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インダス文明の真の担い手は誰か?「世界最古のトリプラ王国」①はこちらへ
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インダス文明の真の担い手は誰か?「世界最古のトリプラ王国」③はこちらへ
インダス文明の真の担い手は誰か?「世界最古のトリプラ王国」④はこちらへ
おそらくインドリピーターでも、その州の存在すらご存じなかったであろうトリプラ州。しかし消滅してしまった世界最古の王国の“歴史遺産”が徐々に注目されはじめていることは間違いなく、こうしてトリプラ王国の歴史も近い将来、“インド古代史”
として見直されることを願いたい・・・
ということで今回は、引き続き知られざるトリプラ王国の歴史遺産をご紹介します。↓↓↓
<トリプラ王国の宮殿跡@古都ウダイプール>
ここは西暦590年~1760年までトリプラ王国の都だったウダイプール(Udaipur)
下記の地図で確認しましょう。
<インド北東部トリプラ州の地図>
注)この地図は「File:Tripura map.png」に一部日本語を加えています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tripura_map.png
WikigringoWikigringo [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)]
州都アガルタラ(Agartala)から、南東へ約50kmです。
今一度、前にご紹介しましたトリプラ王国に関する歴史書「Rajimala」に目を
通すと、紀元前3997年すでにインダス川流域にいたトリプラ族のDruhya※は、東方へと遠征し、今のバングラデシュ南西部で世界自然遺産にも指定されているシュンドルボン(Sundarbans)※辺りにたどり着き、ここにトリプラ王国初の都トリベグを築いたとあります。※トリプラ初代王 ※バングラデシュとインドの西ベンガル州にまたがる世界最大のマングローブ林
<バングラデシュとインドの西ベンガル州に跨る世界自然遺産シュンドルボン>
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SUNDARBANS_4.jpg
Amitosh Roy [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]
上の地図をご覧いただきますように、シュンドルボンには多くの川がベンガル湾へと流れ出ていて、年月とともにその流れも変わっているため、残念ながら今となってはトリプラ王国初の都トリベグの位置は定かではありません。
その後、王国の都は何度か遷都されたようですが、ウダイプールには、トリプラ王国の栄華を想像させるヒンドゥ教寺院をはじめ、宮殿などの建物が数多く残されています。しかし、残念ながらそのほとんどが放置され、下の写真の宮殿跡のように、 まるで自然の一部とも見られそうな廃墟と化しています。
<ウダイプールにあるトリプラ王国の宮殿跡>
そんな中、ヒンドゥ教のカーリー神を奉ったスンダリ寺院(Sundari)は、1501年トリプラ王国のDhanya Maniya王が築いたヒンドゥ教寺院で、今も変わらず聖地として巡礼者が絶えません。昔は人身供儀も行われていたとか・・・
<ヒンドゥ教の聖地カーリー神を奉るスンダリ寺院>
<カーリー神が祀られるお堂>
<スンダリ寺院の巡礼者たち>
<お堂の内部カーリー神>
ちなみにスンダリ寺院の向かいには、憩いの池があって、大きな亀も生息しています。また、寺院の外はこんな雰囲気です。
まさしくインドの雑踏・・・
さて、場所は変わって、トリプラ州の意外な史跡と言えば、白亜の宮殿としても
“名高い”?!(トリプラ州では・・・)ニル・マハル(Neermahal palace)であります。上の1つ目の地図で場所をご確認下さい。
州都アガルタラからは、ほぼ真南へ約50㎞です。
<トリプラ王国の遺産 白亜の宮殿ニル・マハル>
そうです。宮殿へはこのボートに乗ってアクセスします。さあどのボートでしょう?
ご安心ください。前の写真の中では一番“豪華”?!な屋根付きボートです。
なるほど、確かに白亜・・・
遠方から見たところ、湖上にあるかと思いきや、辛うじて陸に建っています。しかし雨季にはさらに水の量も増えることは確かで、そうなると・・・
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Neer-Mahal_night_view.jpg
Babulmiah12 [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]
特に夜景は美しいです。
いずれにせよ、このようにボートを降りて宮殿まで歩きます。
この白亜の宮殿は、トリプラ王国ラストキングであったビル・ビクラム・キショル・マニキヤ(Bir Bikram Kishore Manikya)により、1930年から8年かけて 築かれた宮殿。主に夏の宮殿としての役目を果たしていました。長さ400mの宮殿内には24部屋あり、また庭園も見られます。
<ニル・マハルのゲート>
宮殿内はほぼほぼ端から端まであるくことができますが、残念ながら中は何も残されていません。1960年代ベンガル人との闘争で、ほとんどが破壊されてしまいました。
王家の人々は、部屋のバルコニーから今と変わらぬ湖を眺めていたのでしょう。 そしてこちらが庭園へのアクセス・・・
上から見る子こんな感じ・・・
幹も白く塗られ・・・
護衛も居なくなった今、宮殿を見守るのは庭園の植物たち。
ということで、インド北東部トリプラ州はいかがでしたでしょうか。沈黙しつつもこの地を千年以上も見守った仏教やヒンドゥ教の史跡群。
ここには明らかに高度な文化を保護しながら、繁栄の時代を築いた絶対的権力の 存存が感じられます。つまり、それが世界最古の「トリプラ王国」なのです。
インダス文明の真の担い手は誰か?「世界最古のトリプラ王国」④はこちらへ
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