フェリンヌのブログへようこそ!
こちらでは『海外のユニークな旅先ばかり』をご紹介しています。
フランシュ・コンテ地方で必ず訪れたい世界遺産!「シタデル」①はこちらへ
自然愛好家にぴったり!“モン・ドール”の産地フランシュ・コンテ地方はこちらへ
今回は、フランシュ・コンテ地方で必ず訪れたい世界遺産“ブザンソンのシタデル”
をご紹介しています。
旧市街の入り口リヴォット門(Porte Rivotte)をくぐると、シタデルまで徒歩で 行ける階段があります。(約20分)
<旧市街の入り口リヴォット門(Porte Rivotte)>
<シタデルへと上る階段>
早速上ってみると、さらにローカルな階段が続きます。
そして最初の眺めはこんな感じ。
続いて・・・
リヴォット門が次第に小さくなっていきます。
最後の階段を上ると・・・
この場所はご覧↓のように公園のようになっていますので、万一、シタデルを見学する時間のない方でも、ブザンソンを眺望するにはおすすめです。
そしてシタデルまでさらに上ります。
見えてきました。シタデルの入り口。
↓シタデル駐車場から旧市街の入り口リヴォット門とドゥ川を見下ろします。
いよいよシタデル内へ入ります。
<シタデルの入り口サン・エティエンヌ門>
上の門の名はサン・エティエンヌ(Saint Etienne)。手前には半月状の砦が築かれ、第一の防壁となっています。↓こちらが建築プラン。
そしてこの第一の防壁とサン・エティエンヌ門のあいだにはご覧のように堀が設けられています。
<半月状の第一の防壁からシタデルの入り口サン・エティエンヌ門へ>
注:File:Besancon Zitadelle Bastion Royale 01.jpgに説明文を入れています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Besancon_Zitadelle_Bastion_Royale_01.jpg
Zairon [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)]
<1675年~1711年に建設されたサン・エティエンヌ第一の防壁>
サン・エティエンヌの門に入ると、右手にチケット売り場があります。
ここから見学開始となりますが、まずお出迎え下さるのはこの城砦シタデルの建築家ヴォーバンです。
<ルイ14世お抱えの軍事建築家ヴォーバン>
少し歴史を振り返れば、時代はブルボン王朝3代目ルイ14世(1638‐1715)の 治世。彼は王朝の最盛期を築いたフランス国王として有名ですね。
ではこのルイ14世とフランシュ・コンテ地方、さらにブザンソンとの関わりは何でしょう。
それは17世紀半ばにさかのぼります。隣国スペイン王フェリペ4世が亡くなると、その王女マリ・テレーズを妃としていたルイ14世はスペイン領ネーデルラントに対する王妃の遺産帰属権を主張。これが“ネーデルラント継承戦争”※を招きます。
※フランドル戦争ともいう。
この戦争で、1667年ルイ14世はスペイン領であったネーデルラントの一部を、 そして1668年2月にはフランシュ・コンテを占領します。しかし目的達成にはいたらず・・・
同年の1668年、彼のお抱え軍事建築家ヴォーバンはブザンソンのシタデルを設計
<設計図を手にするヴォーバン>
ところが、すぐにスペインとのエクスラシャペル条約によって、フランシュ・コンテは再びスペインに帰属となります。
1972年ルイ14世は再びネーデルラントの領土をめぐって戦争をはじめます(仏蘭戦争)。これにはネーデルラント、ハプスブルグ帝国、スペインに加えイングランドやスウェーデンも参戦します。
<1672仏蘭戦争でネーデルラントをねらうフランス>
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:1672_Dutch_War.jpg
Jpxcom [CC BY-SA 3.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)]
仏蘭戦争は1978年まで続きますが、この間の1974年に起こったのが“ブザンソン包囲”です。やや劣勢であったルイ14世が7万の軍勢を率いてフランシュ・コンテに侵攻。ブザンソン攻略に成功します。このときもヴォーバンの意見が優先されました。
<1974年“ブザンソン包囲戦“>
注:File:Siège de Besançon en 1674.jpgに一部日本語を加えています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Si%C3%A8ge_de_Besan%C3%A7on_en_1674.jpg
Adam Frans van der Meulen [Public domain]
かくして、1974年ヴォーバンはブザンソンのシタデル建築を本格的に開始。30年かけてこれを完成させました。
ちなみに上の“ブザンソンの包囲戦”を描いた絵画で、ブザンソンには3つの山が あることが分かります。
当時、ヴォーバンはあえて真ん中の一番低いサン・エティエンヌ山をシタデル建築場所に選び、東西のショードンヌ山(Chaudanne)とブレジル山(Bregille)にも シタデルを守る要塞の配置を考えていました。
そしてヴォーバンの死後ではありますが、18世紀になってそれぞれ要塞が建設されたのです。
ということで、世界遺産シタデルの探検はその③へ続きます。
フランシュ・コンテ地方で必ず訪れたい世界遺産!「シタデル」①はこちらへ
中世ヨーロッパの要塞、生活スタイルがどんなものか想像をふくらませる書籍↓
中世ヨーロッパの城塞
2,750円
Amazon |
中世ヨーロッパの城の生活 (講談社学術文庫)
1,122円
Amazon |
フランシュ・コンテ地方でチャレンジしたい究極のスポーツとは?!はこちらへ
チーズではなくて“モンブラン山群を一望”!モン・ドー(モン・ドール)はこちらへ
フランシュ・コンテ地方のハイキングにおすすめ!サン・ポワン湖はこちらへ
フランスで体験したい!パラグライダーのベストスポット“モン・プペ”はこちらへ
フランシュ・コンテ地方のおすすめ世界遺産サラン・レ・バンはこちらへ
人生をも変える!“寝そべり自転車(リカンベント)はこちらへ
パラモーター世界チャンピオンと大空を舞うはこちらへ
離島マニア必見!アウター・ヘブリディーズ諸島はこちらへ
“北アイルランド”で訪れるべきはここ!デヴェニッシュ島はこちらへ
ベルギーではなく、フランスのディナン!素敵なコロンバージュの町はこちらへ
一度は観たい!世界無形文化遺産『人間の塔』カタルーニャ魂さく裂!はこちらへ
スコピエに行ったら必ず訪れたい!圧巻の鍾乳洞 マトゥカ峡谷はこちらへ
“運が良ければ行ける!世界遺産”アイルランドのスケリッグ・マイケル島はこちらへ
クロアチアを再訪するならここ!『黄金の谷』スラヴォニア地方の記事はこちらへ
バルカンで絶対訪れたい国コソボ!そこは“バルカンのエルサレム“はこちらへ
“カタリ派“の歴史を知って訪れたいオクシタニー地方はこちらへ
ベルギーファン必見!中世のミニチュア都市ベギナージュはこちらへ
VWファンにはたまらない!スイスの湖畔にワーゲンバスが大集合はこちらへ
オレロン島“日本人観光客のいない”フランスの島でヴァカンス!はこちらへ
イエールがなぜ“コート・ダジュール”の名称発祥の地であるのか?はこちらへ
【バルカン半島】サラエボだけじゃないボスニア・ヘルツェゴビナの魅力はこちらへ
ヨーロッパ最大かつ最古!のアラブの城 千百年の歴史ゴルマス城はこちらへ
ロマネスクファンは必見!7世紀の秘蔵プレ・ロマネスクはこちらへ
古くて壊れかけた家ばかりなのにカメラを向けたくなる村カラタニャソルはこちらへ
イニエスタの故郷アルバセテってどんなところ?スペインの絶景はこちらへ
写真撮影に失敗しない完璧なロケーション!“アルバセテの宝石“ホルケラはこちらへ
パラドールとしておすすめアラルコン城はこちらへ
本場で食べたい!”ハモン・イベリコの故郷ハブーコ村の記事はこちらへ
ユニークなフラメンコ巡礼!スペイン最大の巡礼地エル・ロシーオこちらへ
山歩きが好きな方におすすめ!スペインの名峰“ピコス・デ・エウロパ”はこちらへ
“インカ帝国のルーツ”プレ・インカの遺跡を求めてペルー北部へはこちらへ
やっぱり遠い!ブラジルの世界遺産“フェルナンド・ジ・ノローニャ”はこちらへ
日本の夏に“ベストシーズン”を迎える南米の秘境はどこ?はこちらへ
【ベネズエラ】野生動物ウォッチングはゆったり5連泊!オリノコ大湿原はこちらへ
南米チリの秘境・絶景「マーブル・カテドラル」を目指し北パタゴニアへはこちらへ
秘境アマゾンなら“ボリビア”!ピンクイルカに出会う旅はこちらへ
これからブレイク間違いなし!ブラジルの秘境シャパーダ・ジアマンチーナはこちら
日本のお城まで存在する!パラグアイってどんな国?はこちらへ
観光で訪れる時代が再来!ハイチはこちらへ
今、南米に行くなら迷わずコロンビア!「黄金郷の国」はこちらへ
日本人観光客のいないカリブの島サン・アンドレス島へ!はこちらへ
南米のお祭りなら!メデジン年に一度のフラワーフェスティバルはこちらへ
秘境ファン必見!“虹色の川”カニョ・クリスタレス神秘の川はこちらへ
“幻のニカラグア運河”をクルーズ!淡水ザメの棲むニカラグア湖はこちらへ
秘境ダリエン!ジャングルに住むウーナン族はこちらへ
乾季におすすめ!ウユニ塩湖はこちらへ
マヤ文明を極めるなら“中米のポンペイ”はこちらへ
鉄道ファンへ!ブラジルのオリエント急行?!はこちらへ
“知られざるアルゼンチンの絶景“はこちらへ
マダガスカルに今行くなら!乾季だけ陸路が可能な世界遺産ツィンギーはこちらへ
ウサギではなく、国のアンゴラ!アフリカ第2の滝カランドゥーラ大瀑布はこちらへ
アフリカに初めて旅する方おすすめ!西アフリカの島国カーボ・ヴェルデはこちらへ
“動かない鳥”ハシビロコウを見にウガンダへ行こう!はこちらへ
環境問題を考える究極の旅!アラル海 水が蘇ったのはウズベク?カザフ?こちらへ
カザフスタンで必ず訪れたい世界遺産はこちらへ
今ブータンに行くなら東ブータンはこちらへ
こんなに違う!茶畑の景観 ダージリンとアッサムはこちらへ
「ダライ・ラマ亡命ルート」を辿る旅はこちらへ
インダス文明の真の担い手は誰か?!歴史の闇に葬られたトリプラ王国はこちらへ
インドを極める旅!第1回『モンパ(族)のゴルサム・チョルテン祭』はこちらへ
インドを極める旅!第2回『アパタニ族のドリー祭』はこちらへ
インドを極める旅!第3回『ワンチョ族のオリア祭』はこちらへ
インドを極める旅!第4回『イドゥ・ミシュミ族のレー祭』はこちらへ
インドを極める旅!第5回『ナガ族のホーンビル・フェスティバル』はこちらへ
インドを極める旅!第6回『ミゾ族のチャプチャル・クット祭』はこちらへ
インドを極める旅!第7回『カシ族のノンクレム祭』はこちらへ
“目を守るため”ならぬ“身を守るため”のサングラス!固定概念を捨てるはこちらへ
“語学習得”は旅を充実させることはもちろん旅づくりの可能性も広げるはこちらへ
フランシュ・コンテは冬の美しさも実は魅力です。雪景色が“癒し“そして”パワー“をも与えてくれます。“ヒーリング”効果ありのフランシュ・コンテ地方写真集ですので、是非のぞいてみてください!
雪景色に癒されるフランスの田舎: コンテチーズのふるさと フランシュ・コンテ地方 真の美しさに...
Amazon |
よろしければ「旅づくりへの思い」もご覧ください。
本日も『世界を深く知る旅』ブログをお読みいただきありがとうございました。