紹介しましょう。
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