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 “ベルギー人で美食家、大好物はホットチョコレート”と来れば、それは英国のミステリー小説作家アガサ・クリスティの作品に登場する名探偵エルキュール・ポワロのプロフィールです。

 

 ベルギーと言えば『チョコレートとビールの国』というイメージは、今や不動の ものですが、いずれもその種類の豊富さと、加えて期待を裏切らない品質の高さは 何よりの魅力でしょう。一時、日本でも大人気になったベルギー・ワッフルも有名ですね。

 

 ちなみにフライドポテトもベルギーが発祥とはご存じでしたでしょうか。ベルギーでは“フリッツ”と呼んでいます。

 

 時代は17世紀のこと。もともと川魚を揚げて食べていたところ、大寒波で川が凍り代わりに揚げたのが細く刻んだ“ジャガイモ“だったわけです。

 

 これを第一次世界大戦中にベルギー南部のフランス語圏に駐留した米国の軍人たちが帰還後“フレンチフライ”と呼び、今やすっかりアメリカの食のイメージになって しまいました。

 

 さらに“フリッツ”はベルギーでも何かと話題になる中、2014年12月22日ベルギー南部ワロン地方のナミュールで演説中の若きシャルル・ミシェル首相に対し、活動家が何と“フリッツ”と“マヨネーズ”を投げかけるという事件が起こりました。

 

     http://www.afpbb.com/articles/-/3034996?cx_position=12

 

 思わず、首相も笑ってしまったようです。ベルギーでは“フリッツにマヨネーズ”が定番とはいえ、これはなかなか手厳しい・・・

 

 さて、ベルギーはすでに日本人観光客にも人気の国ですが、その質の高さは

“食“だけでなくベルギーの“観光素材“にも通じることかと思います。

 

 下記の地図でご覧いただきますように、北はオランダ、南はフランスルクセンブルク、そして東はドイツと国境と接しています。そしてわずかながら北海にも面しています。

 

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3ABelgium-CIA_WFB_Map.png

By United States Central Intelligence Agency (CIA World Factbook) [Public domain], via Wikimedia Commons

 

 昔から文明の十字路にあったことから、日本の約12分の1という小国ながら、抱える歴史・文化遺産は多く、まるで『小さな宝石箱』・・・蓋を開けるとダイヤモンドの輝きをもつ街々が溢れ出てきます。

 

 そして、これまた小国ながら、行政的かつ文化的にも、大きく北部フランドル地方(フランダース地方)南部ワロン地方に分かれ、前者はオランダ語(フラマン語)後者はフランス語を話します。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AMap_of_Leuven_in_belgium-viol-reddot-t.png

By User:Janneman User:eusc [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons

 

 今回は、北部フランドル地方(フランダース地方)にあるルーヴェン(Leuven)の街をご紹介したいと思います。

 

 首都のブリュッセル(Bruxelles)から東へ約30kmです。ここには、1425年

創立の北ヨーロッパで最も古い大学があります。 

 

 この大学では、地理学者メルカトルが学び、哲学者エラスムスが教鞭をとりました。今も3万人もの学生が学ぶ活気ある街です。

 

 では、なぜこの街をご紹介したいかと申しますと、ベルギーならではの世界遺産、さらにベルギーの中でも最大規模を誇る『ベギナージュ(ベギンホフ※)』があるからです。

          ※以下ベギナージュとします。

 

 ここで『ベギナージュ(Béguinage)』は何かを申しますと・・・

 

 それは“都市の中に築かれたもう一つの小さな町”・・・周囲を壁に閉ざされた空間には、煉瓦と赤い屋根の建築が並び、中世の伝統的環境が奇跡的に残されています。

 

 これらは『フランドル地方のベギン会修道院群』としてユネスコの世界遺産に登録されています。

 

 時は13世紀の十字軍の時代、夫を遠隔地へ送り出した女性たちは自給自足を 目指して集団生活を始めました。

 

 半俗であったものの信仰深い“ベギン”と呼ばれる女性だけの生活は一種の社会現象ともいわれる程に発展し、一つの“町“を築くに至ったのです。

 

 彼女たちは収入を得て財産をもち、これをベギン会に寄付することで自らを養っていました。よって彼女たちは修道女ではありません。

 

 現在フランダース地方には30か所ほどベギナージュが残されていますが、中でも ルーヴェン(Leuven)グラン・ベギナージュ(Grand Béguinage)は是非訪れて いただきたい“町並”です。

 

 ルーヴェンにおいては、1988年ベギンの最後の一人が亡くなったとのことです。

 

 一歩、そこに足を踏み入れるとまるで中世にタイムスリップ。今にもベギンが通りから出てきそうな空気すら感じます。

 

 1962年よりカトリック・ルーヴェン大学が所有していますが、もちろん一般の観光客も自由に“町”を歩けます。

 

 世界遺産の中にキャンパスをもつルーヴェン大学の学生たちは幸せですね。

 

<ベギナージュの看板>

 

 それでは、ルーヴェン(Leuven)グラン・ベギナージュ(Grand Béguinage) の中を歩いてみましょう。

 

<石畳が当時を物語っています>

 

<赤い煉瓦の建物が青空に映えます>

 

<町の中には小川も流れています>

 

<壁に残された石の彫刻>

 

<思わずくぐりたくなるアーチ>

 

 是非、ご自分の足でゆっくりと散策してみてください。

 

 観光都市として有名なブルージュ(Bruges)などにもベギナージュがありますが、ルーヴェンのベギナージュは何と言ってもその規模の大きさから、ルーヴェンにいることすら忘れてしまいます。

 

 さて、しばし中世の時代にタイムスリップした後には、対照的な鋭いゴシック建築群が並ぶグロート・マルクト広場(Grote Markt)へ出かけてみましょう。

 

<ゴシック建築の建物が並ぶ町の中心マルクト広場>

 

 ここでは、街のシンボルで“ヨーロッパ1美しい”と称される市庁舎の荘厳さに圧倒されます。

 

 15世紀ブラバント・フランボワイヤン・ゴシック様式の建物には、236もの彫像が数えられるそうです。中に入ると、ベルギーの彫刻家コンスタンチン・モニエルの作品が並んでいます。


           ご覧ください。この繊細な装飾

 

<15世紀ブラバント・フランボワイヤン・ゴシック様式のルーヴェン市庁舎>

 

 思わず市民が用なくとも行きたくなってしまう市庁舎・・・

 

 市庁舎の向かい側には、986年に起源をもつ聖ペテロ参事会教会が建っています。現在の姿は15世紀後期ゴシック様式です。

 

 中には宗教美術館があり、主にルーヴェンで活躍したディーリック・バウツの『最後の晩餐』をはじめとした15世紀フランドル派絵画の傑作が展示されています。

 

 学生が多く賑わうカフェに座って一休みするのも良いでしょう。

 

 いかがでしょうか。是非、ベルギーを訪れる際には、このルーヴェン(Leuven) をお見逃しなく。   

 

 

 

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