前回の記事

 

‐シリーズ 日韓会談と在日朝鮮人 その4(過去の歴史を振り返る)‐

 

 

・朝鮮人に対する「日本臣民化政策」の進展

 

 

『強制連行された朝鮮人への「訓示」』 

 

(『朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂 251頁より)

 

朝鮮人の「同化政策」「皇国臣民化」については、前の記事からお話しましたが、今回はその「発展」を見ていきます。

 

日本帝国主義は、いよいよ朝鮮で徴兵制を実施します。

 

さらに内地で行った「学徒動員」もやります。このように、朝鮮の青年を直接戦場に駆り立てつつ、朝鮮総督(第8代)南次郎は以下のように述べた。

 

 

『南次郎』 (Wikiより)

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%AC%A1%E9%83%8E

 

今回徴兵制度の形において内鮮一体の政策は絶頂に達した。顧みれば過去のあらゆる努力はここに達するまでの努力であった

 

『朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂 250頁より

 

‐近くて遠い国 朝鮮 本編8(過酷な植民地経営の実態)‐

 

‐意外と偏向していなかった!日テレの『朝鮮学校』特集その2‐

 

‐意外と偏向していなかった!日テレの『朝鮮学校』特集その3‐

 

‐漫画の神様の『朝鮮学校観』‐

 

今までの大日本帝国の「悪行」は、枚挙にいとわないものでしたが、朝鮮人に武器を持たせることが、日本の植民地支配への反抗の武器となること恐れていた日本帝国主義は、いま侵略戦争の行き着くところまでいったそのときに、「日本臣民化政策」によって、朝鮮人を「換骨奪胎」しようとした。

 

そして、中国人をはじめ諸国民との敵対観念を醸し出し、朝鮮人日本帝国主義の侵略戦争の「弾避け」に動員しようとしたのです。

 

実にやることが巧妙というか、これは立派な『分断工作』ですね。アジア人同士を団結させないために、互いに争わせたわけで、こうした構造は、現代のあらゆる社会問題に通底する。

 

‐山本太郎氏の新政党『れいわ新選組』に関する個人的な意見‐

 

弱者同士を争わさせ、れいわ新選組代表の山本太郎議員もおっしゃられていたように、互いに安い賃金で働く外国人と日本人との分断「アイツらのせいでオレたちの職が奪われる」という具合に、一部では差別主義を惹起させ、本来の大本である大企業優先の「強者の政策」をした連中に対する批判の矛先を向かわせないようにする。

 

全米を震撼させた「ブレット・カバノー事件」の真の意味

 

‐日本もアメリカの「二の舞」になりたいのか?(全米を震撼させた『ブレット・カバノー事件』)‐

 

また、海外ブロガーとの交流なかで、アメリカで起きている『アイデンティティ・ポリティクス』も、人々の社会分断によって、大企業の利益のための米国の戦争政策に対する批判(反戦運動)にまったく興味が行かず、偽りの人権主義に基づくセックススキャンダルや左右の対立に明け暮れているのです。

 

 

・朝鮮における徴兵制度 慰安婦と徴用工

 

朝鮮半島の徴兵については、1943年「学徒兵動員」の実施についで、1944年から行われた。━それに先立ってすでに、1938年から実質的には徴兵制変わらない強制的な陸軍特別志願兵制度が施行されていましたが、それらを含めて日本側の発表した数字でも、22万9934名の朝鮮青年が兵士として戦場に送られました。

 

その他、軍要員として太平洋の孤島ふくめ、各地の戦線に動員された朝鮮人約15万にのぼった。かれらは飛行場建設など緊急の土木作業に従事させられ、戦果の果てに亡くなった方々も多い。また日本帝国主義は、朝鮮の女性日本兵士のための慰安婦として、多数戦場に連行しさえもした。

 

一方、戦争の長期化にともなって日本国内の労働力が不足してくると、朝鮮人を強制的に日本に連行し、鉱山や鉄道建設などの土木工事、造船・鉄鋼などの企業での、奴隷的な労働に従事させた。

 

これが所謂「徴用工」である。

 

‐東アジアの今とこれから その14(『徴用工』以前の朝鮮人労働史)‐

 

戦争で疲弊した日本にとって、自民族でさえも滅私奉公を強いたわけだし、殊に植民地人として蔑んだ朝鮮人については、ありとあらゆる非道な行いをしたことは想像に難しくない。

 

冷静に考えて、そりゃ将来に禍根を残すわな。。。

 

 

・強制連行によって急増した在日朝鮮人

 

 

『在日朝鮮人人口動向(1935~45年) <中塚明 『近代日本と朝鮮』 1969年より>』

 

(『朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂 252頁より) 

 

1910年ごろ約1000名ぐらいであったが、1940年代には100万を突破して119万人となった。それ以後も年々増加の一途をたどり、1945年の大日本帝国の崩壊時には、236万5000人となりました。このような「急激な増加」の背景には、文字通り強制連行の結果に他なりません。

 

その「やり方」については、1939年から、日本政府は日本の鉱山や土木事業を経営する各業者に、朝鮮人の集団的連行を認可し、それに従って「募集」形式で朝鮮人を動員する計画がたてられたが、「募集」とは言葉の上だけのことで、実際には企業の申請にもとづき、総督府が朝鮮の各道・郡に動員すべき朝鮮人の数を割り当て、末端の面事務所では、面の有力者・警察などが一体となって、朝鮮人の「狩りだし」を行った。

 

1942年になると、このような「募集」は形式では飽き足らず、朝鮮総督府・各地方庁の「官斡旋」による朝鮮人の「供出」という、文字通り「交換可能な部品の一部」として、非人道的な政策が強行され、戦争末期の1944年には徴用令が適用されました。

 

 

・ドン引きするブラック労働環境

 

低賃金・無給、長時間労働など、現在も日本はイカれた労働観念が横行しているが、それは富国強兵の思想というか、戦前からの「歴史」を今に持ち越しでいるだけだと私は思う。

 

なにをうらもか国さえ亡ぶ/家の滅ぶにふしぎない/運ぶばかりで帰しちゃくれぬ/連絡船は地獄船(金素雲『朝鮮民謡選』泰和館版。また長野県の「松代大本営」建設工事に動員された朝鮮人労働者の話を綴った和田登「悲しみの砦」『とうげの旗』第一号 信州児童文学会発行、参照)

 

「昭和十七年十月、慶尚北道のとある駅前を歩いていたとき、いきなり日本人に『働きにこい』と声をかけられ、押込められるように船に乗せられた。急を知って岸壁までかけつけた妻子の姿をチラッと見ただけで、そのまま日本へ。その後(北海道)空知支庁、奈井江炭鉱のタコ部屋に入れられた。“地獄”さながらで、『ご飯は大豆ばかり、作業服は南京袋で、ふとんは薄っぺら。これで薄暗いうちから夜遅くまで働かされるんですから』。けっしてうまくない日本語で、崔さんは賢明に訴える・・・・・・」(朝日新聞、一九七三年四月一三日。北海道朝鮮人強制連行深層調査団『資料、北海道朝鮮人強制連行と虐待の実体』 一九七三年五月 所収)。

 

『同』 251~252頁より

 

強制連行━それはまさに日本帝国主義による『奴隷狩り』に他ならなかった。

 

 

・国内の否定論について

 

世の中には、これらの事案に対する反発や否定論が多いそうな。

 

脱力の「ひまわりJAPAN」、被害者面を始めた歴史修正主義者たち

 

大多数は「お金」のある政府与党に群がって、その「おこぼれ」を貰うために奔走する輩もいるだろうが、言語的に日本の閉塞した情報社会の中で、そもそもにして『まともな感覚』を養うのは至難の業だ。

 

‐シリーズ 日韓会談と在日朝鮮人 その3(植民地支配に無反省な日本)‐

 

‐あの戦争で我々はものすごいものを失った‐

 

海外の情報がどういうものかも知らず、ただ大本営メディアが垂れ流す情報だけを基礎に、自分たちの見たいモノだけを見て、果ては己の幼稚で未熟な感情だけを満足させるためだけに、日本の信用や国益をどれだけ貶めているか、まるで分っていない連中が多い。

 

この際ハッキリ言う。

 

そんな現実を無視した「自己満足のオ〇ニー野郎」はいらないのですよ。

 

正直、こんな言い方はしたくないが、この国を本気で思い、そのために自身のスキルを磨き、直接海外の人々とやり取りをして、日本の信頼を取り戻す人材が「あまりにも少ない」ことに、しばしば絶望する。

 

無論、私自身も「その無能な一人」として、英語ブロガーの方々に頼り続けなくては、まともに海外の情報を語れないこと、本来はその人たちだけに「まかせっきり」にするのではなく、自分たちが将来的にそのような能力を手に入れ、実際的な行動に移さなければ、世の中の認識は変わらないわけで、そういう状況に多くの人々は「危機感」を抱かなくてはいけない。

 

 

英語ブロガーMichikoさんのブログ 『Cluttered talk blab blab blab』より

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/

 

自分たちの利権のために足元みるアメリカ人なんかに指摘されたくないが、そういう孤立した国はの果ては、惨めに衰退していくしかないのだ。

 

 

<参考資料>

 

・『朝鮮の歴史 朝鮮史研究会編 編集代表 旗田巍』 三省堂

 

・Cluttered talk blab blab blab 『全米を震撼させた「ブレット・カバノー事件」の真の意味』

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12410270763.html

 

・同 『脱力の「ひまわりJAPAN」、被害者面を始めた歴史修正主義者たち』

 

https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12410753383.html

 

 

<ツイッター>

 

【歴史学を学ぶ大切さを伝えるブログ(ふーくん)】

 

https://twitter.com/XMfD0NhYN3uf6As

 

 

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