8月中旬にセミの産卵痕 について記事を書いたが、つらつらと、「どうして枯れ枝に産む?」を考えた。


 「どうして」には、2つの問いがある。1つは「なぜ?」という理由を求める問いで、もう一つは「どのようにして?」という方法を求める問いだ。


 まずは、「なぜ、産むのか?」の答えだ。

 昆虫は、自然が用意しているものの中に卵を産むか、自分で用意すたものの中に卵を産む。自然が用意したものとは、土、水、木の幹や枝、草の茎、葉などがある。土の中に産むのは、キリギリス、トノサマバッタ、スズムシ、コオロギなどがいる。水の中に産むのは一部のトンボ類、木の幹や枝の中にはクワガタムシの仲間やタマムシの仲間、草の茎や葉の中には一部のトンボ類がいる。タイコウチやゲンジボタルは、草の茂みの中などに産む。

 自分で用意したものとは、卵嚢(らんのう)、卵鞘(らんしょう)などである。昆虫ではないがクモ類にも卵のうを作るものがいる。カマキリの仲間は卵鞘で見分けられるので有名だ。

 はて、幼虫の寄生などはどちらだろうか?まったく別かもね~。

 

 いずれにしても、卵を外敵から守るために、産卵場所や形態をその種ごとに試行錯誤し、知恵を出して、今日にいたているのだろう。この先、何百万年かののちには、今とは異なっているかもしれないけど・・・。

 セミは、きっと、木に穴を開けて、その中に生みつけることで、外敵から卵を守り、また、孵化したばかりの幼虫を守るように知恵を出したのだろう。

 

 

  オカヤマのフィールドノート-クマゼミの産卵痕03  

 

 

 もう一つ、「どのようにして産むのか?」の答えだ。

 枯れた枝を選ぶのは、産み付けられた卵がつぶれないようにするためだろう。もちろん、孵化した初令虫も潰されてはこまるから。生きた幹や枝では、せっかく穴を開けて、中に卵を産んでも、木は最外層が生長するから、穴が埋まってしまったり、穴がつぶれたりするからだろう。とにかく、1年近く穴の中にいるのだから、セミも考えている。不思議なことは、卵を産むセミは、開けた穴の翌年の状態はわからないのだが・・・

 

 では、枯れているのかどうかはどのようにして判断するのだろうか?という疑問が湧く。

 セミは、オスもメスも木の道管(根から上がってくる水た塩類の道)や師管(葉から下りてくる養分の道)に鋭い吻(注射針jのような管)を刺して、樹液を吸う。このため、生きた幹や枝か、立ち枯れた幹や枝などすぐにわかる。おそらく、メスは、樹液が出ない幹や枝を確かめて、産卵孔を穿つのだろうと思う。

 

 果たして、ここに書いたことは当たっているのかどうかは、実証や検証しないといけない。それは、いささか時間がかかり、大変なことだというのは判る。でも、生き物というブラックボックスを解析することは、たのしさを伴う。世界で始めて、研究しえる生き物の行動を目の当たりにすることになると、興奮ものである。行動の意味に気がつくと、世界観もが変わってくる予感がする気がする。

 

 

 

 

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