地元のゲンジボタルを絶やさないように、人手をかけて、保護・保全するのは、長いスパン(時間的期間)で見ると、非常に労力が要ることであり、その活動を行う人の存在が大きく左右する。昔から昔のままで、時が流れていけば、減ることもないのだろうが、現在、非常にシビアな局面にある。2年もほったらかしにしていると、ゲンジボタルは消えてしまうような状況にある。


 っで、1年間ほったらかしてみた。


 減った。



 2年目もほったらかした。



 減った。



 3年目もほったらかした。



 減らなかった!



 それから5年。今もいる。


 なぜ?



 ここから、ボクの『ゲンジボタル』への興味が始まった。


2006.11.30
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 今シーズンのゲンジボタルも、調査フィールドでは終了した。調査結果は、この後、9月くらいまで掛けて、子供たちといっしょに考えていくのだが、とりあえず、今シーズンの調査がどの程度までできたのかをまとめておくことにする。ただし、関東ではまだシーズン中なので、調査したこと全てを書くわけではない。


 昨年、メスのホタルの羽化後の行動に、パターンが見出せたので、そのことを確認するために、個体を識別し、追跡調査を行った。この結果、昨年よりもパターンが不鮮明になっている感じがするが、統計処理を行うといい結果が出そうな感じだ。

 昨年、水路の水位の変化に、ゲンジボタルの継続性を脅かす原因を見出したが、今年、メスの産卵場を調査したことから、継続を可能にしている要因が見出せたので、そのことは大変大きな発見だった。用水路における、ゲンジボタルの継続性の要因を一般化することができるか、この水路の特殊性なのかを考えることにする。

 今年、行う予定だった卵の時期の保全に関わる実験は、上の継続性が可能であろうという判断で中止した。しかし、事実として押さえておくことが必要だろうと考えたので、来年、実験することにした。

 フィールドにおける上陸から羽化後土から出てくるまでの見かけの有効積算温度の実験は、昨年1箇所、今年2箇所でデータを取っているので、おおよその話はできるもの思う。


 セミの鳴く暑い夏に、サクラの咲く頃から梅雨までのフィールド調査を振り返ると、季節感をしみじみと味わうことができる。そう思うと、贅沢なことをしている気がしてくる。

 

 数日前のポジフィルムが現像所から帰ってきた。

早速、長巻を伸ばして、ライトボックスをバックに、

一コマ一コマ見入る。真っ黒なフィルム面に、

黄色い点々が無数にあった。


 撮影、成功~! チョキ


6コマずつのスリーブに切って、

フィルムカバーに収めてから、

専用ルーペで飛跡を見る。


 こいつは、直線。

こいつは、迷走。

こいつは、メス行き。

こいつは・・・ 草に止まっているのか。


 楽しい。感激だ~!

見ていて、撮影した夜を思い出し、

また再び、感動する。


 画像をクリックすると、少し大きくなります。


ヒメボタルの光景


Nikon F100

28mm

f:3.5

3分間露光

ISO 800

2倍増感

3コマの重ね焼き



 画像の上の白っぽいところが、林の向こうに見える夜空だ。

長時間露光すると、夜でも、昼のような空になる。


 ゲンジボタルの光跡 とは、また違った趣がある。点描の世界が広がる。

この程度でも感激だが、ピーク時は、もう言葉がない。

ア行とハ行の発音練習のようなものだ。

感嘆したり、ため息をついたり・・・。


 10年ほど前、撮影に来ても、誰にも出会わなかったあの頃の

光景にもどせたら・・・。


 ヒメボタルの保護、林の保全を考えようと、ふたたび、誓うのであった。