フェリンヌのブログへようこそ!

こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。

 

『私の旅づくりへの思い』はこちらへ 

 

 東ブータンの旅のスタートは、ブータン南東部にあるインドとの国境からに なりますが、インド側の町はダランガ(Daranga)そしてブータン側の町はサムドゥプジュンカル(SamdrupJongkhar)です。

 

       東ブータンその①に地図がありますのでご参照ください。

 

 サムドゥプジュンカル(SamdrupJongkhar)は標高が約200m。ここから東ブータンの中心タシガン(Trashigang)を目指します。タシガンの標高は約1,150mです。

 

 ここでちょっと標高の話ですが、東ブータンは西に比べて標高比較的低いです。

 

 居住地の 殆どが2,300m~2,700mに位置する西に対して、東では標高が2,000mにも達しないため、初春も穏やかな気候に恵まれています。高山病が気になる方も心配いりません

 

 さて、サムドゥプジュンカルですが、インドが目と鼻の先ということもあり、ブータンの民族衣装であるゴ(男性)キラ(女性)ではなく、ジーンズ姿のブータン人も多く見られます。そして街並もインド風です!

 

 ここから徐々に標高を上げていきます。当然、風景も変わってきますので楽しい ドライブです。

 

 ブータンは、前にも触れましたように“ヒマラヤの急斜面”という地形が植生の豊かさの秘密です。

 

 加えて国土の約72パーセントが森林地帯、自然保護にも熱心で、毎年6月に全国的な植樹が奨励されています。

 

 ちなみに、ブータンヒマラヤの代表的な山としては、マサガン(7,194メートル)テーブルマウンテン(7,094メートル)、おにぎり山と呼びたくなるチョモラリ(7,314m)そしてブータン最高峰ガンカープンスム(7,239メートル)などがあります。

 

 タシガンへ着くとまわりは深い山に囲まれます。

 

<タシガンの町で民族衣装の“ゴ”を着るこどもたち>

 

 タシガン(Trashigang)はブータンの東端に位置する県で、インド北東部のアルナチャル・プラデーシュ州(Arunachal Pradash)と国境を接しています。

 

     インドのアルナチャル・プラデーシュ州の記事はこちら

 

 また、2003年までは国内唯一の大学もあって、これは先代国王が首都に集中することを回避するため、あえて国の東端の県に大学を建設したとのことです。

 

 さて、タシガンの見どころとして、1659年建立のタシガン・ゾン(Trashigang Dzong)があります。

<1659年建立のタシガン・ゾン>

 

 ここで『ゾン(Dzong)』について説明したいと思います。

 

 高さのある白いボディに、色鮮やかな木彫のレリーフが施され、荘厳さとデザイン性の両方を兼ね備えた独特なスタイルをもっています。

 

 そして内部は、僧院行政機関(県庁)共存するというブータンならではの建築物です。

      ブータンと言えば、チベット仏教を国教とする唯一の独立国・・・

 

 伝統的には政教二立制をとっていたブータン。これまで「政」の頂点に国王、「教」の頂点にはジェ・ケンポ(大僧正)を掲げ、国王とジェ・ケンポは同格に考えられていました。

 

 民主化になった今も、国王とジェ・ケンポは国民から絶大な支持を得ており、政教分離も続いています。

 

 そして、国民はチベット仏教に基づく生活様式、世界観そして価値観の中に生きています。

 

 国のあちこちで目にする仏画に描かれた高僧パドマ・サンババは、8世紀この国にチベット仏教(ニンマ派)を伝えた人物としてブータン人から最も信奉されています。

 

 その信仰は厚く、お釈迦様以上といえるでしょう。ヒョロリと伸びた口ひげには 愛嬌すら感じます。

 

<8世紀ブータンにチベット仏教(ニンマ派)を伝えたインドの高僧パドマ・サンババ

https://commons.wikimedia.org/wiki/File%3AHemis_Padmasambhava.jpg

By Baldiri (Own work) [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) or CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/)], via Wikimedia Commons

 

 しかし、現在のブータンはドゥクパ・カギュ派

 

 これは13世紀チベットからやって来た高僧パジョ・ドゥゴム・シクポにより広められ、1616年には同じくチベットからやって来てブータン全土を統一したシャブドゥン・ンガワン・ナムゲルによって国教とされました。

 

 下記の写真は毎年11月頃(ブータン暦のため日にちは毎年変わります)に開催される仏教の祭り『タシガン・ツェチュ(Trashigang Tshetu)の様子です。

 

<民族衣装“キラ”を着て踊る女性たち>

 

 ツェチュを東西で比較してみると、首都のティンプーやパロのある西では、とりわけ若い女性たちの間で、ロングが主流のヘアスタイルや身に付けるアクセサリーなどがモダンなファッションへと変わりつつあります。

 

 民族衣装“キラ”の着方にも、その年の流行がある様です。

 

 一方、織りの本場である東ブータンでは、伝統的なおかっぱスタイルの女性が今も多く見られ、恥じらい混じりの笑みに思わずこちらも微笑みを返したくなります。

 

 人々からにじみ出る“ほのぼのした素朴さ”これが東ブータンの魅力でしょう。

 

<タシガン・ゾンの中庭でツェチュ(祭り)を見学する地元のブータン人>

 

<(写真中央の女性)東ブータンの少数民族ブロクパの姿も・・・>

 

 

 少数民族ブロクパは、タシガン県の奥地メラ及びサクテンの村々に住んでいる遊牧民です。

 

 国境を越えたインド北東部アルナチャル・プラーデシュ州に住むモンパとは同胞です。このブロクパに会えるのも東ブータンならではでしょう。

 

   アルナチャル・プラデシュ州のモンパに関する記事はこちらへ。

 

 東ブータンのツェチュに関しては、同時期にタシガンから西へ約70kmほど行ったモンガル(Mongar)でもご覧いただけます。

 

<モンガル・ツェチュのトンドル(大タンカ)ご開帳>

 

 ツェチュの最終日はトンドル(大タンカ)ご開帳がありますので、是非お見逃しなく。中央に描かれている人物がパドマ・サンババです。

 

<伝統的なおかっぱスタイルの女性たち>

 

<色鮮やかな仮面ダンス>

 

     東ブータンその③にて、“織りの里”クルテ地方をご紹介します。

 

            東ブータンその①はこちら

 

 

 かつてのブータンを知るならこちら↓

 

ブータン神秘の王国 ブータン神秘の王国
1,760円
Amazon

 

 東ブータンのお隣は北東インドのアルナチャル・プラデーシュ。そこに住むモンパ族は、東ブータンに住む少数民族ブロクパと同胞です。インド・ブータン国境に生きる民族を紹介するディープな一冊

 

 

環境問題を考える究極の旅!アラル海 水が蘇ったのはウズベク?カザフ?こちら

         カザフスタンで必ず訪れたい世界遺産はこちらへ       

     こんなに違う!茶畑の景観 ダージリンとアッサムはこちら

        「ダライ・ラマ亡命ルート」を辿る旅はこちら

 インダス文明の真の担い手は誰か?!歴史の闇に葬られたトリプラ王国はこちら

  

 インドを極める旅!第1回『モンパ(族)のゴルサム・チョルテン祭』はこちら

 インドを極める旅!第2回『アパタニ族のドリー祭』はこちら

 インドを極める旅!第3回『ワンチョ族のオリア祭』はこちら

 インドを極める旅!第4回『イドゥ・ミシュミ族のレー祭』はこちら

 インドを極める旅!第5回『ナガ族のホーンビル・フェスティバル』はこちら

 インドを極める旅!第6回『ミゾ族のチャプチャル・クット祭』はこちら

 インドを極める旅!第7回『カシ族のノンクレム祭』はこちら

 

アフリカに初めて旅する方おすすめ!西アフリカの島国カーボ・ヴェルデはこちら

     “動かない鳥”ハシビロコウを見にウガンダへ行こう!はこちら

ウサギではなく、国のアンゴラ!アフリカ第2の滝カランドゥーラ大瀑布はこちら

 マダガスカルに今行くなら!乾季だけ陸路が可能な世界遺産ツィンギーはこちら

 

  “インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へはこちら

 やっぱり遠い!ブラジルの世界遺産“フェルナンド・ジ・ノローニャ”はこちら

【ベネズエラ】野生動物ウォッチングはゆったり5連泊!オリノコ大湿原はこちら

   日本の夏に“ベストシーズン”を迎える南米の秘境はどこ?はこちら

          秘境アマゾンなら“ボリビア”!ピンクイルカに出会う旅はこちら

これからブレイク間違いなし!ブラジルの秘境シャパーダ・ジアマンチーナはこちら

     日本のお城まで存在する!パラグアイってどんな国?はこちら

         観光で訪れる時代が再来!ハイチはこちらへ  

    今、南米に行くなら迷わずコロンビア!「黄金郷の国」はこちら

    日本人観光客のいないカリブの島サン・アンドレス島へ!はこちら

  南米のお祭りなら!メデジン年に一度のフラワーフェスティバルはこちらへ 

   秘境ファン必見!“虹色の川”カニョ・クリスタレス神秘の川はこちら

  “幻のニカラグア運河”をクルーズ!淡水ザメの棲むニカラグア湖はこちら

      秘境ダリエン!ジャングルに住むウーナン族はこちら

         乾季におすすめ!ウユニ塩湖はこちら

                  マヤ文明を極めるなら“中米のポンペイ”はこちら

       鉄道ファンへ!ブラジルのオリエント急行?!はこちら

          “知られざるアルゼンチンの絶景“はこちら

 

 ヨーロッパ最大かつ最古!のアラブの城 千百年の歴史ゴルマス城はこちら

   ロマネスクファンは必見!7世紀の秘蔵プレ・ロマネスクはこちらへ    

古くて壊れかけた家ばかりなのにカメラを向けたくなる村カラタニャソルはこちら

  イニエスタの故郷アルバセテってどんなところ?スペインの絶景はこちら

写真撮影に失敗しない完璧なロケーション!“アルバセテの宝石“ホルケラはこちら

       パラドールとしておすすめアラルコン城はこちら

   本場で食べたい!”ハモン・イベリコの故郷ハブーコ村の記事はこちら

  ユニークなフラメンコ巡礼!スペイン最大の巡礼地エル・ロシーオこちら

 山歩きが好きな方におすすめ!スペインの名峰“ピコス・デ・エウロパ”はこちら

 

      離島マニア必見!アウター・ヘブリディーズ諸島はこちら

    “北アイルランド”で訪れるべきはここ!デヴェニッシュ島はこちら

  ベルギーではなく、フランスのディナン!素敵なコロンバージュの町はこちら

 一度は観たい!世界無形文化遺産『人間の塔』カタルーニャ魂さく裂!はこちら

  スコピエに行ったら必ず訪れたい!圧巻の鍾乳洞 マトゥカ峡谷はこちらへ 

 “運が良ければ行ける!世界遺産”アイルランドのスケリッグ・マイケル島はこちら

 クロアチアを再訪するならここ!『黄金の谷』スラヴォニア地方の記事はこちら

  バルカンで絶対訪れたい国コソボ!そこは“バルカンのエルサレム“はこちら

     “カタリ派“の歴史を知って訪れたいオクシタニー地方はこちら

    ベルギーファン必見!中世のミニチュア都市ベギナージュはこちらへ   

  VWファンにはたまらない!スイスの湖畔にワーゲンバスが大集合はこちら

  オレロン島“日本人観光客のいない”フランスの島でヴァカンス!はこちら

  イエールがなぜ“コート・ダジュール”の名称発祥の地であるのか?はこちら

【バルカン半島】サラエボだけじゃないボスニア・ヘルツェゴビナの魅力はこちら

 

   フランシュ・コンテ地方で必ず訪れたい!世界遺産シタデルはこちら

 フランシュ・コンテ地方でチャレンジしたい究極のスポーツとは?!はこちら

チーズではなくて“モンブラン山群を一望”!モン・ドー(モン・ドール)はこちら

  フランシュ・コンテ地方のハイキングにおすすめ!サン・ポワン湖はこちら

 フランスで体験したい!パラグライダーのベストスポット“モン・プペ”はこちら

  フランシュ・コンテ地方のおすすめ世界遺産サラン・レ・バンはこちら

     人生をも変える!“寝そべり自転車(リカンベント)はこちら

       パラモーター世界チャンピオンと大空を舞うはこちら

 

 “目を守るため”ならぬ“身を守るため”のサングラス!固定概念を捨てるはこちら

 “語学習得”は旅を充実させることはもちろん旅づくりの可能性も広げるはこちら

 

     

 

フランシュ・コンテは冬の美しさも実は魅力です。雪景色が“癒し“そして”パワー“をも与えてくれます。“ヒーリング”効果ありのフランシュ・コンテ地方写真集ですので、是非のぞいてみてください!

 

雪景色に癒されるフランスの田舎: コンテチーズのふるさと フランシュ・コンテ地方 真の美しさに... 雪景色に癒されるフランスの田舎: コンテチーズのふるさと フランシュ・コンテ地方 真の美しさに...

 

Amazon 

 

 

 

       よろしければ「旅づくりへの思い」もご覧ください。

 

 本日も『世界を深く知る旅』ブログをお読みいただきありがとうございました。

 

                                           読者登録してね

 

                
                海外ランキング