前回の記事
‐シリーズ・朝鮮近代史を振り返る その28(崩壊する朝鮮経済 日本帝国主義支配の本質)‐
・あの日 日本人は「豹変」した
『'만삭 부인까지도…' 관동대지진 당시 조선인들 잔혹히 학살돼<'臨月婦人までも・・・'関東大震災当時 朝鮮人たちのおぞましい虐殺>』 (連合ニュースより)
https://www.yna.co.kr/view/AKR20160502135900056
‐東アジアの今とこれから その12(『ロシア革命』より日朝中の連帯再び)‐
おりから日本帝国主義は、シベリア出兵で散々に敗北する一方で、1922年の『ワシントン会議』などを通じ、アメリカ帝国主義をはじめとする、列強間との「対立」を深め、国際的な孤立の道を余儀なくされ、国内でも『米騒動』あと、労農運動をはじめ大衆的な社会運動が高まり、1922年には『日本共産党』が結成されるなど、内外の矛盾を深めていた。
日本における労働運動などの発展につれ、日本人労働者と朝鮮人労働者が「団結」して、運動をすすめようという動きも芽生え始めた。
‐東アジアの今とこれから その14(『徴用工』以前の朝鮮人労働史)‐
故国で生活を破壊され、心ならずも「日本に渡航する朝鮮人」は年を追って増加し、1922年には在日朝鮮人は6万人近くになった。この年の『第三回メーデー』には、はじめて在日コリアンの団体が参加し、「ブルジョアには国境があっても、我々に何の国境があるだろうか」と、日朝労働者の団結を訴えた。
翌年になると、『日本労働総同盟』が「朝鮮人労働運動との提携」を決めるなど、まだ日本人のなかで、ごく限られた人たちの間ではあるが、日朝両国民衆の連帯活動がすすみはじめた。
しかし、当時の日本の労働運動指導者ですら、朝鮮人を蔑んで呼ぶ「鮮人」という呼び方を当たり前ように使っており、朝鮮の民族解放闘争が、日本人民の解放にとって大きな励ましであり援助である、という考えはほとんどなかった。
主に教育面で、帝国主義的な「洗脳」が徹底される中で、このような精神的構図はつくられ、黒幕である日本の官憲は、ことさら朝鮮人を敵視し、日本人と朝鮮人のあいだに「対立(分断)」を作り出そうと躍起になった。
1923年の『第四回メーデー』でも、日本人労働者とともに行動しているにも関わらず、朝鮮人とみれば一人残らず検束しようとした。
その中でおこったのが、1923年の秋、9月1日におきた『関東大震災』における「朝鮮人虐殺」です。
이 지진은 진도 7.3을 기록했던 인류 역사에 관측된 지진중 규모가 컸던 지진 이었다.<この地震は、震度7.3を記録する人類史上観測された地震の中でも規模が大きいものだった>
그리고 우리 역사에 큰 상처를 남긴 사건이 있엇는데<そして、私たちの歴史においても、大きな傷跡を残した事件があった>바로 관동 대학살 이다.<すなわち、関東大虐殺である>
『300명의 목숨을 살린 한 남자<300人の命を助けたひとりの男>』記事より
http://www.inven.co.kr/mobile/board/powerbbs.php?come_idx=2097&l=850993
日本の関東地方一帯におきた、この大地震は、数百万人が一挙に街頭に放り出され、震災と火災で死傷者が続出したが、日本の官憲は、この機会に乗じて「日本の革命運動と植民地人民の解放運動」に大打撃をあたえるべく、日朝両国民衆の連帯の「萌芽」を早期に摘み取り、体制維持のために、日本人と朝鮮人を「敵対」させようとはかった。
『内務大臣水野錬太郎と警視総監赤池濃』 (Wikiより)
※水野錬太郎(みずのれんたろう) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%87%8E%E9%8C%AC%E5%A4%AA%E9%83%8E
※赤池濃(あかいけあつし) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%A4%E6%B1%A0%E6%BF%83
━時の内務大臣である水野錬太郎と、警視総監の赤池濃は、前年まで、それぞれ朝鮮総督府の内務総監および警務局長であったが、「朝鮮人が放火している」とか「井戸に毒を投げ込んでいる」という、全く根拠のないデマや流言を意図的に吹聴し、日本政府や軍・警察が一体となり、多数の朝鮮人・日本人社会主義者を逮捕・殺害した。
『▲ <매일신보>(1923.9.10.)가 ‘조선인 폭동설’을 보도하고 있다.<▲毎日新報>(1923年9月10日)が‘朝鮮人暴動説’を報道している』
출처<出典>: https://qq9447.tistory.com/179 [이 풍진 세상에]
‐東アジアの今とこれから その15(大正デモクラシーの終焉と関東大震災)‐
なかには「生きたまま斬首する」という、現代のイスラム国ばりの、およそ人間がすると思えない蛮行が、有名な『亀戸事件』に代表されるでしょう。
『▲ 도쿄 아자부 근처 재향군인단과 자경단. 아이들도 봉을 들고 무장했다.<▲東京麻布近郊 在郷軍人団と自警団。子どもたちも竹槍を持って武装した>』
출처<出典>: https://qq9447.tistory.com/179 [이 풍진 세상에]
さらには民族排外主義に毒されていた、日本の大衆側も、この噂を信じて、各所で自警団をつくり、見境もなしに朝鮮人を虐殺するという事態が繰り広げられた。
『1923년 간토대지진 당시 거짓 보도와 경찰 및 자경단의 조선인 학살. <1923年 関東大震災当時の虚偽報道と警察また自警団の朝鮮人虐殺>』
(반도에서 온 조선 난민들 품은 일본 교회[일본 기독교 현장에서] 탄고미야즈교회 이야기<半島からきた朝鮮難民をかくまった日本の教会[日本キリスト教の現場から]丹後宮津教会のエピソード)
https://www.newsnjoy.or.kr/news/articlePrint.html?idxno=218582
・「震災の真相」 朝鮮人と良識派日本人の調査
『[Video C] 일본 관동대지진때 조선인들은 왜 학살당했나<日本・関東大震災のとき 朝鮮人たちは なぜ虐殺されたのか>』
https://www.youtube.com/watch?v=KTTkiWDBEs8
震災後、朝鮮人の調査団が、日本の官憲に妨害されながら調べた不十分な調査でも、6600余名の朝鮮人の死亡が確認された。
『布施辰治弁護士』
(『生きべくんば民衆とともに 死すべくんば民衆のために』記事より)
http://www.fuse-tatsuji.com/fuse.html
布施辰治ら自由法曹団の弁護士や、小牧近江・金子洋文・今野賢三ら作家が中心となって、執筆された『種蒔く人』の同人などが、この朝鮮人虐殺の「真相」を明らかにし、責任を追及しようとしたが、それが「ごく少数の日本人」の動きにとどまり、逆に、この凄惨な出来事を通じて、多くの日本人の中で、民族排外主義はいっそう深く、その思想に染みわたる結果となりました。
<参考資料>
・『朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂
・Youtube動画 『[Video C] 일본 관동대지진때 조선인들은 왜 학살당했나<日本・関東大震災のとき 朝鮮人たちは なぜ虐殺されたのか>』
https://www.youtube.com/watch?v=KTTkiWDBEs8
<ツイッター>
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