前回の記事

 

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・「稚拙な国民」は 「稚拙な歴史」しか作れない

 

 

教訓と課題

 

関東大震災の「虐殺」は、一回きりの偶発的な妄動であろうか。

 

その教訓は生かされたであろうか。一九三〇年(昭和五年)伊豆地震の際、またも「朝鮮人来襲」のデマが飛び、幾人かが殺された。性こりもなく、同じことが繰り返されたのだ。

 

例の太平洋戦争となり、空襲が激しくなったとき、「かつての関東大震災における朝鮮人問題とを結び付け」て、またもデマが飛び、狂気と殺気をあおった。

 

内務省警保局発行の『特高月報』によると、次のようなデマが流れていた。

 

「空爆の被害地域は・・・・・・朝鮮人スパイの仕事だ」「内地婦人を殺害してその肉を食ふてゐる、又は売つてゐる」「空襲待避の時期を狙ふて朝鮮人が泥棒してゐるそうだ」「鉱山や工場に火災が多く発生するのは朝鮮人の謀略である」「朝鮮人は米兵上陸の歓迎用としてモーニングを買い漁つてゐる」などである。

 

‐シリーズ・在日朝鮮人と戦争 その1(「当時の空気」から 何を学ぶか)‐

 

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‐シリーズ・在日朝鮮人と戦争 その6(仮に「本土決戦」が実行されたら・・・・)‐

 

‐シリーズ・在日朝鮮人と戦争 最終回(終戦直後にあった虐殺)‐

 

もし米軍が上陸して血戦となり、日本軍部のプランどおりに「本土決戦」となった際、日本列島は集団妄想とデマのルツボと化して、一九三万という在住朝鮮人と社会主義者は真っ先に血祭りにされたかもしれない。

 

これらの集団妄想は、過去の軍国主義時代の産物と言われる。

 

だが、果たして過去のできごとと片付けてよいものだろうか。その悪習性が、いまなお潜んでいる、と『朝日新聞』(一九七一年十一月十八日)は次のように具体的に指摘した。

 

「その集団的妄想は今も生きている。池袋、新宿で待ちぶせた日本人高校生の群が、登下校する朝鮮高校生を襲う“朝高生<チョン校>狩り”がある。今年の九月<本書が書かれた1974年当時>」からだけでも、二十六件おこり、四十一人の朝鮮高校生がひどいケガをさせられた。警察も関東大震災の時と同じことをくりかえしている。昨年、総武線沿線の十数校の高校に、警視庁から警報が出された。“朝鮮人高校生二百人が各駅で日本人高校生を襲うという情報がある。十分注意されたい”と。が、なに事もおこらなかった。朝鮮総連と都教組で警視庁を問いつめたら、この警報、電車の中で聞いたという高校生のうわさをもとにした未確認情報からだった」

 

‐戦後・在日コリアンの「強いられた生き方」 その6(戦後社会の差別構造)‐

 

とはいえ、かつての集団妄想と暴虐はけっして起こり得ない、と私は断言したい。

 

もし、かつての血しぶきが再発するとすれば、今度こそ日本内外の正義の勢力によって当事者は厳罰に処せられ、犠牲者には国家的賠償が支払われ、さらに“米騒動”規模の喧乱のあとに革新政権が登場する可能性がある、と私は予測する・・・・・・。

 

参考文献

 

廃姓(宮武)外骨『震災画法』(一九二四年)。

江口渙著『奇怪な七つの物語』(三一書房、一九五六年)。

金一勉「関東大震災と朝鮮人虐殺」『朝鮮評論』第八号(一九五八年八月)。

姜徳相「関東大震災における朝鮮人虐殺の実態」『歴史学研究』(一九六三年七月号)

朝鮮大学校「関東大震災における朝鮮人虐殺の真相と実態」(一九六三年)

姜徳相・琴乗洞編「関東大震災と朝鮮人」(現代史資料6)(一九六三年)

金一勉「関東大震災と帝国主義者」『白葉』二七号(一九六四年)

金一勉『朴烈』(合同出版、一九七三年)。

 

※<>は筆者註

 

『日朝関係の視角 歴史の確認と発見』 金一勉著 ダイヤモンド社 51~53頁より

 

 

・活かされぬ『教訓』 「過去」から逃げ続ける日本 

 

※当時の空気感をあらわした映画『パッチギ』(1960年代京都を舞台/井筒監督)

 

『映画「パッチギ」part1 朝高のバス襲撃』

 

https://www.youtube.com/watch?v=Dkk8ifSuR1A

 

ちなみに1970年代と言えば、在日コリアンの友人のお母さまが高校生だったころで、仄聞で当時の様子によると、東京の朝鮮高校の最寄駅かどこかで、よく「暴行事件(ポッケンサコン)」が起きていて、気合の入った硬派な男子が、一斉に女子にカバンを投げ託し、日本のヤンキー高校生とバチバチやっていた時代で、友人が、とある仕事先の日本人の女性(同じく当時を知る方)から聞いた話によると、東十条の駅によく「血だまり」が出来ていたという、聞いただけでも身震いするような、私のような雑魚キャラには、とても渡り合っていけない世界だと、ひとえに思いました。

 

‐『아이들의학교』アイ(子ども)たちの学校(ハッキョ)‐

 

これまでの歴史を鑑みたとき、戦前の忌まわしい記憶だとか、どうして在日コリアンが、時には猛々しく「強く生きなければ」ならなかったのか。それは前述の不良高校生との角逐しかり、物事の根底に、日本戦後史の「差別の延長」の時代があった。

 

‐大日本帝国2.0を生きている私たち‐

 

 

まだ私が物心ついて間もない、1990年代ごろから、すでに「北朝鮮のミサイル騒動」によって、朝鮮学校に通う中高以上の女子生徒をターゲットに引き起こされた『チマチョゴリ切り裂き事件』しかり、00年代に入ってから、かの『拉致問題』によって、在日コリアンの友人も、当時小学校で「集団下校」を余儀なくされました。

 

そこでも、幼い学生や女子生徒に「嫌がらせ」を行うクズ以下の人間が多くいたし、この頃の日本社会の空気というものは、まるで鬼の首を取ったかのように、北朝鮮政府や関係団体に対する露悪的態度をみせ、マスコミも憎朝感情剥き出しの報道が露骨でした。

 

かつての『大日本帝国の罪』を忘却したかのごとく(未だ戦後賠償・保障をしていない)、いたずらに物事を複雑化させ、問題解決から遠のき、社会的分断を助長させる行動に突っ走った多くの日本人は、やはりベースに「歴史的無知」という脆弱性を乗り越えられなかったがゆえの帰結であろうと、私自身は見ている。

 

‐【大拡散】ウーマン村本大輔さんの「朝鮮学校愛」‐

 

‐ウーマン村本さんの大阪朝鮮学校訪問・在日社会の反響‐

 

 

・この社会を渦巻く 『病んだ人びと』

 

『生々しい銃弾痕の写真はこちら 総連なら銃で攻撃しても許されるのか?』

 

https://ameblo.jp/sanpurena/entry-12355338778.html

 

※非常にショッキングなシーンを含みます

 

『朝鮮学校をレイシストが襲撃』

 

https://www.youtube.com/watch?v=7u3Nr8xyfkk

 

※同

 

『ヘイトスピーチに反対!最悪→大阪最大のコリアタウン鶴橋で大虐殺予告(女子中学生)』

 

https://www.youtube.com/watch?v=GoTBRpcaZS0

 

正直なところ、記事が汚れるので、これら「ゴミども」を載せたくないのだが、多くの方々に「物事の深刻さ」を認識していただくためには致し方ないと思っております。

 

‐ネトウヨも助けてあげなくてはいけない(十条ヘイト街宣で思うこと)‐

 

ここで、山本太郎代表(当時参議院議員)に絡んできた「ネトウヨ」にしろ、ハッキリ言って異常だと思う。彼らは多かれ少なかれ、心を病んでおり、レイシストの親に洗脳(虐待)された女子中学生(当時)しかり、先日拙ブログに寄せられたコメントも、ある種の「心の闇」が伺える。

 

 

とにかく内容が下品で、「反日朝鮮人」「スパイ小沢一郎」など、事実無根の意味を成さない単語の羅列含め、一度顔晒して言ってみと述べたくなるが(それで言うならもっとヤバイが)、普通に考えて、日常生活を送っている方々からすれば、そこに「まったくのリアルを感じない」と思うはずです。

 

これは歴史観や主義主張以前の話だろう。

 

 

『【宮台真司】加速していく現代の病 〜言葉の自動機械・法の奴隷・損得マシン〜』

 

https://www.youtube.com/watch?v=MXdnGQ7TSJM

 

動画18分10秒ごろ、いわゆる『ネトウヨ』は右翼ではなく、ある種の「症状をこじらせている病人」だとします。

 

‐れいわ支持者に潜む『排外主義』‐

 

先の『言葉の自動機械』よろしく、「日本人だとか中国人だとか韓国人(朝鮮人)」というカテゴリーや、「男は敵」という『アイデンティティ・ポリティクス』を振りまく人たちにとって、実際は「中国人(朝鮮・韓国人)の友達」はいなくて、宮台教授はそのような人々を『感情的に劣化した人たち』と定義されます。

 

つまり「コイツらが悪いんだ!」と、レッテル貼りすることによって、ある種の「落ち着き」や「自己正当化」につなげて、心の安定をはかるという構図です。

 

つづけて「強者(体制側)」が、大衆をコントロール(分断)するにおいて、『ビッグデータ(情報知)』『ディーブラーニング(機械学習)』よにって、「自動機械になった人間」統計的な蓋然性(傾向)によって、それに沿ったボタン(スイッチ)を押していくことによって、ある程度コントロール出来てしまう事実があるという。

 

それらに翻弄される人々は、ある種「クレーマー心理」に似たものがあって、周囲の「紐帯」が切れてしまって、現実的な「実感」を得られなくなった人が、周辺諸国の友人は一人も持たず(英語・現地語が喋れないパターンが多い)、一方的な妄想を募らせていくパターンで、これは別段ネトウヨに限った話でなく、私を含めた「誰にでも起こりうること」として、常々気をつけていかなければならないことです。

 

歴史問題社会の閉塞感その両方が複雑に絡み合う現代日本において、人々の「生きづらさ」というものは、出自経済的理由など、あらゆる苦しむ要因が山積する。

 

‐山本太郎「在日差別について私は『平静』ではいられない」‐

 

‐韓国紙・ハンギョレが『山本太郎』『れいわ新選組』を語る-

 

その中で「壊れてしまった人たち」も救うために、ひとりひとりが意識改革をして、この社会を「生きていたい空間」に変え、みんなが余裕をもって、のびのびと暮らせる世の中に近づけていかなくては、本当に殺人も虐殺も起こりかねない、おそろしくギスギスした社会になってしまうと思います。

 

 

<参考資料>

 

・『日朝関係の視角 歴史の確認と発見』 金一勉著 ダイヤモンド社

 

・かっちんブログ 『生々しい銃弾痕の写真はこちら 総連なら銃で攻撃しても許されるのか?』記事

 

https://ameblo.jp/sanpurena/entry-12355338778.html

 

・Youtube動画 『映画「パッチギ」part1 朝高のバス襲撃』

 

https://www.youtube.com/watch?v=Dkk8ifSuR1A

 

・同 『朝鮮学校をレイシストが襲撃』

 

https://www.youtube.com/watch?v=7u3Nr8xyfkk

 

・同 『ヘイトスピーチに反対!最悪→大阪最大のコリアタウン鶴橋で大虐殺予告(女子中学生)』

 

https://www.youtube.com/watch?v=GoTBRpcaZS0

 

・同 『【宮台真司】加速していく現代の病 〜言葉の自動機械・法の奴隷・損得マシン〜』

 

https://www.youtube.com/watch?v=MXdnGQ7TSJM

 

 

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【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】

 

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