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 “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその①はこちら

 “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその②はこちら

 “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその③はこちら

 

 その③では、プレ・インカを代表する遺跡として、チクラヨ(Chiclayo)近郊の シパンシカンをご紹介しました。彼らの“死”の捉え方が伺えましたね。

 

 さて今回は、遺跡の雰囲気も一変。まさに天空都市チャチャポヤス文明の遺跡です。

 

 場所はペルー北部アマソナス県(Amazonas)の古都チャチャポヤス(Chachapoyas)。標高は2,335メートルとやや高地ですね。チクラヨからは東へ 約500キロ。かなりの距離ですね。

 

       

 

 よって、時間に余裕が無い場合は、首都リマから国内線でハエン(Jaén)へ。毎日直行便が運航していますよ。所要約1時間40分。ハエンからチャチャポヤスは190キロ強。車で約3時間半です。

 

<チャチャポヤスの旧市街>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Chachapoyas.jpg

J0EL 20001 [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]

 

 現在は、白壁の美しいコロニアルの街並が印象的ですが、かつてこの地にはその名も「チャチャポヤス」という文明が栄えました。

 

 “チャチャポヤス”とは、ケチュア語で“雲上の人々”の意味。アンデス山中に興った文明としてロマンあふれるネーミングですね。でも、彼らの遺跡を見れば、なるほどその名にふさわしいと感じます。

 

<チャチャポヤス文明の栄えたアンデス山中>

 

 そして、チャチャポヤス文明は、プレ・インカの中でも実に謎めいた文明であります。その起源が未だ明らかではない・・・

 

 一方、ペルーの歴史家であり、考古学者のフェデリコ・カウフマン・ドイグ(Federico Kauffmann Doig)は、「この文明を築いたのは、アンデスの移民で あり、先進農業の担い手であった」という説を唱えています。

 

 他にも、この場所がアマゾン地域にも接していることから、低地の人々が徐々に 高地へと移住していったのでは?と考える学者もいます。

 

 ちなみに、チャチャポヤス文明の時代は、西暦900年からインカ帝国の支配下と なる1470年頃と考えられます。

 

 その規模は、これまでの調査から、南北に300キロ。現在の3つの県(アマソナス、サン・マルティン、ラ・リベルタ)に跨ります。

 

 では、チャチャポヤスの“社会組織“はいかなるものだったのか?どうやら“共同社会”であったようです。

 

 彼らの遺跡からは、主に3つの役割を果たす建築物が伺えます。それらは「生産部門」「行政部門」そして「宗教部門」です。

 

 それではいよいよチャチャポヤスの遺跡をご紹介しましょう。

 

 まずは「クエラップ遺跡(Kuelap)」。別名“北のマチュピチュ“・・・標高で 言えば、マチュピチュより600メートル高い標高3000メートル

 

 こちらをご覧いただくと、北のマチュピチュと言われるのもうなずけますね。

 

      

 

 住居跡神殿跡などが数多く発掘されていることから、クエラップは、チャチャポヤス文明における行政・宗教の中心的役割を果たしていたと思われますが、“要塞”とも言われるのは、高さ20メートルに及ぶ石壁でしょうか!?

 

<クエラップ遺跡の城壁>

 

 クローズアップ! 

 

 

 インカ以前にかなり精巧な技術をもっていたことが分かりますね。

 

 クエラップ遺跡へは、スタート地点となる広場から徒歩で約30~40分。道のりは こんな感じ・・・

 

<チャチャポヤス遺跡を目指して歩く>

 

 4000メートル級の雄大なアンデス山脈を仰ぐドラマチックなハイキング。

 

<クエラップ遺跡を見守るアンデス山脈>

 

 そして見えて来ました、プレ・インカ時代の見事な石壁。

 

 

 チャチャポヤの民は、一体どんな思いでこんな場所に石壁を築き、どんな暮らしをしていたのか・・・

 

 

 しばらくすると、石壁が立ちはだかります。

 

 

 上の写真を見てもお分かりのとおり、一部が円形になっていますね。円形といえば、クエラップ遺跡では、住居を含め円形型の建築物が400以上も確認されています。

 

 下記は、クエラップ遺跡の見取り図です。その規模は、南北に約600メートル、 東西100メートル強。

 

<クエラップ遺跡の見取り図>

 

 見取り図に“ACCESO”とあるのが“入口“。つまり東側に2か所西側に1か所あることが分かります。

 

 

 入口は、実は中に進むにつれより狭くなっています。そして石壁は続きます・・・

 

 

 石壁の内部に入ると、雲が下に見える?!・・・“チャチャポヤス(雲上の人々)”を実感しますね。

 

 

 円形型の建築物も見られます。

 

 

 

 そして円形型でも最も美しいのが、遺跡の南端にある大寺院(Templo  Mayor)です。

 

<大寺院(Templo Mayor)>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ru%C3%AFnes_de_Kuelap_amb_el_temple_al_fons.jpg

Pitxiquin [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]

 

 これまでに発掘された遺跡は、全体の5%程度とのこと。発掘調査をするにもあまりに人里離れているため容易ではないのでしょう。

 

  はるばる訪れたからには、じっくり2時間以上は見学したいですね。

 

 ところで、クエラップ遺跡の観光に便利な手段があります。それはロープウェイ2017年より運行されています。ロープウェイの発着駅があるのは、古都チャチャポヤスから南へ約50キロのヌエボ・ティンゴ村(NUEVO TINGO)。車で小一時間です。

 

 というわけで、チャチャポヤス文明の遺跡クエラップはいかがでしたでしょうか。チャチャポヤス文明の遺跡はその⑤に続きます。

 

 “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその③はこちら

 

 

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