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“インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその①はこちら

“インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその②はこちら

 

 ペルー北部の町チクラヨ(Chiclayo)は、首都リマ(Lima)から約780キロ。ランバイエケ県(Lambayeque)の県都です。

 

 近郊にあるプレ・インカ時代の遺跡としては、まずシパン(Sipan)があります。シパンは紀元1世紀~8世紀にかけて繁栄したモチェ文化(モチカともいう)の 遺跡です。

 

 この場所はワカ・ラハダ(Huaca Rajada)と呼ばれ、チクラヨから東へ約35キロ

 

                    

 

<シパン遺跡ワカ・ラハダ(Huaca Rajada)

 

 今はただの小山のようにしか見えませんが、3基のピラミッドが確認されています。

 

 

 1987年、このワカ・ラハダ(Huaca Rajada)で、金銀の装飾品で着飾った人物の墓が発見されました。

 

 ペルー北部の片田舎から、大量の黄金を発見!というニュースが世界を驚かせたのです。

 

 そして、その豪華な装飾品などから、その人物は「シパン王(El  Señolr de Sipán) 」と呼ばれ、さらに「南米のツタンカーメン」とも称されました。

 

 墓の中には、シパン王のほかに、その妻や子供、護衛など8人と、2頭のリャマ、 1匹の犬も埋葬されていました。“死後の世界がある“と信じていたモチェの人々、 王は彼らを伴って旅立ったのでしょう・・・

 

 これまでの調査から、シパン王は、3~4世紀に君臨、年齢は30歳前後、身長は165cm位であったと推測されています。

 

 発掘の時の様子がこちら・・・

 

      

 

 やや見づらいですが、人骨だけではなく、モチェ文化の多彩な土器なども見られます。

 そして、見つかったがこちら・・・

 

<“南米のツタンカーメン”とも称されるモチェ王の墓>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tomb_of_El_Se%C3%B1or_de_Sipan_reconstruction_at_Huaca_Rajada.jpg

Bruno Girin [CC BY-SA 2.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)]

 

 ちなみにワカ・ラハダでは、シパン王の墓を含め、時代の異なる16の墓が発掘されています。そして他の墓からも、黄金が発見されています。

 

 プレ・インカ時代“黄金文化”として、モチェはとても興味深いですね。

 

 近くには、『ワカ・ラハダ・シパン博物館(MUSEO DE SITIO HUACA RAJADA-SIPAN)』があります。

 

<ワカ・ラハダ・シパン博物館>

 

 埋葬品や装飾品の展示、さらにモチェの時代が想像できるビデオも上映されていますので、是非見学しましょう。

 

 ただし、黄金装飾品の多くは、チクラヨの北西約11キロの町ランバイエケ(Lambayeque)シパン王墓博物館(MUSEO TUMBAS REALES DEL SEÑOR DE SIPAN) 』にありますので、そちらもお見逃しなく。

 

 黄金に加え、モチェの遊び心あるユニークな陶器など2000点を超える展示品が見られます。赤いピラミッド型の建物が目印てすよ!

 

<シパン王墓博物館>

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tumbas_Reales_Se%C3%B1or_de_Sipan_-_panoramio.jpg

Heiner Amado Cadillo [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)]

 

 さて、続いてご紹介するチクラヨ近郊の遺跡はシカン(Sican)のものです

 

                   

 

<シカン遺跡を遠望> 

 

<シカン遺跡への道>

 

 この地域で8世紀から14世紀まで続いたシカン文明、日本では平安から鎌倉時代ですね。ちなみに“シカン”とは“月の神殿”を意味します。

 

 シカンは、実は日本人によって発掘された遺跡。南イリノイ大学教授で考古学者の島田泉氏が30年以上かけて発掘調査をしました。

 

 このため、1994年~1996年と2009年~2011年の2回にわたり、日本各地で「シカン展」が開催されました。

 

 中でも注目は、1991年ロロ神殿東の墓から発掘された黄金の大仮面”。仮面は“トゥンバガ”と呼ばれる金の含有量が多い金銀銅の合金でできています。

 

 その大きさは頭飾りと合わせると約1メートル!

 

<豊穣の神“シカン神”がモチーフの黄金の大仮面>

 

 農業国家であったシカンでは、豊穣を願う儀式が行われ、豊穣の神“シカン神”は、上の黄金の仮面はもちろん、儀式用のナイフ“トゥミ”、陶器などのモチーフとしても多く見られます。

 

 シカン紳の特徴は“アーモンドアイ”と呼ばれる吊り上がった目。

 

 この大仮面や多くの発掘品が展示されているのが、チクラヨから北へ約20キロの フェレニャフェ(Ferreñafe)にある『国立シカン博物館(MUSEO NACIONAL SICAN)』です。

 

<島田泉博士の名が刻まれた『シカン博物館』>

 

 下は、発掘されたの中の様子です。なんと墓の主は首を切られ、胎児のような 姿勢で逆さまに埋葬されています。そのそばに二人の女性・・・そして、主の首は 黄金仮面をつけられた状態で置かれていました。

 

<逆さまに埋葬される王>

 

 いかがでしたでしょうか。プレ・インカ時代から黄金文化が栄えたペルー北部。 

 

 シカンのあとには、チムーという王国が現れますが、このチムーはインカによって征服されます。そしてこのとき、インカはチムーの黄金細工職人を帝国へ連れて行ったといいます。

 

 インカ帝国の黄金文化は、やはりプレ・インカにルーツがあったということですね。

 

 ペルー北部のプレ・インカ遺跡の旅はその④へ続きます。

 

 “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその②はこちら

 “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へその①はこちら

 

 

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