風紋

風紋

鋼の錬金術師ファンの雑文ブログ



  リンとランファンに愛が偏っています

ようこそいらっしゃいました。

こちらは鋼の錬金術師ファンによるごく個人的な雑文ブログです。    

:リンとランファンのことを中心に書いています。

:小説ジャンルではアダルティな表現を含みます。

 小説タイトルの後ろに *印のあるものがそれに該当しますので

 ご注意の上、自己の責任のもとでお読み下さるようお願いします。

 左サイドバー、テーマ一覧の「小説インデックス」にてタイトルと

 簡単な内容説明をしておりますので、ご覧ください。

 

:無断転載はおやめください。恥ずかしいし、いい気はしないので・・・

:リンクフリーです。ご報告くださればこちらからもお伺いします。



これらをご理解くださったらどうぞごゆっくり読んでいってくださいませ。

 

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当ブログは現在休業中…

だったのですが、時折思い出したように何かupするかもしれません。 

 

 

 

 

 花言葉なんて知らない     現パロ御曹司リンとランファン

 

 この思いに名をつけるならば  宮中での切ないリンラン

 

 ひそやかな祝宴         シン国未来設定。都でも行き倒れリン

 

 ソードファイト           しぐ様リクエストのマフィアパロ

 

■ 砂漠の街の夢 1 2     イシュバールにリンランエドウィンアルメイ集合

 

 魂の家族たち       約束の日直後。セントラルからの逃避行中

 

■ 降りかかる雨

   振り返るとき 1 2   ラジオドラマ『流星計画』準拠。

 

■ 赤い灯のともる部屋1 2   ラッシュバレーで見つけた宿は〇〇ホテルだった!

 

 貘             ×ランファンアンソロジー参加作品 ノックスさん宅にて

 

 異国の友のしあわせを  シンのリンランにエドウィンから結婚通知が届く

 

 旅の朝に          砂漠旅始まって間もない頃のリンラン

 

 お嬢様と私         初の男女逆転現パロ。令嬢リンと執事ランファン 

 

 黄金(きん)のおとこ    ホーエンハイムがトリシャと出会うまでを昔話風に

 

 黄色い花          拍手ssサルベージ。砂漠旅でのリン

 

 帰り道            約束の日直後のリンランメイ。仲よくケンカ

 

■  はらぺこの皇子さま    シン国過去編。子リンラン

 

 帯              過去拍手ssサルベージ

 

 酔いの顛末        砂漠旅の途中。酔っ払いランファンとドキドキリン

 

■  獅子を噛む        未来編。皇帝の護衛ランファンの大活躍

 

 まなざし           フー爺様の語るリンランの過去。

 

 白い泡、はじける      お風呂でいちゃいちゃ。エロいです!

 

 フラスコの外側       本邦初・フラスコの中の小人ss 彼が語る国家

 

 ティータイム         ウィンリィとランファンのお茶会の後帰ってきた

                   リンは彼女に甘えて・・・いちゃラブです

 

 約束              12巻腕切断のあとのリンラン シリアス

 

 絹と明察           「約束の日」から二年後 外交の場でのロイラン 

 

 本当のこと          7/7 リンランの日企画  10歳リンラン 

 

 言霊             リン&グリリンアンソロジー投稿作品サルベージ

 

  秘めごと           『顔をかくさないで』 秘密のひとときの話

 

 クナイ             拍手お礼ssサルベージ ランファンの誇り

 

 貝の殻            微?エロなリンラン

 

 思い              フーさん最期のときの独白

 

 野辺送り           フー爺様お弔いss

 

 傷とくちづけ          拍手お礼ssサルベージ いちゃラブです

 

 決意              「王の伴侶とは」を聞いたあとのランファン 

            

 三つ数える前に        コミックス9巻あたりのリンラン微エロ


 モノローグ           16巻でランファンが去ったあとの
                    ノックス先生の独白


 ピアス              10巻セントラルのホテルでのエドアルウィン
                     とリンラン

 

■ 賭けと異邦人 1  2  3    ブレダとリン初対面時のエピソード捏造

長いので3部にわけてます


 青藍の夜            シン国での相愛ながらまだまだぎこちない
                      リンラン。雅さまのイラスト付です!


 天幕をとりはらえ         砂漠越えでのエピソード


 最強女豹伝説         ドミニクさんによるピナコの昔語り
                     聞き手はランファン


 解き放つ            リンラン微エロ


 君を守りたい          コミックス11巻でのフュリーとランファン
                     の束の間の邂逅


 彼女の記憶           病室のハボックがランファンの印象を語る


 花散る庭             シン国幼少リンラン リン9歳くらい


 あたたかな背中         ほのぼのリンラン


 すべてを手放すとき      少しシリアスかつ微エロ?なリンラン


 つないだ手 見上げた空   シン国幼少リンラン リン6歳くらい


 君に触れたい          シン国リンラン リン14歳くらい?

 

 ファントム・ペイン        エドラン祭投稿作品


 硝煙と紫煙            ハボックとランファン


 ごめんなさい          16巻フー爺様に対するランファンの内心


 鉄を融かす炉          ドミニクさんちでリハビリ中のランファン


 ボディランゲージ        兄弟とリンラン。ギャグ未満(汗)

 

デートの前はいつも悩ましい。
リン様は気取らない性格だし人の見た目をどうこうあげつらうような下品なこと
はされないけど、なんといっても御曹司だから。

いくら先代から仕えている家令の孫娘とはいえ、コネ入社の役員室事務担当
なのにこうして何かと構っていただいているのはひとえに遠縁だからだ。
御曹司なリン様はとても優秀で家柄をはなにかけることもなく気さくなのでご友
人も多い。男女問わずモテモテなリン様がなぜ私のような子をわざわざデートに
誘うのか未だによくわからない。たぶんすごく昔、ヤオ家の法事か何かで分家の
一端として参列したときに子供どうしで遊んだときのことを覚えていてくれたの
だろう。私自身はほとんど覚えていないのだけど。
「ランファン? フーのところのランファンだよね?」
私のほうはヤオ家のリン様というプリンスは仰ぎ見る存在で、まさかあちらから
そんな声をかけられると思っていなくてへどもどしてしまった入社時。
ろくに受け答えできなかったように思うけど、何が気に入ったのかリン様は以降
なにかと私に声をかけ、2か月前からはデートに幾度か誘われるようになった。
デートと言っても恋人同士というわけでもないから、映画に行ったり水族館に行っ
たりで至って健全なおつきあいだ。
私は御曹司とどうこうなろうとかそんなややこしいことは思わない。


まだ休日の疲れを残したままの月曜、リン様に声をかけられた。
「ランファン、今週末ちょっと遠出しない?いいとこ見つけたんだ。」
「どこに行くんですか。」
「内緒!楽しみにしてて。」
そう言われるとそれ以上聞くのはどうしてもためらわれて。
爺様と二人暮らしの私のちょっと寂しい境遇を知っているからか、今までのデー
トはいかにも今どきの若者らしい気軽に楽しむ感じのものだった。
でも今回はなんだか違うのかも。
いかにも御曹司なリン様の境遇に合ったおでかけかもしれない。
いやドレスコードがあるようならそう言ってくれるはずだし、カジュアルでいい
と思うけど一緒に歩く私があんまりみすぼらしかったらリン様の傷になる。

ぐるぐる考えても仕方ないので、爺様を通じて親しくなったヤオ家のお手伝いの
姐さんに相談してみると、数日後リン様は週末用にジャケットを用意しているら
しいとラインをもらった。
よし、それならドレッシーで行こう。
もし予想が外れて行先が海や山だったりしても、裾をまくって水遊びしたり急遽
買った売店のダサいTシャツを着たりを面白がる人だから。

数少ないワードローブの中からレースの立ち襟がついたブラウスを引っ張り出す。
これはアメストリスに短期留学した時に仕立てたとっておきだ。
ホストファミリーのアームストロング家が代々使ってきたというテイラーで、キャ
スリンと一緒に作ってもらった白いリネンのブラウス。
キャスリンには本当によくしてもらった。
私より年上だけど、4人姉妹の一番下だからかおっとりして可憐な女の子。
思わず周りが世話をやきたくなるそんな子だけど、よく気の付く聡明な人だ。
私があまりに素っ気ない服装ばかりなのを気にしたのか、ある日カタログを手に
「ねえねえランファン、どれがいいと思う?」
相談のふりして一緒に春のおでかけ服をオーダーしてくれたのだ。
生地はお揃いにして、キャスリンはふわりとしたシルエットのスモックブラウス。
キャスリンは性格は引っ込み思案といっていいくらい控え目なのに、服は胸元の
大胆に開いたデザインを好んで着ていた。
私がこの立ち襟のデザインを選ぶと最初は「クラシックすぎて老マダムみたいよ」
と言っていたけれど、私が譲らないでいると
「ランファンは首が長くてほっそりしてるから上品でいいかもしれないわね。」
と賛成してくれた。
「でも私がこういうの着るとすごく太って見えるのよ。」
こっそり内緒話をするようにそう言ったキャスリンだけど、女性らしい素敵な
プロポーションをしてて、ドレスを着ると本当におとぎ話のお姫様みたいなのだ。
ゆったり優雅な物腰で気品があって。
今はアメストリスにもこの国にも貴族というものはないけれど、キャスリンのよ
うな子が貴族というものなのだろう。
そしてリン様のような方は本来キャスリンみたいなお姫様がお似合いのお相手な
のだと思うとなんだかモヤモヤした。
いけない。へんなことを考えて寝不足で遅刻したらいけない。
ブラウスに合うスカートはスーツのタイトスカート以外は春夏のはネイビーのフ
レアスカートしかないからもう自動的にこれで決まりだ。
明日に備えて寝よう。



翌日、待ち合わせの駅前に現れたリン様はほとんど黒に見えるチャコールグレイ
に細いストライプの入ったジャケット姿で、でもインナーはTシャツで、きちんと
しているのかラフなのかわからないけど素敵な恰好だった。
いつもはパンツスタイルの私が珍しくスカート姿だったからか、リン様は初見か
ら目を輝かせてほめてくれた。
「ランファン、今日の服いつもと違っておしとやかな感じだけど似合うね。
可愛い。白い服、顏がぱっと明るく映えていいよ。」
嬉しかった。
でもリン様はどんな人にもこれくらいの喜ばせる言葉はいくらでもいえる人だか
ら私はあまり本気にしたらいけないのだ。

駅ビルで軽い食事をしてから私たちは郊外に向かう私鉄に乗った。
行先はまだ秘密らしい。
「ここで降りるよ。」
着いたのは総合大学の農学部と薬学部が持つ植物園だった。
広々した敷地に学名まで記した札をつけた木々や植物が見渡す限りにあって、
薬草園や池まであるという。
並木の道から折れて小道に入ればちょっとした丘になっていて、そこには爺様の
郷里で見た木が植わっている。
「わあ、田舎で見たクスノキだ。」
どうやら区画ごとに色んな地域の植生を再現しているらしい。気候的に難しいの
も沢山あるのだろうけど、爺様について田舎の山に分け入って探した薬種にもな
る草もあった。赤フジバカマ、黄飯花、楓葉、紫藤。
懐かしくて思わずリン様に爺様の郷のことを話した。
お米を草と一緒に蒸すといろとりどりのおこわになること。
木肌をはぐといい匂いのする木、虫よけになる木のこと。
リン様は楽しそうに聞いてくれて「今日はランファンがいっぱいしゃべってくれ
るから俺も楽しい。」と言った。
はしゃぎすぎたかもしれない、そう思ったけど行先を秘密にしたのは私を喜ばせ
たくてだったのかと思って私は自分の浮き立つ心を許した。

少し先にはイングリッシュガーデンのようになっているところもあった。
噴水があってよく手入れされたバラの木があっていくつもの種類が咲いていた。
アームストロング家のことを思い出す。あのステイ先の邸宅には四季咲きのバラ
があきれるほどたくさんあって見事だった。
「バラといえば、今日の私の服を下さった方の家には素晴らしいバラ園があった
んです。」
私はこのブラウスを着て参加したお庭でのお茶会の話をした。
あの時はほんとに楽しかった。キャスリンの笑顔を思い出し、それが遠くなって
しまったことを思うと少し寂しくなったけど、リン様が楽しそうに変わり咲きの
バラの名前を見ている姿を見てなんだか安心した。

いい加減歩き疲れて私たちは温室の隣にあるカフェで休憩した。
花屋さんが併設されている白っぽい内装のカフェは明るくそして気軽な雰囲気の
お店だった。
リン様は私が遠慮しなくて済むようなところをいつも選んでくれる。

お茶とお菓子が一段落したところでリン様は店員に何か言いつけたかと思うと
「これを渡したくてさ。」
オレンジ色の束が目の前の差し出される。
たくさんのチューリップ。
リボンもカスミ草のような添え花もなくセロファンの包みだけで渡された花束は
見た目より重くて、なんだか花の命をそのままもらったみたいだった。
「これを、私に?」
「オレンジのチューリップってちょっと珍しいだろ。ランファンにぴったりだと
思って。」
「私はこんな華やかじゃないです。」
思わずたじろいで引くようなことを言ってしまったけど、リン様はまったく気に
していないみたいで嬉しそうな顏で言った。
「花言葉教えてもらったんだ、オレンジ色のチューリップの。『照れ屋』だって。」
「やだもう、そんなの。」
本気で照れてしまった。顏が赤くなる。
「受け取ってくれる?」
「…うれしい。ありがとうございます。」
「よかった。」
花をもらうなんて晴れがましいことは苦手と思っていたけれど、生き生きした鮮
やかな色を見ていると自然に笑みがこぼれていく。
「花言葉って本数にも意味があるんだって。」
「そうなんですか。えーと、9本。どんな意味なんです?」
「『ずっと一緒にいよう』」


帰り際になってリン様はちょっと迷ってから鉢植えのチューリップも買い求めた。
「これは俺用。ランファンと同じ花を部屋で眺めたいからね。」
「でも、まだ蕾でよかったんですか?」
「少しの間でも自分の手で育てたいんだ。」
「きれいに咲くといいですね。」
「これが咲いたら渡したいからまたデートしてくれる?今度は夜に食事でも。」
「リン様のお花じゃないんですか。」
「ランファンに渡したくて買ったんだ。夜デート、OK?」
「…はい。」
「やった!じゃこれから毎日この鉢植えの画像送るよ。」
上機嫌なリン様に私も嬉しくなった。夜出かける、しかもリン様とというのを爺
様に言い出すのはちょっと気がひける。でも断る気にはなれなかった。
『ずっと一緒にいよう』
そんな花言葉をもらえるくらい、私はリン様にとって重要なひとになれたんだと
思うとなんだか胸がきゅっとした。

なんだか名残り惜しくて、私たちはわざと各駅停車の電車でおしゃべりしながら
戻ることにした。
乗り換え駅で別れるときリン様は「またね。」と私の腕の中のチューリップが
つぶれないように軽くハグをしてきて、私はちょっとドキドキした。
社交に慣れた人の振る舞いにはなかなかかなわない。

家に帰って花瓶にチューリップを活けると部屋の中がぱっと明るくなったような
気がした。やっぱり花は素敵だ。
リン様に家に帰り着きましたとラインを入れ、活けたお花の画像も送った。
そのままなんとはなしにスマホでチューリップの花言葉を検索してみる。
愛の告白、真実の愛、失われた愛…
花言葉ってやっぱりこういうことばかりだな。
そういえば本数にも意味がと言ってたけど。
スクロールで表示された言葉の列に私は赤面して固まってしまった。

3本のチューリップ
『愛してる』
今日渡したのと合わせて受け取ってほしいってことは、9本と3本で。
12本のチューリップ
『恋人になって』


何これ、どういうこと、間違いじゃない?どうしよう。
私は今度こそ本当に真っ赤になってひとり焦ってしまった。
明日から送られてくるリン様のチューリップの写真をどう見たらいいのだろう。
花瓶のチューリップは素知らぬ顔で艶のある花弁を咲きほこらせている。
 

 

 

 


あとがき
みさ吉さん来阪にあわせて彼女が描かれたリンランカレンダー4月のイラストの
イメージで現パロssを一気書きしました。
現パロって構文を考える作業少なくて書きやすいんですね!今回の発見。

イラスト見た時点でみさ吉さんに感想を送ったときに、花言葉と本数にも意味
があると教えていただいたのがすごくエモくて、これをネタに書かねば!と妙な
使命感がw
リンのジャケット姿とランファンの立ち襟ブラウスがかなり気合の入ったデート
だなと思ったこともss内で使っています。
ランファンがアメストリス留学した時のホストファミリーがアームストロング家
というのは、リングリで活動されてたAOAA東さんの『mally me!』という本の中
の『ハルジオン』という作品でのキャスリンとランファンの交流が可愛いすぎた
ので自然に使ってしまいました。
何も知らない方には?な展開かもしれません。


 

鋼の錬金術師展in秋田と、ついでに西馬音内盆踊りを
楽しむ旅をしたいなと思っています。
日程は2009年8月17日(土)~18日(日)の1泊2日。
が、プランを立てるのは大好きなのにいざ予約を取る時とか
旅行直前とかに無用のプレッシャーを感じて億劫になってしまう
質なのでここに書いて実現させるよう自分を持っていく!
読んで興味を持った方いらっしゃったらコメントでもDMでも下さい。

まず会場の横手市増田まんが美術館。

秋田空港からはレンタカー使って1時間くらい。

県南のほう、最寄りの十文字駅から徒歩8分らしいです。

この増田というところが漆蔵の町らしくて、古い建築いっぱい
残っていてそれがカフェや観光案内所になってるというのがいい!

ここで稲庭うどん食べられる!

かき氷が美味しいらしい。


私の好きなレトロ建築いっぱい。

増田だけでも十分楽しめそうです!


そして夜にはお隣羽後町の西馬音内盆踊りがあります。
19:00~23:00(踊りは19:30~)

この彦左頭巾の異形な感じ好き。
パッチワークの衣装も可愛い。
ここのお囃子カッコいいのです。


お宿は ホステル&バー Camosiba

蔵を改造したバーに宿泊できるのです!

お部屋

共用部分

もちろんバーなのでお酒(ノンアルコールもあるよ)と、美味しいお料理。

 

翌朝は朝食も500円で出してくれるそうです。


翌日余裕があったら近辺のこんなとこ観光したい!

ホントはこっちに泊まりたかった羽後町のかやぶき住宅

大仙市払田柵跡

同じく大仙市 池田氏庭園の洋館

これ絶対目の保養!!ネタの宝庫!
そして絵描きさんなら絶好の資料じゃない?!


はあ、うん、やっぱ頑張って実現させよう。
問題は同行者がいないと自動的にうちの家人がついてきてしまうこと。
できれば友達と行くから!と振り切りたいものです。
秋田で集合して、レンタカー同乗して鋼展&観光&宿泊つきあって
くださる方いらっしゃいませんか?
(秋田在住ロボクさんがご一緒して下さると言ってくださってるけど、夜は

早帰りだそうなのです。)

 

 

 

私はなんと愚かなのだろう。
その夜人払いをされて二人きりになったとき、
主のふっとついた息の重さにお疲れなのだろうかとしか思わなかったなんて。


「ランファン。」
名を呼ばれ振り返れば思いがけず近くに主が立っていた。
応答すら忘れていたのは、思いつめた眼の色に息をのんだからなのか。
一歩、さらに一歩。
主が近づいてくる。
心臓が早鐘を打つ。
胸のなかの音なのにそれは抑えようもなく高鳴り、主に聞こえてしまわないか
と恐れて私は思わず後ずさる。
背が壁に触れた。
逃げられぬことだけを悟り、次に起こることを悟れぬまま立ちすくむ。

さらさらと衣擦れがして主の手が近づき私の背後の壁をとん、と衝いた。
腕のなかにとらわれて、目の前の主の顏だけが視界を占める。
結い上げた髻からほつれたひと筋の髪が額にかかっている。
髪の合間から覗く切れ長な目の射貫くような輝き。
その視線で、私の身体にふれることなく主は私を追い詰める。
一寸の隙を残して。

「おまえは、俺の何だ。」
問われた声は低く静かなのに染みとおるように熱い。
「私は、リン様の懐刀です。」
「そうだな。」
主の手が伸びる。
私の頬に触れる。
主の肩が迫り視界が覆われた。
また聞こえる、衣擦れ。
顎をもちあげられて一瞬垣間見た顏は険しく苦しげなのに、
その口づけはあまりにも優しくて。
抑えられた思いの深さを知らされ、胸が痛い。

「ならば、俺はおまえの何だ。」
主。
たいせつなひと。
私の希望。
いのちそのもの。
何と言えばいいのか、何といえば嘘でないのか。
私の抱き続けているこの思いをどう言い表せばいいのだろう。
「俺の目を見て、ランファン。」
わからない。
なのにどうしてこんな縋るような切羽詰まった気持ちになってしまうのか。
「リン様。」
涙が溢れだすのを止められなかった。
懸命になんとか絞りだした声はゆがんでしまって。
「…リン様。」
「わかっている。」
こんな情けない私を、何も言えぬくせに抱きしめられて身体をすくませながら
も安堵してしまう私を、
あなたは。
「わかっているよ。ランファン。」

私はどうしたらいいのだろう。
こんな静かな夜のなかでただ黙って途方にくれるしかない私は。
この思いに名をつけられるならば、あなたをこんな困ったような顏で微笑ませ
ることもないのに。

 

 

 

あとがき:三食団子のmaoさんが以前ついったにあげられてた壁ドンの1ページ

マンガのイメージで書いた短いお話。

確かお誕生日プレゼントにしたくて書きはじめたけど上手くいかずに放置して

いたのですが、昨日急に手を入れたくなり完成しました。

完全にタイミング逃していますが、maoさんよかったら貰ってやってくださいv

シン国の首都にヤオ族が多く住む一角がある。
ヤオ族はおもにシンの南西の山岳地域に住まう民族である。
古くは狩猟や焼き畑等を生業としていた。
中世には勇猛な兵を多く排出した。
昨今は薬草の生産や行商などで生計をたてる者が多い。
地元に伝わる伝統芸能は仮面劇である。
近年は都のヤオ族街でも演じられている。

都のヤオ族たちは近年不定期に祭礼を行う。
その日は突然知らされる。
まず商館に電話で報せがもたらされる。
商館からは近隣の主だった店へ電話や使いが飛ぶ。
そこから電話のない店や店員の家などへと報せは次々と伝わる。
そして瞬く間にヤオ族街全体がひそやかに沸き立つ。

大店は灯篭を掲げ、切り紙細工の飾りつけをする。
屋台は炭火を起こし蒸籠にもうもうと湯気をあげる。
男たちはとっておきの酒を出してくる。
女たちは耳飾りや首飾りをつけ鮮やかな服を着てめかしこむ。
子供らははしゃいで走り回る。
年寄りは道端にめいめい椅子を出して座り込む。

やがてどこからともなく小鉦の甲高い音が近づいてくる。
黒衣に黒い隈取の面をつけた男が小鉦をばちで打ち鳴らしながら歩く。
口上をつけ見得を切る。
そこに素面の若い男が現れる。
肩を越す長い髪をうなじで束ねている。
腹にサラシを巻いただけの素肌の上に派手な上着を羽織っている。
その侠客のような姿の男は周囲を見渡して言う。
「流れ流れてこの街にやってきたが、人でにぎわい物は豊かで
よいところだ。何よりめでたくこの先の幸運が見えるようだ。」
そのセリフを待ちかねたかのように取り巻いた人々はどっと沸く。

「いよっ、千両役者!」
「待ってました!」
決めどころのはずだが若い男はへたりこんで黒衣の男に言う。
「腹、減った…」
「若、こんなときに行き倒れないで下さい。」
黒衣の男が言うとなぜか取り巻いた人々は更に盛り上がる。
「食い物はいっぱいあるぞ!」
「なんたって俺らの街は懐が深いからな。」
黒衣の男と若い素面の男は声をそろえて言う。
「方々に問う。何か食べるものを分けてはくれまいか。」

歓声が弾ける。
包囲が崩れて様々な食べ物が差し出される。
「若さま、これ食べてください。」
色とりどりの具を入れ竹筒に入れて炊かれたおこわ。
串に刺さった川魚の甘露煮。
山菜と戻した塩蔵筍と揚げ豆腐の煮つけ。
香辛料や香味野菜のたれに付け込み焼き上げた骨付きの鶏もも肉。
様々な木の実の入った焼き菓子。
赤い飴をからめた果実。
「いただこう。皆と共に我が身体の糧としよう。」
祝祭の宴はこうして始まる。

広場だけでなく路地まで人であふれ、その皆がわけあって物を食べる。
酒瓶もまわる。
子供らは分け与えられた振る舞い飯を年寄たちに持っていく。
年寄たちは椅子に座ったまま笑ってそれを受け取る。

子供たちは華やかな空気にじっとしてはいない。
菓子の取り合いをし、追いかけっこをし、縦横に駆け回る。
小さな女の子が輪の中心にいる若い男の顏を見て驚いたように呟く。
「こうていへい…」
「わーっ!わーっ!
「違うでしょ。若さまだって。」
「いけないんだー!そんなこと言ったらいけないんだー!」
口々に言われ小さな女の子は泣きそうになっている。
そこに黒衣に赤い隈取の面をつけた女が割って入る。
面を頭の上にずらして顏を出し、女の子の正面にかがみこむ。
切れ長の目が美しい女は女の子に向かって微笑み口を開く。
口からこぼれたのは言葉ではなく、懐かしい土地の童歌。
女が唄うのにつられて泣きべそ顏の女の子も一緒に唄いはじめる。
取り囲んでいた者たちも口ずさみだし、やがてそれは大合唱になる。
そうして一風変わった祝祭は日暮れまで続く。


シン国の首都にはヤオ族が多く住む一角がある。
現シン国皇帝は先帝とヤオ族の母の間に産まれたリン・ヤオ。
地元に伝わる伝統芸能は仮面劇である。
近年は都のヤオ族街でも演じられている。

 

 

 

 

あとがき:kituneさんからいただいた、もぐもぐリンランが見たいと

いうリクエストにお応えしたつもりが斜め45度に軌道がずれましたw

ヤオ族の設定は捏造ですのでご留意ください。

フー爺の代わりに面をつけてる護衛の男の子をいつかお話に

したいと思っております。

翌日
いつも通り6:00には目覚めてしまう私。
隣のブースのmaoさんも同じ頃お目覚めのようで小声でごあいさつ。
twitterチェックしてストレッチしてたらmaoさんが自力整体?の関節ゆるめるス
トレッチしていて私も真似させてもらいました。
いつもは筋肉を伸ばすことばかり考えてて関節ゆるめること考えてなかったわ
とちょっと反省。
みさ吉さんからスケブの申し出いただいて大喜びで描いていただきました。
8:00からホテルの朝食なので7:50に部屋を出ます。
8:00ちょうどにカフェが開き昨日とはまた違うおしゃれ系お兄ちゃんのスタッ
フに朝食をお願いしました。
シリアルと数種類のパンとジュースと牛乳のセルフサービス。

朝食終わったら今日は観光!
最初の目的地はウエアハウス川崎。電脳九龍城というコンセプトのゲーセンです。
埼京線直通りんかい線がむちゃくちゃ混んでて大変でした。
大井町で京浜東北に乗り換えてやっと「人間の環境になった…」。
川崎駅から西に歩いて数分、そびえたつ異形の建物!

 

と、そこに佇む執事・千歳さん。
乗換案内など適切なサポートしてくださったのでホントに助かりました。

ねえこれ本気で入って大丈夫か悩むよね?!
調べてきたけどそれでも戸惑うこのインパクト。
そして入った途端ぶしゅーっと蒸気?が吹きつけてぎゃああってなりました。
まるでお化け屋敷。
いやホントこわいよこれ。
作り込みすごくてねえこれテーマパークじゃないのにこんな凝ってて大丈夫?
入場料とらなくていいの?ありがとうウエアハウス!

ホンモノの九龍城はこんな快適に歩けないでしょうが、雰囲気抜群!
シンにもこんな場所あるだろうし、何ならアメストリスのスラムもこんな感じ
かもしれません。

ここでリアル脱出ゲームをやっていたのでせっかくだし!とみんなでチャレンジ!
それがえらいことになるとはこの時思いもしませんでした。
1フロアーあたりに問題が1~2つ。ヒントの置いてある場所が平均6つ。
歩き回ってヒントを揃え、5フロアー分解いた上でさらに最終問題。
1フロアー20分でも2時間はかかるわけで、そりゃ昼もまわるわな。
みさ吉さんがとても冴えていて何度も答えを見つけてくれたのと、まぬーたさん
が最後の問題をまるで暗号解読のように数を代入してとか考え続けてたの
が印象的でした。
私は最終問題(むっちゃ難しい)のときにはもう根気がなくなってすっかり皆さ
んにおまかせ状態でしたが、集合知ってすごい!ちゃんとクリアできました。
5人揃っていたからこそ最後まで出来たと思います。
脱出ゲーム謎解きゲームする人はチーム組んでいくべきと強く言いたい!

昼をだいぶ過ぎて中華街到着。関帝廟~!

 

以前中華街では大規模店より家族経営店のほうが味サービス安定してると
聞いたもので選んだ『愛群』。
入ってみると混雑が一段落して従業員一同まかない食べてるとこでした。
まさに家族経営だったw
お母さんとってもいい接客で、おいしい麺いただきました。

その後は楽しみにしていた中国茶のお店『悟空茶荘』へ。
予約なしでしたが2Fのティールームにちょっと待って入れました。
すっごく可愛くて雰囲気のいいお店でしょう?
本格的だけどコテコテしすぎていなくて、窓とか本当に素敵。
お茶も青茶黒茶白茶紅茶と各種類をいろいろ取り揃えてて、お茶にあわせ
た茶器で店員さんが説明しながら一煎目を入れてくれます。
茶葉を開きやすくするための「洗茶」とか、急須そのものにお湯を注いで温める
とか、浅田次郎のエッセイで知ったことを実際に体験できて感動です。
小さな湯飲みで何度も入れ替えて飲めるように、アルコールランプで温めるお湯
のポットが各テーブルの横に設置されていてこれも本格的。
お茶請けに頼んだマーラーカオも美味しかったですv
はー、シンでもリンランがこんな寛げるお部屋でお茶飲めてたらいいよね~v
とおしゃべりしてました。

来年は中華街で開催もいいかも?とか話しているうちそろそろ帰る時間に。
おみやげの中華菓子を買いに行ったり、その帰りに道端の食材店でドライフルー
ツ買い込んだり、可愛い看板犬をモフったりして石川町駅へ。
ここで千歳さんとまたハグしてお別れ。
みさ吉さんmaoさんは荷物預けた新宿へ。私とまぬーたさんは新横浜へ。
乗り換え駅でお別れして降り立った新横浜で最後にトラップが待っていました。
まさかの新幹線運転取りやめ。
指定席取ろうと窓口並んでいたら止まったから何事?と思ったら姫路で接触事故
とのこと。
うわーどうなるだろと思いましたが、まぬーたさんが一緒なので心強かったです。
とりあえず座る場所確保したら、「新幹線で描くつもりだったスケブ今描きますよ。」
と実にたくましいお言葉。
新横浜駅の片隅で黙々とスケブ描くまぬーたさんには天才肌を感じました。
タッカー邸で調べものに没頭するえどわどさんみたいに集中してました。
まぬーたさんに荷物見ててもらってトイレと飲み物買いに行ったらすごい人で、
こりゃ一人だったら詰んでたなと実感。
約2時間遅れで新幹線が動きだし、ホーム上がってまぬーたさんとここでお別れ。
ほんとに楽しかった時間がここで終わりで名残惜しい…
新幹線が京都手前で止まってしまったりで家に帰り着いたのは日付変わって
しまいましたが、無事楽しい2日間を終えることができました。


主催してくださったmaoさんをはじめ、はるばる各地から参加して一緒に過ごし
て楽しい時間をくれたロボクさんhimeさんみさ吉さんしぐさんまぬーたさん千歳
さんみんなに感謝です!
 

2018年10月18日
鋼FAでグリリンが爆誕した回のオンエア日が10月18日ということで、
昨年maoさんまぬーたさん芦屋さんが集まって始めた記念日。
maoさんからお声はかけてもらってましたが、最初は平日に休み取ってまで
行けないよと思っていました。
が、ちょうどパート先でリフレッシュ休暇制度が使えるようになり、ストレスも
たまっていたのでちょうどいいぱーっと遊んできちゃれ!とすっかり乗り気に。
事前の打ち合わせから盛り上がっていてとうとう迎えたグリリンお誕生日会。

当日は朝早く出て、新幹線で東京駅到着。
辰野金吾の赤レンガ駅舎再現した丸の内口の天井を確認しました。
八角形のドーム天井の各辺に十二支の動物がいるんですよ。
それから皇居のお堀沿いを歩いて帝劇9Fにある出光美術館特別展『仙〓礼賛』へ。

禅宗の僧侶で隠居してから絵を描きはじめ87歳まで生きた仙〓さんのゆるかわな
絵の数々はのびやかでホントに楽しいv
博多のお祭りやお正月の様子を描いた絵とかこっちまで浮き立ってきます。
お相撲の興行があって東西人気力士を描いた絵に、行司役として子どもの絵が
描き加えられていてこの子どもの一生の記念じゃん!とか思ったり。
禅画なのでちょっと気の利いたひと言みたいの多くて、客層の絵手紙やってます
風な人は真似したくなるよなと思いました。
簡単な線だけどむっちゃ洗練されてるので、現代でも全く古くないのがすごい。

1時間ほど見て、待ち合わせのお店に向かいます。

一次会はラテアートで有名な原宿の『リシュー』。
10分前くらいに向かうとお店の前にお嬢さん方が集まっていました。
大阪鋼展以来のロボクさん。2月以来のmaoさん。
はじめましてなHimeさんとまぬーたさん。
ちょっと待ってたら千歳さん登場! なんと8年振り!!
黒のレースぽい生地のチャイナワンピに赤い靴下あわせていてむっちゃお洒落!
もともとすごい小顔ですらっとしていたけど、モード系黒髪ショートボブにして
てあの可愛い女子高生がこんな綺麗な社会人女性になって;;と
親戚のおばちゃんモードで胸いっぱい。
千歳さんも再会喜んでくれて思わず二人でハグしあってましたw
その後しぐさん登場!
コナンゼロシコに出てきた日比谷公園の四阿の写真を頑張って撮ってこられた
そうで、作品楽しむために惜しみなく手間かける姿勢見習いたいです。

ちょうど予約の12時になったのでお店へ。
奥のゆったりしたソファ席を用意してくださってました。
しぐさんがさっそくボールチェーンのちびリンランハロウィンバージョンお披露目!!
しぐさんすごい! そしてリンランむちゃくちゃ似合ってます可愛いvvv
私もグリリン出しました。
ランチメニューをいただきながら軽くおしゃべり。私はサラダランチをいただきました。
12:30頃空港から駆け付けたみさ吉さん登場。
雪のように白い肌のほんわかした方で、イラストの印象のままでした。
この人が石油王だとは!
着席してお水飲んだところで全員で簡単に自己紹介。
なんかリンランの人って控え目で癒し系の方多いなという印象が続くなあ。
私ひとりかなり年上で丁寧語使ってもらっちゃってるからみんなタメぐちで
話せないんじゃないかということだけちょっと気になりました。
みんなもっとはっちゃけてもいいのよw

そんなこんなで、お待ちかねのラテアート登場。

最初に来たのはまぬーたさんの3Dシャオメイ。これはお店の方得意なはず。

このグリリンが出てきたときは一同無言で息をのみましたね。

「「「きゃーv」」」

「「「すごーい!!!」」」

このグリリンすっごい美肌です。

「「「可愛いv」」」の連続です!

だってこれ泡だよ。なんでこんなアニメ絵原作絵シリアスギャグ顏みんな
忠実に再現してくれちゃってるの?
私はこのシーンの初代グリードさんをお願いしました。

飲み干すとお父様の気分にwww
グリードさんていうか賢者の石ってマロンラテの味なのね(違

さてお店を出て二次会会場に向かいます。
二次会はレンタルスペースを借りてキャラケーキでパーティー!
駅でケーキ屋組、買い出し組、先行準備組に分かれて行動開始。
私はまぬーたさんと先行準備。
レンタルスペースは普通のワンルームマンションの一室なのです。
事前に案内された方法で部屋に入ると角部屋で明るく眺めがいい!
現パログリリンの部屋だと思ったら、「おまえいいとこ住んでるじゃん。」
と言いたくなります。
まもなくケーキ組と買い出し組も到着。

お料理つまんでお話して
満を持してケーキ登場!

またしても「「「すごーい!!!」」」
ロボクさん画のグリリンがチョコプレートに再現されていますよ!
そしてウロボロスの印も!

千歳さんが慎重にカットしてくれて盛り付け終わったところで
「あ、ハッピーバースデー唄うの忘れた…」
みんなで「ハッピーバースデーディアグーリリ~ン♪」と合唱していただきまーす。
ケーキは む ちゃ く ちゃ 美味しかったです。
シンプルなイチゴのショートケーキですが、美味しいイチゴ使っているし
スポンジもクリームも食感がすごくいい!
幡ヶ谷『コンセント』さん、プロの仕事してくれる素晴らしいケーキ屋さんです。

その後はスケブ大会。
こういう時私は文字描きなので手持ち無沙汰になるのですが、今回は
いいものを持ってきました。
チャイナ衣装~v
これを誰かお嬢さん方に着せて楽しみたい!
ということで、同じく文字書きのHimeさんをウォークインクローゼットに
連行して口説いて着てもらいましたv
可愛い!! 
やっぱ若い子に着てもらうと華やかさがちがいますね。
私はしぐさんの黒チャイナをお借りしました。
見えないところにファスナーあって着やすい。
そしてカッコいい!
私にもう少し背があったらもっと映えただろうになあ、と残念です。
スケブまわりきらないうちにまもなく撤収時間になりました。
ここで慌ててお土産交換。
みんな可愛いくて美味しいものばかりでした。

私は地元で喜んでもらえそうなのがあまりないんですよ。
どら焼きのお店があって名入れができるので『ぐりりん』と入れてもらう
ことも考えたのですが、パッケージが焼き印見えない仕様なので地味
すぎて見送り、チャイナボタンでブローチ作ってお渡ししました。
急いで片付けお掃除済ませてグリリンのお部屋(違う)を出ます。

すっかり暮れた町を歩き駅でしぐさん、himeさんとお別れ。
残ったメンバーでロボクさんのバスの時間までどうする?と話し合って
ファミレスでおしゃべりすることに。
サイゼリアでドリンクバー頼んでmaoさんがスマホに入れてきた鋼コミックス
を見ながらいっぱいおしゃべりしました。

20時くらいに新宿へ移動しバスで帰るロボクさんとお別れ。
おうちに帰る千歳さんともお別れし、宿泊組は小田急で宿へ移動。
お宿はレディースフロアのあるホステル。
1Fがカフェで、そこがフロントがわりになっています。
予約サイトでは二段ベッドがふたつ入った4名部屋という話だったはずが
部屋はなくフロアのどん詰まりの4つの隣接したブースでした。
なんか思ってたんと違う…
きれいで静かでしたが、不用意におしゃべりできない感じでした。
フロントのあるカフェが宿泊者は飲食物持ち込んだりできるということでしたが
お客さん皆マック持ち込んで静かにカタカタやっててジャズが流れてる
感じなので、もう今日は疲れているし就寝ということになりました。
シャワールームも複数ありましたが、私は湯舟に浸からないとリラックスできな
い体質なので、駅近くの銭湯へ。
代々木公園ランナー御用達のお風呂屋ということでしたが、すごく清潔で
ひろびろして快適でした。ジャグジーや電気風呂もあったよ。
30円のコインドライヤー使っても合計500円。
帰りにミニ缶のりんごのお酒買って宿に帰って、カフェに持ち込んで昼の
残りのスモークサーモンとサラダと一緒にいただきました。
それにしてもみんなお腹空かないのかしら。

そんなこんなでこの日は就寝zzz

 

「喧嘩(でいり)だ。」
長い黒髪の男は二振りの刀を無造作にわしづかみする。
螺鈿細工を模した青い鞘の刀を傍らの女に渡す。
どちらもまだ若い。
黒いスーツに身を固めている。
それでも就活生には見えないのは、軸のぶれぬ重心の低い立ち方と
鋭い目つきのせいだろう。
「どのように致しましょう。」
捧げ持つように受け取り、女は問う。
「紙一枚の寸止め。おまえならわけないだろう。」
男は答える。
「髪の毛2.3本はやらせて下さい。」
女は請う。
「いいだろう。」
そこで言葉を切り、男は一転表情を変える。
へらりとした笑みは貼り付けたものだとあえてわかる作り笑顔。
「ただし、切った髪は拾ってちゃんと謝りなさいね。」
うっ、と返答に詰まって無言になった数秒の溜めの後
「…申し訳ありませんでした。」
女は恥ずかしそうに純朴ささえ感じる深々としたおじぎをする。
「それでいい。」
男は満足げに口角をあげる。
「掴みはOKだ。」
窓の外に目を向けた男の視線を女が追う。
視線が揃い、そしてうなずき合う。
「流れをこちらに向けるぞ。」
手元に刀をぐっと引き寄せ男は宣言する。
「運は呼び込め。博打は乗せろ。波を起こすのは俺たちだ。」



リン・ヤオは若きカジノ経営者である。
インバウンドをターゲットにしたカジノ誘致の動きにいち早く乗り頭角を現した。
輸入品販売業時代にマカオやシンガポールでノウハウを学び、この国の実情に
あわせたカジノのモデルを作り上げたのだ。
一地方都市のリゾート内とはいえ規制の多いこの分野で、外国資本の巨大
リゾートやパチンコなどの遊興施設経営者を差し置いて成功をおさめたのは、
彼のカジノの利権の絡まないクリーンで健全なイメージが大きい。
しかしそれは表向きの話。
リン・ヤオは実はマフィアの首領である。
その実態はよくわかっていない。
ヤオ家はこの国に4代前に移住してきた一族で、代々同胞の面倒をよく見てきた。
港湾の荷揚げや人足の派遣などするうち、この国の枠内ではおおっぴらにはし辛
い仕事を請け負うようになったらしい。
それをマフィアと呼ぶのかといえば微妙だが、暴力団や任侠団体や右派政治塾等
と渡りあえる結束を持った一族の長であることは間違いない。
界隈で『皇帝』と呼ばれたリンの父の頃はかなり荒っぽい仕事ぶりだったという。
時代がそういうものだったとも言えるだろうが。
リンの時代になって粗暴さはなくなった。会社組織として社会的に確立した。
が、その鋭さは失せない。
人々の欲望の向かう先を読みそれを動力として進む船が彼のカジノだ。
乗っている一族の命運のためにリンは時として冷酷なまでの辣腕をふるう。
そんな彼のオフィスで、先ほどのやりとりは行われた。



その少し前の話。
「和をコンセプトにしたカジノだってさ。」
男、つまり若きカジノ経営者リン・ヤオは投げやりに言い捨てる。
「あの天下り役員が持ってきた仕事だ。」
御多分に漏れず、この業界はある程度の規模になると警察OBの天下りを受け入れ
ざるを得ないようにできている。
それなりの待遇で迎えて、なるべく仕事をさせないようにしたいが、警察とは縦横
の繋がりが強いものだ。その役員は、広告代理店に天下ってる昔の上司から持ち
込まれた仕事に妙に張り切ってしまっている。
「広告代理店なんて入れてみろ。頭からっぽなマスコミに宣伝名目で手間とられ
下請け孫請けのペラッペラな貸衣装と小道具屋に学芸会みたいな小屋を作られて
大枚持ってかれるのがオチだ。」
吐き出すようにリンは言う。
「しかも鉄火場の再現なんてしろうとが何言ってるんですかね。」
女、秘書兼広報担当のランファンも憤慨する。
「博打も文化ですよ。地域によってルール全然違うんですよ。フリだけしようったって
型を知らなければ客の相手なんか出来ませんよ!」
「47RONINみたいに換骨奪胎ハリウッドのノリにしたいらしいよ。」
呆れた口調でリンは言う。
「トーエイのヤクザ映画何十本も見てるような客がいる可能性ひとつも考えてい
ないですね。」
ランファンもそれに同調する。
「カジノといえどこの国で賭場を開くのには信用が要るんだ。うちが古い博徒の
親分さんたちにどんだけ仁義切ったか。俺が各地で何人の足洗った壺振りの爺
さん探して話聞かせてもらったか。」
次第に激しくなる口調に自分で気づいたらしい。
「ま、理解する頭持たない奴らに話してやる義理はないか。」
リンは投げ出すように言い捨てた。
「つっぱねますか。」
目をとがらせてランファンは訊く。
「うまくないな。金が引っ張れない。」
真顔になってリンは声を落とす。
「おとなしく従う態で逆に取り込むと。」
ランファンのとがっていた目が企みにニヤリと光る。
「それがヤオ家のやり方だろ。」



そして先ほどの二本の刀が持ち込まれての話の続きとなる。
「奴ら俺をお気楽な学生起業家のガキだと思って舐めきってるみたいだからさ、
ちょっと遊んであげないとね。」
リンは大学生でもあるので、実はそれは間違いというわけではない。
「うちの法務部門の出番がない程度にお願いしますぞ。」
先代から仕える側近の老爺フーがリンに釘をさす。
「大丈夫、こんなの余興さ。」
「この通り、ビジネスの話し合いですから。」
スーツの襟を正してランファンが言う。
「模造刀で小芝居など若ご自身がなさらなくても。」
フーは不本意そうに嘆いてみせる。
「あいつら、面白いことをしてみせる奴には食いついてくるから。」
「餌ですよ、爺さま。」
フーをなだめるようにランファンが言う。
「お互いの求めるものをすり合わせるならこれくらい腹割ってみせないとね。」
リンはうそぶく。
「仲良くなったあとなら、恩の押し売りもやりやすいだろ。」
「ビジネスパートナーなら筋を通すところに通しておいてねと忠告してあげませんと。」
リンもランファンもサラッとあくどいことを言う。
「なるほど。こちらはちゃんと伝えてましたよというパフォーマンスですか。」

「それにしても剣劇とはまあ。」
フーはも用意していたもう二振りの脇差を見ながら言う。
さすがにスーツで大小二本差しは無理だったようだ。
「何かあったら切腹パフォーマンスもしてみせるおつもりですかい。」
「切腹は!若が!相手にさせる方です!!」
ランファンは憤慨して怒声まじりになる。
リンが下手に出ることが仮定でも我慢ならないらしい。
「さあね。そんな猿芝居続きにならないよう願いたいものだ。」
リンは飄々とうそぶく。

「儂はそこに同席せずともよろしいので。」
フーが問う。
「フーにはもっと大事な時に出てきてもらうから。」
目尻を下げてリンはなだめるように言う。
「フーが紋付なんか着て現れてみろ。どう見ても親分さんだろ。俺、かすんじゃうもん。」
リンはふくれっ面をしてみせる。これはかなり本気らしい。
「ではせめて、着流しでお見送りだけは。出入りと言えば番傘さして道行ってなもんで。」
どこからか持ち出した柿渋色の番傘を手にフーは言う。実はかなり乗り気だったらしい。
「傘で顏隠しておいてくれよ。後々のために。」
「遠州か、上州、それとも播州ですかな。どちらの親分さんを演りましょう。」
リンとランファンは声をそろえて言う。
「「相手のこわがる方!」」



ランファンの携帯電話が鳴った。運転手からだ。
「そろそろお時間です。」
ランファンはリンに黒いコートを背後から着せかける。
リンは袖を通さず肩にかけたまま羽織り刀を無造作に担いだ。
「さあ、行こうか。ゲストが待っている。」
黒いコートの裾がひるがえる。
うなじで束ねた長い黒髪が揺れた。
「ゲームの始まりだ。」




あとがき

長年おつきあいさせていただいている『雪待月』のしぐ様から、マフィアパロの
腹黒リン様をリクエストされていたので、お誕生日祝いに急遽upしました。
マフィアってようわからん&あまりえげつないのイヤ、でカジノ経営のマフィア
という設定にしました。
これはトレーラー版というか、しぐ様のイラストポスカの日本刀持ってるリンラ
ンがあまりにカッコよかったのでそのイメージで書かせていただきました。
本編は『クレヴァープレイヤー』というタイトルで、エドアルウィンやロイアイ
やホムクル達も出すつもりです。

 

創作のネタとしてメモしてたものをこちらに移しておきます。

 

一尖  ヒョウ1本を投げつける。基本中の基本。
ニ直  陰陽2枚の避災符で敵の攻撃を「禁」じ防ぐ防禦技。
三運  紐を結んだヒョウを操り、敵に絡めて禁術を発動する。
四爆  爆雷符を用いた攻撃。敵に突き刺し爆破・破壊する。
五斧  気の奔流を束ねた一撃。雷斧とも称される大威力の格闘系攻撃技。
六貫  紐を結んだヒョウを急所目掛けて投擲する攻撃。貫通性が高い。
七排  霊符を刺したヒョウによる投擲攻撃。結界の展開にも応用される。
八弓  地に刺したヒョウと手に持つ符によって展開される強力な結界。
九爪  符を刺したヒョウを手にした格闘系攻撃技。
十翼  極短時間の飛行能力を得る。
十一閃 閃光による目眩まし。霊的ジャミング効果もあるため妖怪にも有効。
十二散 周囲に大きく広げて投げた爆砕符を起爆させる広範囲制圧系攻撃。
十三連 予め服や鎧に仕込まれた防禦用の符。事前に指定した属性の攻撃を軽減できる。
十四打 霊縛符による結界技。特に魔を縛り付けるために用いられる。
十五折 十五雷正法最大の攻撃術。爆砕符15枚を用い、あらゆる妖怪を微塵に粉砕する。