はじめての米軍キャンプ
第30章は、
語学力より日本のことを勉強しようと思った体験です。
同じ体験をしても語学力をつけようと思う人もいると思います。
アメフトの試合で
座間キャンプにいくことになりました。
明治大学のアメフトサークルとの対戦です。
ここ勘違いされるといけないので
補足しておきます。
アメフト部とは言ってますが
体育会系の本格的なアメフト部と
アメフトサークルがあります。
この頃は多くの大学に
体育会のアメフト部とは別に
アメフトサークルがありました。
体育会系よりもサークルは楽しむ要素があります。
そんなアメフトの試合で座間キャンプに行きました。
まず着替えるために
体育館にいきました。
入っていきなりかなりの
カルチャーショックです。でかい!!
作りが二回りくらい大きいのです。
ロッカールームに入ると
身長2メーターくらいありそうな
黒人兵がバスケットボールの練習をしていました。
終わってロッカールームに入ってきたのです。
カールルイスが20人くらい周りにいる感じ。
「へいboy」と低い声で何か話しかけてきました。
「やばいとこ来ちゃったな~」というのが
正直な感想です。
背が高いからスリムに見えますが
近くにくると足も寸胴鍋のように見えるくらい太いです。
一緒に行ったメンバーの
一人がトイレから走って帰ってきて
「ドアが、、ない」
と走ってきました。
そんなことはないだろうと見に行ったら
上下があいていて
でかい黒人と目が合ってしまいました。
「これはやばいよトイレは二人一組で」
などと変な反応をしていた。
当時はエイズがはやり始めて
触るとうつるとか本気で信じている人もいました。
米軍の方は突然、
変な東洋人のガキが入ってきて
変な目でじろじろ見るのですから
かなり迷惑だっただろうと思います。
この試合は
日曜日の基地内ニュースとして
FENでも放送されました。
ラジオをつけると
試合の実況があり
有名でもなくても放送されることが
パラレルワールドのようで不思議な感じがしました。
帰る頃には、
様子がわかってきて
売店の前で
買い物に来たおじさんに頼み込んで
PLAYBOYを買ってもらったり、
ハンバーガーショップにいったりと
海外旅行気分が楽しめました。
チョコください
そんな流れでアイスを食べようと
31に行きました。
黒人のお姉さんに
「チョコプリーズ」といったら
「カッパコ」といわれました。
「んん」
アメリカでは「チョコ」といわないのかな??
「チョコ、チョコ!」といっても
通じないので指さして伝えることにしました。
ショーケースを指さして
「ディス、ディス」といっていたら
紙のカップとコーンを出してきて
「カップ オア コーーン」といわれ初めて
「カッパコ」の意味がわかりました。CUP or CONE?ですね。
うわ~恥ずかしいな~と
思いながらも別のことを感じていました。
「たいして英語ができなくても慣れればなれれば楽しそう!」
知らない世界は
なかなか楽しいものです。
実際にアメリカに公演で行ったの
はかなり後になりますが、
違う国の人の価値観を知ることはとても楽しいです。
いまと比べてみると
現在は人に
先を譲って過ごすことが多くなってます。
この頃は、良くも悪くも
知らないことは積極的にとりくんで練習していました。
出来ないことに取り組むことに
面白さを感じていました。
複雑な哲学や学術的なことを
語るのでなければ語学力よりも
人格を磨くことが大切だと思うようにもなりました。
日本での面白い話、
神話や童話など
日本語の勉強に力を入れたいと思っています。
イギリスで役立った
実際30年たって日本での教養に
力を入れて良かったと思う場面がありました。
一昨年イギリスに行ったときに
大学の先生と会食をする機会がありました。
その教授は中国兵法の専門家でした。
中国語は出来るが、
日本語はほぼ通じません。
私も英語は片言です。
それでも片言で言葉をやりとりしているうちに
「孫子」「六韜」の事は
二人の共通の興味と言うことがわかりました。
この後はどんどん話が盛り上がりました。
現地の集まりですから
全員英語は母国語です。
それでも「六韜」の話が通じるのは私だけでした。
最低限は外国語を使えた方がもちろんいです。
それ以上に日本を知ることに力を入れようと思っています。
ひとそれぞれ興味のあることに
取り組んでいると何か助けになる物です。
そんな事をこの米軍キャンプの体験から学びました。
さて次は「第31話 小鼓を初めて見る」です。
このときは全く興味の無いとすら思っていない、
小鼓は私には全く無縁の存在のないものの一つでした。
https://ameblo.jp/yuji-nohgaku/entry-12598895006.html